あおしろみどりくろ

楽園ニュージーランドで見た空の青、雪の白、森の緑、闇の黒の話である。

7月30日 Broken River

2018-07-31 | 最新雪情報
晴れるということはそれだけで嬉しくありがたいことである。
雪山というのは雪が降るのは当たり前、雲の中に入れば視界は悪く真っ白で何も見えないこともある。
ゆっくりゆっくりと滑っているつもりでいたら実は止まっていた、なんてこともあるのだ。
そんな時に写真を撮っても何も映らないので、ブログもアップしない。
それが晴れたときには、青空に雪山の白さが映え、どこを撮っても絵になる。
この日の山はよく晴れ、しかも雪は良く、お客さんも大満足の一日だった。
その晴天も長くは続かない。
南アルプスの西側から雲が押し寄せてきていたので、再び天気は下り坂。
また雪が降りそうな気配。
今年の冬は当たり年だ。


庭で雑草状態で育っているコリアンダーをスタッフに差し入れ。新鮮な野菜はいつでも喜ばれる。


天国への階段を登る。


ナーバスノブ山頂までロープトーで登る。雪のつき具合もばっちり。


アランズベイスンをすべり終えて、自然とこういうポーズになる。


お昼はブロークンリバーの名物バーベキュー。これも1日ツアーの楽しみ。


バックカントリー的なアランズベイスンからメインのゲレンデに戻る。


最高の雪の質と量。冬はまだ続く。

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7月22日 Broken River Mt.Olympus

2018-07-24 | 最新雪情報
強い風が吹き、雪が降った。
ブロークンリバーは地形上、こういった天候の時に風で飛ばされた雪が溜まる。
天気が回復したこの日、膝下ぐらいのパウダーランであった。
この日の仕事はブロークンリバーでお客さんを下ろした後で、オリンパスで別のお客さんをピックアップ。
1日のうちに、この二つのスキー場で滑るという、貴重な体験の1日だった。


諸々の事情でブロークンリバーの名物トラムは運休中。ブナの森の中を歩いてスキー場へ。


アクセストーもロープが凍り付いて作業に時間がかかり1時間以上遅れてオープン。


何とか上にたどり着いたらそこは天国。


パウダー。


数少ない地元の日本人クラブフィールドファン。ヨシは寿司屋で働き、シゲルはラーメン屋サスケ経営。ここのラーメンが旨いのだ。


パーマーロッジではパトロールが今後の作業の打ち合わせ。


僕のホームでもあるこの場所に今年もまた戻ってきた。


メイントーを点検中。


サニーフェイスをパトロールが滑る。ファーストトラックはパトロールの特権。


山を変えてこちらはオリンパス。こちらは脛ぐらいのパウダー。所々、風で飛ばされていた。


オリンパスも雪のつき方は万全。今年は当たり年のようだ。






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半世紀

2018-07-21 | 日記
1世紀は百年、その半分で半世紀は50年。
僕も誕生日を迎え50歳になり、半世紀を生きてしまった。
10年一昔なんて言うが、5つぐらい昔を過ごしたことになる。。
50になったからと言って何か一大決心があるかというと、そんなことは微塵もない。
今までと同じように酸素を吸って二酸化炭素を吐き出し、水分炭水化物たんぱく質繊維質を取り入れ、何らかのものを排出して生きていくだろう。

テカポでの仕事の途中に娘からメッセージが届いた。
犬のココがニワトリを食べた。
こういったことは必ずと言っていいほど僕の不在の時に起こる。
そしてかわいそうなことに、いつも娘が第一発見者である。
1週間ぶりに帰ってみると庭には羽が散らばり、狂宴の跡が見て取れた。
ニワトリの死体を捜したが見つからず、綺麗に食べてしまったようだ。
どうせ食べるならその辺の羽根も残さずきれいさっぱり食って片付けて欲しいところだが羽根は美味しくないのだろう。
食われたニワトリは今年新しく買ってきたやつで、羽を切ってあったのだがフェンスの上に飛び乗り、そしてココが待つこちら側に降りてきた。
卵を産み始めたばかりで、ざっと数えてこれから500個以上の卵を産むだろうに、ココの餌食となってしまった。
フェンスの内側に居れば襲われずにすんだのだが、好奇心からか一線を飛び越えてしまった。
もうそれはそれで仕方がない、無知とはそういうことだ。
フェンスの内側にいても、何年かして卵を産まなくなれば僕に締められる運命だ。
それが早いからかわいそうとは思わない。
死、とはどの生き物にもやってくるものである。

