2010/10/16re upload全ページ目次 |
初めての国語非常勤・実践記録1講師登録 (非常勤講師をやってみました) |
一日八時間、わしらにできる唯一の事が仕事だということだ。
一日八時間、食べ続けることはできないし、飲み続けることもできない。
一日八時間、愛しあうこともできない。
八時間もできるのは、仕事しかない。
それが自分自身を、そして他のみんなをみじめで不幸にさせる原因なんだ。
・・・ウィリアム・フォークナー
一年半の完全なブランク。
生涯、授業に戻るつもりもなかった。
だが、非常勤講師登録をしてしまった。
もしかすると、明日電話が来て、あさってから授業かもしれない。
教科書もない。何年生かもわからない。荒れ方も予想できない。
募集の電話が来るまでの数日間、数週間で皆さんならどんな準備をしますか。
問い1
数日間でこれだけは読み直すという「本一冊」できれば「三冊」を書いてください。
問い2
何も予想できない授業一時間目、あるいは最初の数時間をこなすために「買って用意するもの」があれば書いてください。
問い3
戻る気もなかったブランク後、また授業できるかさえ不安な精神状態です。
授業に対応するために、今自分が持つ「国語授業の技術」を書いてください。
●登録前=半年ブラブラして考える●
●○月○日=某市教委に講師登録●
午前九時一番乗り。
トイレに行ってる間にリクルートスーツの若い女性に抜かれる。
部屋に入ると年配の男性と女性が奥にいる。
入り口で登録用紙を取る。
これが丸々一時間かかるほど書く量が多い。
「長所のPR欄」が一番難しい。
これをいきなり見てきっちり書ける人は少ないと思う。生徒と同じだ。
登録用紙を書き終わった人から「面接」になる。
わざとゆっくり出して様子を見る。質問はゆるいものばかりだ。
質問内容より「人柄」を見ているのだな、と思う。
三番目に面接を受ける。
登録用紙にある経歴の話になる。
面接官はぼくの出身中学の国語の先生を知っていた。
○○市で教員をしたときの校長の名前が出る。世間話のようなものだ。
途中、面接官の手元の「面接評価用紙」がちらりと見える。
(身なり)(態度)など、十項目ほどの記入欄があるようだ。
やっぱり、見た目が九割、なのだ。
驚いたことに、訪れた二十名近くの登録者で、
ビシッとスーツで決めているのはぼくと最初に見た女性の二人だけだった。
あとは、なんだか私服みたいな普段着の人ばかりだ。
「この差は歴然だな」と思う。
終わったのは午前十一時だった。
書くのと面接で二時間近くかかった。
出口のドアで「ありがとうございました」と言い、頭を下げた。
遠くで面接官が「ご苦労様でした」と言葉を返した。
彼は面接後のぼくの「評価用紙」を記入しているのだ。
こういう退出の仕方とかも見ているのだろうな。
●準備●
ネットでリストアップしたものを買う。
線を引きながら本を読み直す。
野口先生のDVDを買って観る。
鉛筆を80本削る
フラッシュカードを150枚書く
だが、十日もたつと、結局募集はないんじゃないかと不安になる。
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