大江戸散策徒然噺 Introducing Japanese culture and history

豊かな歴史に彩られた日本の文化と歴史を紹介

関東三聖天・天空に座する平井聖天燈明寺の本堂の姿

2012年03月26日 16時29分37秒 | 江戸川区・歴史散策
お江戸・平井の燈明寺は埼玉県妻沼聖天、江戸浅草待乳山聖天と並んで関東三聖天に数えられています。

燈明寺山門
燈明寺山門

JR平井駅の北側を走る蔵前橋通りからほんの少し入った場所に、まるで天空に座しているかのように燈明寺のご本堂が聳えています。江戸時代には歴代将軍の御膳所として使用された格式ある寺で、、江戸図会名所にも描かれ、数多くの文人墨客が訪れていたようです。

本堂
本堂
もともとの本堂は関東大震災で倒壊したため、15年の歳月をかけて昭和19年に完成したのが現在のお堂です。

本堂
鐘楼堂

お堂の建物は総高14.4m、幅17.1m、奥行27mの金堂造りです。内部を見ることができなかったのですが、説明書きによると「奥の院」は飛鳥朝風、「中陣」は平安朝風、外陣は鎌倉風に造られ、シャンデリヤは鹿鳴館で使用されたものを使うなどなんとも贅沢な造りのようです。機会があれば一度内部を拝見したいものです。また外部は宇治平等院と京都東寺金堂の様式を取入れ、三つ屋根造りで軒ぞりの優雅な姿をした壮麗な建築です。

境内の一角に茶室が設けられているのですが、実は当寺の先代澄道大僧正は明治の歌人・小説家として知られている「伊藤左千夫(いとうさちお)と親交が深く、その縁で左千夫自身が茶室を設計したものだそうです。伊藤左千夫は茶道にも通じており、同時代に活躍した正岡子規から「茶博士」と呼ばれるほどだったようです。

茶室
茶室

境内を横切り正面の石段を登ると「歓喜天」を祀る聖天堂です。

聖天堂

浅草の待乳山聖天の境内とは趣きを異にしますが、圧倒的なスケールで迫る本堂は一見の価値があります。

平井聖天(燈明寺)
住所:江戸川区平井6丁目17番30号
JR「平井駅」北口から徒歩5分

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