僕も50になり、人生の折り返し地点をとうに過ぎ、確実に死に近づいている。
それがいつになるのか分からないが、まだもう少し先だろうという漠然たる思いはある。
死ぬことを本能的に人は怖れるが、僕にはその怖れがない。
死ねば誰でもホトケ様になれるのだ。
それこそ痛みも苦しみもない愛の世界だということを盲目的に信じているので、その日が来るのが待ち遠しいぐらいだ。
だが今はまだその時ではない。
まだ順番ではないのだ。
うちの父は80を超えて一人で暮らしているが次は父の番であろう。
この前、久しぶりに電話で話したが、ちょっとだけ話をしたら「今、揚げ物をやっているから切るぞ」と一方的に切られてしまった。
久しぶりの遠くからの息子の電話より、目の前の揚げ物の方が大事な父である。
その姿に安心したし、そんな父が好きだし、自分も年をとったらそうなりたいと思う。
父に言う言葉は毎回同じで「ポックリ死んでくれ」なのだが、なかなかくたばらない。
当人も「早く迎えが来ないかなあ」などと言ってるが、まだお迎えは来ないらしい。
よって僕の番もまだまだ先のようなのだ。
数年後にはその時が来るであろうだろうから、その時には泣きながらブログのネタにしようと思っている。

よく、若くして死んで可愛そうなどと言うが、僕はそうは思わない。
これは死生観に基づくものなので、僕の意見でものを言う。
幕末の志士達はみな若くして死んでいったがかわいそうだろうか。
死とはやるべきことをやり終えた時にやってくるものだと思う。
生まれてすぐに死んでしまう命にも何らかの意味はある。
死ぬことによりかわいそうなのは、死ぬ本人ではなく周りだ。
そういう意味で、生きていくということは死ぬこと以上に辛いことなのだ。
そして人間に生まれてきた以上、自殺はどんな理由があろうと許されない。
輪廻転生を繰り返し人は成長する。
自殺をすれば、そうやって積み上げたものを崩してやりなおさなければいけない。
昔の友達で自殺をしたやつの話を聞いたが、かわいそうだと思った。
それは死んでしまったことがかわいそうなのではなく、また一からやりなおさなければいけないことへの『かわいそう』なのである。
自殺をするほど追い詰められた経緯も人それぞれだろうが、それでも人は生きていかなければいけない。
自殺を別として、人は自分の死がいつ来るのか知らない。
だから人生は面白いとも言える。

この前のテカポでの仕事の話。
お客さんはボード初心者で、何日めかで何とか曲がれるようになった。
テカポのメインリフトはTバーで、これはボード初心者には辛いものがある。
その娘も一度トライしたが途中で転んでしまい、山頂に行けなかった。
Tバーは横にスキーヤーが乗ると安定するので、一緒に乗って行って話しをした。
自分が彼女の年にはスキーなぞやったことがなかったこと、まさか自分がスキーで生きて行くことなど考えなかったことなど。
そしてひょっとすると、数年後に彼女はボードのインストラクターになっているかもしれない、などという話をした。
可能性とはそういうものだろう。
そしてその無限の可能性を持つことが若さということだ。
山頂に立った彼女は景色に感動し、笑った。
とても素敵な笑顔だった。
こういう笑顔を与えられる喜び、この景色の中に立ち感動を分かち合える喜び。
この仕事をやっていてよかったと思った。
若い時には無限にある可能性も、年を取るに連れて減って行く。
可能性は無限大、などと言っても、僕が今から宇宙飛行士になれるわけではない。
だが等身大の大きさで夢は誰もが持てる。
僕が持つ夢は、自分の孫を肩車してスキーをすることだ。
ブロークンリバーの古いメンバーがやっているのを見て、こうなりたいなと思った。
友達のお母さんは75歳になるが「自分の将来の夢は・・・」などと言っているそうだ。
そんな人も素敵だな。
50の年を迎え、体力も落ちてきているが、まだまだ行ける気はする。
時にヘマをするし、いまだに人を傷つけたりもするが、自分はこうなったら面白いだろうなというオヤジになっている。
これからも野菜を作り、ニワトリを飼って美味しい卵を取り、ビールや石鹸を作って、人と感動を分かち合う仕事をしていくだろう。

