大江戸散策徒然噺 Introducing Japanese culture and history

豊かな歴史に彩られた日本の文化と歴史を紹介

白鷺の如く美しい姿を見せる「姫路城」

2015年11月01日 10時07分27秒 | 国宝指定の城めぐり~姫路城・彦根城・犬山城・松本城~
京都滞在2日目のこの日、我が国日本で国宝に指定されている「城」の中で唯一訪問していなかった「姫路城」を探訪するため、京都駅発7時14分の新快速に飛び乗り、一路姫路へと向かいました。

姫路城

京都以西への在来線での列車の旅は久しぶりのこと。車窓からは大阪市内、六甲の山並みそして須磨海岸と明石大橋などの景観を楽しむことができました。姫路駅到着は8時50分。

JR姫路駅前

モダンな駅舎をでると、目指すお城まで太い通りが一直線に伸びています。

姫路メインストリート

姫路駅北口からメインストリートを歩くこと約1kmで姫路城前信号交差点にさしかかります。この信号交差点を渡ると、いよいよ大手門から登城開始です。
大手門にさしかかる辺りに、なにやら侍の一団が控えています。さすが姫路城の演出なのかと思いきや、なんと映画「超高速・参勤交代」の続編の撮影とのこと。
お城に大名行列の侍の姿はめったに見られない光景ということで、エキストラの方々と一緒に記念撮影をしました。

超高速・参勤交代
超高速・参勤交代
超高速・参勤交代

大手門をくぐると、かつての三の丸。現在は広場になっていますが、ここからは美しい姫路城の天守を遠望することができます。

三の丸からの天守

三の丸の縁に沿って入城口へと進んで行きます。

入城券
姫路城パンフレット
三の丸からの天守

さあ!いよいよ登城とまいりましょう。お城の表玄関である菱の門へと進んでいきます。

さて、江戸時代に入って最初に姫路藩を立藩したのが池田輝政公です。輝政公は姫路に入封する前は三河吉田15万国の大名だったのですが、関ヶ原の戦いの戦功によって破格の播磨52万国を与えられたのです。そして築城されたのが姫路城です。

歴代藩主は初代藩主の池田輝政の池田家、本多家、松平(奥平)家、松平(越前)家、榊原(松平)家、松平(越前)家、本多家、榊原家、松平(越前)家、酒井家と目まぐるしく変わります。藩の石高は初代藩主の池田家は52万石ですが、その後は15万石と減封されています。52万石当時に造られた姫路城を抱え、15万石の身分では釣り合わない姫路藩は常に藩の財政は厳しかったようです。
思えば15万石でよくぞこの巨大な城郭を維持したと感心するばかりです。

菱の門
菱の門
菱の門にて

菱の門をくぐると、天守がさらに間近に迫ってきます。

姫路城天守
天守へ
天守へ
天守へ
天守へ
天守へ
天守へ
天守へ

それでは天守内部へと進みます。天守は地階から六階までの七層構造です。これまで国宝に指定された彦根城、松本城、犬山城を訪れましたが、それぞれの城ごとにその素晴らしさを味わってきました。しかしそれらの規模と重厚さはこの姫路城には遠く及ばずといった印象です。
天守内の造りはどこの城でも同じなのですが、その規模の大きさは格段に違い、使用されている木材の太さなど目をみはるものがあります。そして木材だけでこの巨大な天守をつくった技術に感嘆するばかりです。

そしていつも思うのですが、戦国から江戸時代に築城された多くの城郭・天守が明治維新政府の廃城令なる愚行によって各地の名城が破却されてしまったことに口惜しさを感じます。明治新政府が封建時代の象徴である城郭を破却しなければ、新しい時代を築けないという理由よりは、むしろ徳川将軍家へのあてつけのように思えてしょうがないのです。
ただもし破却されずに残った城郭や天守も、先の大戦中に米軍の空襲によって焼失してしまったかもしれませんが……。

天守内部
天守内部
天守内部
天守内部
天守内部
天守内部
天守内部
天守内部

天守を辞して、まさに天守直下の広場「備前丸」へと降りてきました。ここから眺める天守はひときわその大きさと美しさを満喫できます。

備前丸からの天守
備前丸からの天守
備前丸からの天守
備前丸からの天守

5年の歳月をかけて行われた平成の大修理によって、姫路城は白鷺の如く、白の漆喰が映える美しい姿に蘇りました。秋晴れの雲一つない青空のもと、まるでブルーのキャンバスに描かれた一幅の絵画のように姫路城が浮かびあがりました。そして姫路城訪問で国宝指定の城郭をすべて見られた達成感を味わうことができました。

おっと!そういえば今年(平成27年)の7月に新たに松江城が国宝に指定されました。そうであれば、近い将来、松江城にいかなけらばなりませな。ちょっと遠いですが……。

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