ウキウキ

楽しくてうれしいお話

"見事な最期"

2018-10-13 23:53:43 | Weblog
ネットを色々見ていたら、とても心に残る記事がありました。

先日、樹木希林さんが亡くなる際のお話。
自らの余命を悟った上で、娘さんに話したこと。

「(私を) 置き去りにしてって言ってるの。みんなジリツしてくれって」

このジリツという言葉は、自立ではなく、自律とのこと。つまり「他からの支配や助力を受けずに、存在すること」 ではなく、「自分で自分をコントロールしながら自分の意志によって行動できること」である。
自身がそう生きてきたように、娘さん達にも、母を棄てることに罪悪感を感じず、自分の暮らしを大切にしてほしい。それが幸せにつながる道だから。

同じような考えだった末期ガン77歳男性

この方は、末期ガンで余命1年と診断された後は、全ての財産を処分し、公正証書遺言を作成した上で、実子に葬儀式次第、死後やるべき手続き、挨拶をしなければならない人などを明記したエンディングノートを託した。
延命治療は拒否し、看取りを引き受けてくれる施設を自ら探し、実子にすら「見舞い無用」と言って、1人で引っ越した。
たとえ実子であろうと、自分のことで暮らしのリズムを崩してくれるな、ということがこの方の願いだったと娘さんが話された。
他人任せにせず、最期まで「自分の人生を生き切る」という意志を持つことが、旅立つ側、見送る側、双方に納得感がある幕引きになる。


90歳を超えた女性

この方は観劇が趣味で、毎月のように都心までの片道1時間、1人で電車で出かけていた。
ところが、90歳の誕生日を迎えた途端、都心への観劇には一切出かけなくなった。
要介護認定も受けておらず元気だったので、息子さんは「ひょっとして、具合が悪いのか?」と心配された。
すると本人は「どこも悪くないし、具合も悪くない」と。
すると息子さんは「1人で行くのが不安ならば、一緒に行くよ。俺のことなら全然迷惑じゃないから」。
ところが本人は息子さんにこう返した。
「いくら、あなたが『迷惑じゃない』と言ってくれたとしても、(私が出かけることは) 『世間様のご迷惑』。そういうことは慎まねばなりません。そういう年になったのです」

息子さんが言っていたのは、「母は常日頃から
『誰も見てなくてもお天道さんが必ず見ている。恥ずかしくない生き方をせねば。と言っていたのです。
自分の我を通すことで、誰かの迷惑になっては行けない。分相応をわきまえるという生き方を貫き通した母でした』



これらの事実の話を読んで、涙が出てしまいました。
親は自分のことをわきまえ、子供は親のために色々してあげたいと考える。
でもやっぱり親は、自分のために、子供達の時間を使わせたり、リズムを狂わせたりさせたくないと考える。

それぞれの互いを思う気持ちが、痛いほど感じた記事でした。

私は今の仕事を通して、生きることもとても重要だけど、『死に方』 がどんなに大切かということをこの1年半、様々な方達と出会う中で、強く感じるようになりました。

自分も、親としてというよりも、1人の人間として、きちんと今後の生き方を考えていかなければと思う今日この頃です☘️