最後に最近覚えた歌を書き記し、誕生日の話を終えよう。
これは大好きな竹原ピストルをユーチューブで聞いていたら、なぜか入ってきて一発で気に入ってしまった。
Expressというバンドの『もぐらの唄』という曲で、これもご縁なのだと思う。
自分でも歌えるようになり、持ち歌の一つとしてたまに宴の席で演る。
詩が今の自分にピッタリ当てはまるようで、とても好きな曲なのだ。



もぐらの唄

やりたい事やりたいように
燃えてんだまるで太陽のように
出来ない後戻り

この先もいろいろあんだろう
それならその度にがんばろう
転けそうになっても踏ん張ろう
そうやって俺は強くなろう
何か残すためBorn&Grow
決めたら最後までやり遂げよう
泣いても笑っても
人生は一度きり

ファイト一発元気ハツラツ
やる気無くさずヤるのさガツガツ
しない脱落したい活躍
どん底に落ちても底から Rise up
思考錯誤 決めた覚悟
3日もたなきゃそれは鼻くそ
甘さと格闘とことんやるぞ
口より行動起こしてなんぼ

この先もいろいろあんだろう
それならその度にがんばろう
転けそうになっても踏ん張ろう
そうやって俺は強くなろう
何か残すため Born&Grow
決めたら最後までやり遂げよう
泣いても笑っても
人生は一度きり


出来ない後戻り
諦めたく無いこの思い
不安と言う名の重荷背負い
ながらでも立ってんだって
今ここに
辞めてたまるか金が貯まる
穴にはまるか上がるか下がるか
勝利の女神俺に笑うか
描いた夢最後に叶うか
そんな事考えてもしゃーない
この道選んだのもJa guide
何一つ後悔は無い
Never ever die やるしか無い

この先もいろいろあんだろう
それならその度にがんばろう
転けそうになっても踏ん張ろう
そうやって俺は強くなろう
何か残すため Born&Grow
決めたら最後までやり遂げよう
泣いても笑っても
人生は一度きり

それなら一生好きな事に専念
もう限界かっていやぜんぜん
不思議とやる気ます年々
見ててくれよmy friendem
みんなに向けてここで宣言
このまま終わるなんて勘弁
意地とプライドとマイクとペンで目指す高い山のてっぺん

この先もいろいろあんだろう
それならその度にがんばろう
転けそうになっても踏ん張ろう
そうやって俺は強くなろう
何か残すため Born&Grow
決めたら最後までやり遂げよう
泣いても笑っても
人生は一度きり

また一からでもいいから
馬鹿にされてもいいから
いくつになっても
進む俺はこの道を




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7月14日~18日 Roundhill

2018-07-20 | 最新雪情報
テカポに1週間滞在の仕事があった。
お客さんはオーストラリア、タスマニアからの高校生。冬休みを利用しての1週間のスキー旅行。
以前はクィーンズタウンのスキー場へ行っていたのだが、今年からテカポ滞在になった。
クライストチャーチ空港からテカポまで、そして毎日のスキー場への送迎である。
仕事は送迎だが、空いている子供たちと一緒に滑る。子供たちの年齢は16から17歳。娘と同じぐらいの年頃だ。
子供たちにとっても、バスドライバーが暇そうにカフェにいるより、一緒にガンガン滑る方が良い。
ラウンドヒルに来たのは10年ぶり、前回は娘を牽引してロープトーに乗ったが、今は雪不足でその斜面もクローズ。
ロープトーがクローズだと緩斜面と中斜面だけのスキー場だが、日当たりの良い山なので初級者にはもってこいだ。
子供たちも大満足の1週間だった。


