さんぽで出会う花鳥風月

ひでじいの四季の写真

メマツヨイグサ

2022-08-29 21:25:27 | 草花

*2022年8月29日撮影

 まだ8月ですが急に寒くなりました。夏は終わったのかな、と思います。

 マツヨイグサが咲いています。
 おなじみの黄色い花ですが、ツキミソウだと思っている人の方が多いようです。
 ツキミソウという名は間違いが広まってしまったのですが、これはマツヨイグサが正しい呼び名です。

 マツヨイグサにもいろいろあって、この写真の花はメマツヨイグサといいます。





*2022年8月29日撮影

 マツヨイグサの仲間はすべて外来種です。
 基本種ともいうべき本来のマツヨイグサはいまやほとんど見られなくなってしまいました。
 どこにでもはびこっていたオオマツヨイグサも、なぜかあまり見かけなくなりました。
 いまや散歩中に出会うのはメマツヨイグサばかり。





*2022年8月19日撮影

 マツヨイグサは「待宵草」と書き、宵になるのを待って花を咲かせるところから名付けられています。
 メマツヨイグサのメは「雌」で、花が小さいことに由来しているようです。

 夕方に咲いた花は翌朝にしぼんでしまうのですが、しぼんだ花が赤くなるのが本来のマツヨイグサで、他の種類のマツヨイグサはオレンジ色に近い色になります。





*2022年8月23日撮影

 夏の暑いうちは、朝になるとはっきり花が閉じて、やがてしぼんでしおれていきます。
 秋が近づいて気温が下がってくると、朝になっても咲いている花が増えてきます。
 この写真は先週の撮影ですが、朝の10時頃でも咲いている花がすこしあります。





*2022年8月21日撮影

 この写真のころはまだ暑くて、朝になったら花はみなぴしゃっと潰したように閉じています。
 やがて色が変わってしおれていくのだと思います。
 花はみな一夜限りで、次の夜は別の花が咲きます。なので茎にはつぼみがたくさんついています。





*2022年8月29日撮影

 最後のおまけは、アレチマツヨイグサと思われる花の写真です。
 メマツヨイグサとアレチマツヨイグサは酷似していてほとんど区別ができない、しかし別種であるとされています。
 わずかな手がかりのひとつが、花弁の間に隙間があるのがアレチマツヨイグサだという見方です。
 この写真の花は、明らかに花弁と花弁の間があいています。なのでアレチマツヨイグサである可能性が高いわけです。
 正しく判定することは難しいと思うので、とりあえず珍しいアレチマツヨイグサに出会えたと信じて喜ぶのが、シロウトの特権でしょう。

ツクツクボウシ

2022-08-09 22:05:41 | 昆虫

*2022年8月9日撮影

 猛暑が続いています。
 雨の予報があってもほんの少ししか降りません。
 かたや豪雨災害にあっている方々は本当にお気の毒です。1日も早い復興を祈ります。

 今日はツクツクボウシに出会うというハプニングがありました。
 撮影した写真がこれです。
 桜の幹に止まっているのですが、よくよく見ないとどこにセミがいるのか分かりません。





*2022年8月9日撮影

 少し枝を登って、斜めになっている姿です。

 歩いていると、数メートル先の桜の木に虫が飛んできて止まるのが見えました。
 セミのようだと思って少し近づいてみたのですが、セミの姿は認識できません。
 カメラの望遠レンズに頼って、よくよく探して、あ!セミがいた!、これはツクツクボウシじゃないか!
 という、出会いでした。





*2022年7月26日撮影

 7月の後半に撮影した、ツクツクボウシの抜け殻です。
 このころ、会津の鶴ヶ城公園の林間にこういうツクツクボウシの抜け殻が大量にあることを発見していたので、今年はツクツクボウシが大量発生だと思ったわけです。

 ツクツクボウシの抜け殻は、小さくて細くて、ツヤはなく色も薄いように見えます。





*2022年7月26日撮影

 抜け殻が2つ、抱き合うようにしています。
 同じ場所で2つの個体が同時に羽化したのでしょうか。
 もちろんそうかもしれませんが、たぶん時間的にずれて別々に羽化したのだと思います。
 ひょっとしたら日がずれているのかもしれません。





*2022年7月26日撮影

 これも2つの抜け殻が同じ草にとりついています。
 こんな感じで、ツクツクボウシの抜け殻は狭い場所に大量に存在していました。





*2022年7月14日撮影

 これはもっと前、7月半ばの撮影です。
 ツクツクボウシの抜け殻は、このように下向けになっていることが多いようです。
 アブラゼミなどの抜け殻はほぼ例外なく上を向いているのと対照的です。
 下向きに羽化したら、飛び立つ時に厄介なのではと思うのですが、ツクツクボウシにはそれなりの理由があるのだと思います。

 夏はまだまだ続きます。
 鳴いているツクツクボウシを樹上に発見するべく、さらに観察に励みます。

 

ヒメスズメバチ

2022-08-04 20:56:38 | 昆虫

*2022年8月2日撮影

 8月になりました。
 晴れれば猛暑、雨が降れば豪雨災害。困った天気です。
 
 アブラゼミやミンミンゼミが元気に鳴いています。
 会津の鶴ヶ城公園では、今年ツクツクボウシが大発生のようです。
 残念ながら声だけで、姿を見ることは叶いません。

 さて、写真はヒメスズメバチです。
 スズメバチの仲間ですが、比較的数が少なくて、なかなか見ることがない蜂です。
 ヤブカラシの花にやってきたヒメスズメバチの姿を撮影できました。





*2022年8月2日撮影

 スズメバチの中で一番大きいのはお馴染みのオオスズメバチです。
 体長3cmから4cmくらい、といっても大したことのない大きさに思えます。
 しかし実際にオオスズメバチに遭遇した時には、思わず恐怖心が浮かびます。
 蜂の大きさとして認識している大きさを遥かに超えた大きさを実感するせいだと思います。

 そのオオスズメバチとほぼ同じ大きさの蜂が、このヒメスズメバチです。
 発見した時には、オオスズメバチか!と一瞬身構えますが、体が黒っぽくてお尻が黒いのを確認すると安心します。
 ヒメスズメバチは、スズメバチの中で最も大人しい、安全な蜂として知られています。





*2022年8月2日撮影

 ヒメスズメバチは、胸や背中が黒く、腹部の縞模様も黒い部分が目立ちます。
 そして、お尻の先が黒いことが、ヒメスズメバチであることの証です。

 ヒメスズメバチの「ヒメ」はもちろん「姫」で、美しい姿形をしているからとされています。





*2022年7月18日撮影

 ヒメスズメバチは、樹洞や土中、建物の隙間などのちょっとした閉鎖空間に、小さな巣を作ります。
 働き蜂の数も少なくて、10匹から50匹程度のようです。

 食料はアシナガバチの幼虫と決まっていて、アシナガバチの巣を襲って幼虫や蛹を奪って持ち帰ります。
 この食料を一番に貰えるのが、自分たちの巣にいるヒメスズメバチの幼虫。
 もちろん働き蜂たちも食べるのですが、働き蜂たちはもうひとつ甘いものも大好きです。
 それで、ヤブカラシの花などにやってくるわけです。

 これは背中側から見たヒメスズメバチの写真です。





*2022年7月18日撮影

 今回の写真はすべてヤブカラシの花の上にいるヒメスズメバチでした。
 体は大きいけれど大人しく、あまり目立たないように暮らしている、ヒメスズメバチ。
 もし見かけたら、刺激しないようにそっと見守ってやりましょう。