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ひろの東本西走!?

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「64」力作! ドラマと映画と原作と

2015-05-20 21:15:59 | 本と雑誌

横山秀夫の傑作&超力作警察小説を原作とするNHKの土曜ドラマ「64」(全5回)が終りました。



私は原作(単行本)を2013年1月に読了していましたが、年明け最初の読了本がそのまま年末に決めている2013年MyベストBOOKSで圧倒的な第1位に輝いたのです!こんなことはまずないので、自分の中ではそれほど高い評価をしていたということですね。

当時の読書メモを少し振り返ると・・・・

「64」 (横山秀夫)  ★★★★★:95~100点

横山秀夫ワールド再び!
熱い熱い力作で凄かった・・・・。
3日くらいかかったが、一気に読ませてくれた。「クライマーズ・ハイ」の熱気がD県警内でずっと渦巻いていたような感覚の超大作。前作の「震度0」が期待度対比では若干”?”だったので、「陰の季節」「動機」「第三の時効」といった過去の名作群に匹敵する、いや凌駕する作品に再び出会えたのが嬉しい。100-5=95の5点分のマイナスは、終盤に起こった第二の誘拐事件の結末がやや性急・強引であったように感じたため。他の書評でも同様のことは多少書かれていた(終盤の展開/結末がやや強引etc.)。しかし、結末部も(一応)筋は通っていたとは言える。また、署で陣頭指揮をとっていた松岡捜査一課長(敏腕、凄腕。沈着冷静で豪胆さもあり。刑事の中の刑事であり、「影の刑事部長」とも。「第三の時効」の一班班長=第一係係長・朽木のような)が指揮車に乗り込んでの追跡劇などは凄い緊迫感あり。

全編にわたって主人公の三上たちが受ける/経験するプレッシャー・ストレスのもの凄いこと!これだけでも特筆もの。犯人vs警察、キャリアvsノンキャリア、本庁vs県警、刑事部vs警務部、広報室vs記者、広報室vs刑事部/警務課/秘書課。新聞記者たちにも県警担当者vs東京の花形記者があるなど、ありとあらゆる対立・半目の数々に絶望感すら漂う。しかし、「ウチの記者」などの地元意識も面白い。

などと書いていました(一部、今回微修正)。

 今回のドラマは原作にかなり忠実で、怒号と熱気が渦巻く横山ワールドの空気を見事に映像化していたと思います。ドラマもじっくりと作られた力作で、原作の熱烈ファンとしては嬉しい限りです\(^o^)/。ネットでは配役に多少疑問の声も上がっていたようですが、主人公である広報官・三上を演じたピエール瀧、その妻:木村佳乃、刑事部捜査一課長・松岡:柴田恭平、三上の部下である諏訪:新井浩文、美雲:山本美月など、私はなかなか素晴らしかったと思います。配役についてはみんな色々語りたくなるものの、ベストの配役なんて誰も決められませんからね。なお、ピエール瀧さんの演技をきちんと見たのは今回が初めてでした(汗)。

また、佐藤浩一主演で映画化も予定されており(2016年に2部作として公開)、そちらも楽しみです。限られた時間にグッと凝縮する映画。ドラマとはまた異なった凄さと面白さに期待したいと思います。

映画がどんな作品になるかはまだ分かりませんが、「64」の素晴らしさ・凄さは横山秀夫の原作に依るところが大であるのは間違いないでしょう。横山さん、数年に一作でも難しいかとは思いますが、ぜひまた熱烈ファンを唸らせるこんなハイレベルな作品を書いて下さい!熱望します。


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