テカポは晴天率が良い。山頂からは湖を一望できる


スキー場の裏側は南アルプスがどこまでも広がる。


アオラキ・マウントクックの東斜面。左からローピーク、ミドルピーク、ハイピーク。


長さ1440m高低差632m、南半球最大のロープトーは残念ながら雪不足でクローズ。


カフェのパイはフェアリー・ベイクハウスのパイ。絶品のパイは近隣でも有名。


山頂でパトロールと話をする。狭い業界なので知り合いの話とかがどんどん繋がる。


とにかく日当たりが良い。


バスは三菱ローザ、もちろん四駆。子供15人、大人3人のグループだ。


冬休みとあって家族連れで大賑わい。ゲレンデ脇でバーベキューをしながらビールを飲むキウィスタイルのスキー場だ。


晴天が続き、オフピステはわりと固め。


ゲレンデの中ほど、湖を見下ろす場所に一杯飲み屋的な小屋がある。


シートにはニュージーランドっぽくシープスキン。仕事じゃなかったら間違いなくここで一杯なのになあ。


グループのほとんどはボード初めてだったが、最終日には全員山頂まで上がるぐらいに上達した。


スキー旅行の締めはアイススケート。そしてその後は湖畔レストランでお食事。
楽しくニュージーランドスキー旅行を終えた。

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7月10日 Porters

2018-07-11 | 最新雪情報
南島を嵐が通り抜けた。雨は雪に変わり、山も再び雪化粧。
1日前はどこのスキー場もクローズだったが、その後の快晴パウダーである。
ポーターズはアバランチコントロールの後で道路が開いた。
1時間遅れてのオープンだ。
スキーパトロールは朝の5時から働いていたと言う。
雪質は風に叩かれてのウィンドクラスト。
見た目には良さそうだが、滑ってみるとなかなかに手強い。
ここからはしばらく好天が続きそうである。
学校も冬休みになりスキー場は家族連れで賑わい、NZのスキー場は冬本番を迎えた。


ポーターズはアバランチコントロールをしないと道が開けられない。待っている間もダイナマイトの爆音が聞こえる。


待っている間にチェーンを装着。


山に上がって一本目。圧雪脇のパウダーを大人も子供も滑る。


気持ち良さそうだな。


さらに上に上がると日当たりも良くなる。


一番上のTバー乗り場。左側はヘッドウォールというコース。


山頂へ上がってみれば見事な雲海だった。


名物コース、ビッグママが開いた。雲海に飛び込むようにドロップイン。


その後、ローカル達が山頂に集結。何を待っているかと言うと・・・。


もう一つのビッグバーンブラフフェイスが時間差で開いた。


日当たりの悪い斜面なので雪のつき方も質も良好なのだ。
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7月3日 Mt.Lyford

2018-07-05 | 最新雪情報
マウントライフォルド。北カンタベリーの「何もない」ところにある山だ。
何もないという言葉は違う意味でほめ言葉にもなりうる。
特別に何かがあるわけではないが、目に見えない魅力がある。
それを上手く言葉で表現できないが、僕はこの山が好きだ。
この感覚は行って見なければ分からないが、NZの田舎のスキー場感が丸出しなのだ。
一緒に行ったのは常連のおじさん一家。
ポーターズのファンで毎年戻ってくるのだが滞在の間、1日は馴染みのスキーインストラクターを引き連れて遠征をする。
去年はオリンパスだったが、今年はライフォルド。
雪の量、質は良好。
大きな街から遠いということもあり、駐車場には車は13台。
この山も今年は良い出だしである。


ポーターズのスキーインストラクター4人を引き連れて遠征。彼らも違う山で滑るのは楽しい。


スキー場へ着くとこの犬が出迎えてくれる。10年以上も前からいるこの犬は、このスキー場の一員だ。


雪の量は文句なし。


山の雰囲気は普段滑っている、クレーギーバーン山脈とは一味違う。


リフトの支柱も今は懐かしきトラス式。この型の支柱も博物館レベルだ。


圧雪車も昔の物を直して直して直して使う。


スキー場に犬がいる風景っていいな。


これまた年代物のトラックがゲレンデの真ん中に置いてある。


お昼からロープトーが開いた。


山頂からはカイコウラ山脈、カイコウラの町、その向こうの大海原が一望できる。。




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6月30日 Porters

2018-07-01 | 最新雪情報
1週間遅れでポーターズが開いた。
オープン最初の週末、天気も快晴で賑わいを見せた。
雪はまずまず、ビッグママは日当たりが良いので雪はないが、日陰の場所には雪はたっぷりとある。
お昼にはブラフフェイスも開いた。
今年の冬は良さそう、というシーズンの滑り出しだ。



天気が良いとやはりここへ来てしまう。この場所にこの身を置くこの瞬間が好きだ。



スキー場下部は人工降雪機をフル稼働。



お昼ごろにブラフフェイスが開いた。みんな先を急ぐ。



そして、だだっ広いオープンバーンに歓声が響いた。



友達のレネの家族とも出会い、娘たちと一緒に滑った。



駐車場はまずまずの混み具合。



山頂付近はとにかく日当たりが良いのだ。



遠くにクライストチャーチを望みながら滑る。街から何度この山を見ただろうか。



雪のベースはできた。この上に新雪が降れば言うことはない。
2018シーズンの幕開けである。
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