円の外へ

20070121開設/中学高校国語授業指導案/中学校学級経営案/発達症対応/生活指導/行事委員会指導

なんかわかりやすいかんじ

2023-10-29 16:43:51 | 2023年度雑記
カテゴリー別目次
2023-10-29
頭髪四色中を立て直した話14
最近の話です。
9月に授業の感想を書かせました。
学年でいちばん勉強の苦手な生徒がこう書きました。

「なんかわかりやすいかんじ」

これ以上有り難い言葉はありません。
コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

頭髪四色中を立て直した話14

2023-10-29 16:39:51 | 生活指導
カテゴリー別目次
2023-10-29
頭髪四色中を立て直した話14
年末年始になり、卒業式の話になった。
僕はおずおずと、
「【群読】と合唱を組み合わせた、卒業式発表をしてみたいんですが」
と、学年会で言った。
学年教師は群読を知らなかった。
ということは、ものすごく小さな同じ市内でも、群読を経験しない中学校もあったのだ。
「それって、どういうこと? そういうこと? はいはいオーケー。」

学年が2クラスの職員は少人数で、仕切っているのは僕とほぼ同い年のベテラン女性教諭だった。
二人は生徒から信頼され、僕も初めて出会うタイプのできる人だった。
学級開きに始まり、連続する学校行事の成功のおかげで、群読の話はすっと10秒で通った。

頭髪学年の卒業式で、群読の途中、学年で中心になる男子がセリフで声を詰まらせた。
荒れ果てたはずの、合唱で声を出さないはずの学年が【群読の言葉】と【合唱の声】を張り上げた。
合唱用の壇上で、生徒はボロボロ泣いた。

卒業式のあと、最後のホームルームで、クラスの生徒が一人ひとり感想みたいのを言った。
そういう習わしらしかった。
みんなとても素敵なことを言った。
ひとりひとりとても長くしゃべった。
1、2年生のとき学年の先生に言われたひと言が自分を助けた、というのがいくつもあった。
ただ、僕に対する言葉はなかった。
僕はお客だったんだな。3年になるまで苦しかったんだな。

最後のさようならのあと、保護者が次々あいさつしてくれた。
クラスのほぼ全員の母親が、列をなして、僕にひと言、言うのを待ってくれた。
僕はいつも3年卒業のとき失敗するヘタレだった。
だから、いつまでも続く御礼の言葉に驚いた。
保護者でなくて、最も手がかかった生徒二人が、ずっと順番を待っていた。
そして、ありがと、だか、じゃあね、だったか。
笑顔で手を振り、帰っていった。
コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする