兵庫県神戸市北区道場町塩田
地図を見て春日神社から最も近い場所にあると思われる神社が、直線距離にして春日神社の北北西1.7キロほどのところにある塩田八幡宮だ。
この神社は、固有名詞の記載が少ない国土地理院の地形図にもその名があるので、それなりの規模があることが窺える。
当然、ネットで検索すれば幾つかの記事がヒットするし、普段、私が行くような神社とは趣が違うであろうけれど、この日に歩くルートは事前にほぼ決めているので、まずはその塩田八幡宮に向かう。
徒歩での神社巡り、ということで、道中に気軽に撮ったスマホでの写真も小さいサイズで載せておこうと思う。
神社だけでなく、周辺の雰囲気も伝わると思うし、いちいち三脚を立ててカメラを構えるのもどうかという場所でもスマホなら気兼ねなく撮れる。
ここは春日神社を出てすぐのところ。
水入れの始まった田圃と、春の草花。
新名神高速道路の工事現場が近くにあるので、ダンプカーの往来が激しい。
それを避けて、途中から車の通れない武庫川支流の堤防を歩く。
特に惹かれる風景も無く、川の水も汚れているが、のんびり散歩が出来る道だ。
曖昧な空模様で、こういう風景を撮るには相応しくないけれど、神社を撮るにはちょうどいいくらいだと思う。
やがて塩田八幡宮の一の鳥居が見えてくる。
無数に建っている構造物は何なのだろう? 鳥居より手前には無いほうがいいと思うのだが。
二の鳥居までは200メートルほど。
背後に背負う緑は、なかなか豊かである。
見上げれば、緑に溶け込むように三の鳥居がひっそりと立っている。
明るすぎる神社かと思っていたが、この辺りはいい雰囲気。
階段ではシロテンハナムグリを見つけた。
久しぶりに見たので何だか嬉しい。
とはいえ、最近はカナブンが減ってシロテンハナムグリが増えているのだとか。
三の鳥居。
長い階段を上り切って、やっと拝殿が見えてくる。
やはり、豪華というか派手というか、普段、私が行くような神社とは違って、ちょっと落ち着けない空気。
ここより高く上がると真正面に御神鏡が見えるので、以後、正面からの撮影は控えることにする。
朱と白、黒の取り合わせは美しいとは思う。
本殿は少ししか見えない。
社殿は鮮やかで、鈴緒も何もかも綺麗だ。
駐車場は広いし、トイレも神社としては異例の清潔さなのだが、御神木の注連縄が粗末なのが気になる。
左手には授与所などもあって、恐らくは常駐であろう神職の方もいらっしゃった。
神社への造詣ある人なら、ここで神職の方とお話して更に知識を深めるところなのだろうが、私はただ神社の雰囲気と空気を味わいたいだけなので、神職の方がいらっしゃると寧ろ気後れして写真が撮りにくくなってしまう。
境内社も沢山あったが、早々に退散。
次の神社を目指すことにする。
撮影日時 150522 9時40分~10時(時間は神社のみで道中は含まない)
地図
兵庫県神戸市北区道場町生野
ご無沙汰しております。
約一年ぶりに撮影に行ってきました。
更新を待っていてくださった方には、お詫びと感謝を申し上げます。
この一年、家の近所以外は全く出歩いていなかったので、ちょっと足慣らし的な感じで、電車で手軽に行ける場所を選んでみた。
というか、電車で撮影に行くのは、15年以上ぶりだったりする。
この春日神社は、神戸市北区とはいいながら、まだまだ田畑や里山のような風景が残る場所。
二十歳前後の頃には、道場町の周辺は植物探しで歩き回った地域で、その慣れ親しんだ風景は、そんなに大きく変わってはいないようで安心した。
尤も、二年ほど前にアップした「参拝記?」という記事を書いたときに、この春日神社に立ち寄っているのだが、そのときはあまりに光線状態が悪くて、撮影しなかった場所でもある。
今回は、まあ悪くはないかな、という光が得られる天気だったが、実のところ、最近は休みの度に行こうとしていたのに雨だったり晴れすぎだったりして、やっとのことで訪れることが出来た。
本当に久しぶりに道場駅に下車。
記憶は定かでは無いものの、駅は小綺麗になっているような気がする。
無人駅ではあるが、寂れた雰囲気は無く、大阪方面へ通勤する人がちらほら駅へとやってくる。
私はそういった人とは逆に進む。
民家や工場のある道も、武庫川の橋を渡れば田畑の広がる長閑な風景になる。
春日神社の杜は、もうここから見えているけれど、木々に覆われて鳥居は見えない。
駅から約10分。
明るい田畑から深い木々に潜り込むように進むと鳥居が現れる。
ここ数ヶ月、随分と地図ばかり眺めていたが、意外と駅の近くに良さそうな神社が多いということに気付いた。
ここも、そんな神社の一つだろう。
家を出てからちょうど一時間でこの風景に出逢えた。
参道の長さは大したことは無いものの、とても奥行きを感じさせる深さがある。
ただ、実際に見るよりも、写真に撮ると雑然として見えるような気がする。
竹林を撮るといつもこういった印象になるので、竹林というものは、よほど手入れされていないと荒れた雰囲気に写ってしまうようだ。
振り返ると、「内と外」という感じで、神社の杜に抱かれているような感覚を覚える。
石段と木々の向こうに、拝殿が見えてきた。
ここから振り返った参道は、とてもいい雰囲気。
拝殿の手前の緑が、誘うように鮮やか。
緑は、モミジの青葉で、参道に比べると少し味気ない社殿周りを彩っている。
どんな表情の狛犬であっても、幸せそうに見えただろう。
社殿周りは味気ないと書いたが、薄日の描く木漏れ日が、味わい深いものにしてくれる。
この一年の間に身体に溜まった都会の粉塵が洗い流されるような気がする。
拝殿。
本殿には近づけない。
反対側から撮れば、本殿の全体像が窺えるのだが、そちらは光線状態が悪かったので割愛。
拝殿を横から。
往きよりも明るくなった参道を戻る。
勿論、たった一社だけで帰るつもりはないので、次の目的地に向かって歩き出す。
撮影日時 150522 7時50分~9時
地図