さんぽで出会う花鳥風月

ひでじいの四季の写真

アシボソノボリリュウタケ

2016-09-30 22:09:52 | 

*2016年9月30日撮影

 9月の最終日です。
 始まりの幾日かは別にして、じつによく雨の日が続いた9月でした。
 今日はようやく晴れましたが雲が多くて気温も低く、秋晴れの日々はもう少し先になりそうです。

 今日はたくさんキノコを見つけました。
 キノコは似たようなものが多くてとても見分けがつかないのが実情です。
 ただ変わった姿をしたキノコを発見すると名前が調べやすいし、形の面白さも楽しめます。
 今日出会った変わった姿のキノコはアシボソノボリリュウタケといいます。
 指がクローバーの葉をつまもうとしているような姿です。





*2016年9月30日撮影

 この写真では、カエルの目のように見えなくもありません。
 同じような姿のキノコに、ノボリリュウタケというのがあって「昇り竜」という名が付いています。
 キノコの頭の部分を龍の頭に見立てたわけです。ノボリリュウタケは茎が太いし頭の部分も大きくて見栄えがするので、名前も納得できます。
 そのノボリリュウタケに似ているけれど、茎が細いというので「アシボソ」ノボリリュウタケになりました。
 アシボソの方は頭も単純な形で、龍の頭のようには見えません。





*2016年9月30日撮影

 上の方に2本並んでいて、下の方にも一本姿を見せています。
 真ん中の1本の頭は、キツネの顔のようにも見えます。
 何に見立てるかはいろいろあると思いますが、じつにユニークで可愛い姿です。
 キノコというのは不思議な生き物ですが、こういう変わった姿のキノコはますます不思議です。

カゼクサ

2016-09-25 22:07:24 | 草花

*2016年9月25日撮影

 今日は雲が多かったものの日も差してまずまずの天気でした。
 「会津まつり」も今日が最高潮。

 まつりとはあまり関係がない私は、地味なカゼクサの写真をお見せします。
 どこにでもある雑草で、たぶん多くの人が踏みつけて歩いて、この草の名前などには興味がないと思います。
 カゼクサというのはもちろん「風草」でなかなか風流な命名です。
 風草の名にふさわしい草は他にもいろいろ思い浮かぶのですが、今現在「風草」の名を獲得しているのはこの草です。





*2016年9月25日撮影

 どこにでも生え、たいていは群生しているカゼクサです。
 イネ科の植物で花は8月9月頃に咲き、少し紫色がかったパラパラした感じの穂状の花をつけます。





*2016年9月24日撮影

 こうしてみるとあまり存在感のない花のようです。
 こういう風情だと、風草の名がふさわしい感じに見えます。
 




*2016年9月24日撮影

 群生しているカゼクサの姿です。
 こういう姿もやはり、風草の名に恥じないと思います。
 やっぱり風草という、いい名前はこの草のものなのかもしれません。
 

ヒメクロホウジャク

2016-09-24 22:11:25 | 昆虫

*2016年9月24日撮影

 雨は止みましたが曇り空の1日でした。
 恒例の「会津まつり」が始まって、街は人で埋まりはじめています。

 今日は、ヒメクロホウジャクに出会いました。
 一見大きな蜂のように見えますが、スズメガという蛾の仲間です。
 スズメガというのは比較的大きな蛾で、茶色っぽい翅でスズメのようだというので名付けられたようです。
 スズメガにはたくさんの種類があって、ホウジャクもそのひとつです。
 ホウジャクは「蜂雀」と書き、蜂のように見えるスズメガというわけでしょうか。
 そのホウジャクのうちのひとつが、ヒメクロホウジャクです。





*2016年9月24日撮影

 ヒメクロホウジャクがアベリアの花の蜜を吸っています。
 ホウジャク類は花に止まることがなく長い口吻を使って蜜を吸うので、高速で羽ばたいてホバリングします。
 ところがひとつの花に止まるのはほんの一瞬で、すぐに移動します。
 この移動がまたきわめて高速で、蜂のようだとはいいながら、蜂よりはずっと速いように見えます。





*2016年9月24日撮影

 こんなに力いっぱい羽ばたいて高速移動を繰り返しているのでは体力の消耗も激しいので、さかんに蜜を吸う必要がありそうです。
 もっとのんびりと花に取り付いて蜜を吸うやりかたもあるだろうにと思いますが、これがホウジャク類の生き方なのでしょうね。
 何の因果か必死に頑張る生き方を与えられているようです。

 そんなヒメクロホウジャクを眺めて、可愛いとか、かっこいいとか、すごいなあとか、人間は勝手にいろいろ言うわけです。

マミジロハエトリ(蜘蛛)

2016-09-22 22:03:53 | 蜘蛛

*2016年9月22日撮影

 早朝には曇りとはいえ青空も少しは見えて、ひょっとしたら晴れるかなと期待してしまいました。
 ところが昼前から雨が降ってきて、また雨の日々に戻りそうです。
 急に寒くなりました。

 さて、今日は変わった生き物をごらんいただきます。
 クモはあまり好きではないのですが、例外的にハエトリグモはとても可愛いクモです。
 写真のクモはハエトリグモの一種で、たぶんマミジロハエトリではないかと思っています。
 これは雌です。





*2016年9月16日撮影

 ハエトリグモというのは体長7~8mmくらいのごく小さな蜘蛛です。
 ハエなどの昆虫をとらえて食べます。
 クモだけれど糸を吐くことはなく、糸の巣もつくりません。
 植物の葉の上を滑るように歩き、ときにぴょんと飛びます。
 つぶらな瞳とふさふさした毛が、妙に可愛いクモです。





*2016年9月16日撮影

 ハエトリグモはたいへん種類が多く、世界中で5000種を数えると言われています。
 当然のように種を見分けるのもきわめて困難とされています。
 だから、これがマミジロハエトリの雌だといっても、違う可能性はたいへん高いのです。





*2016年9月16日撮影

 最後に、マミジロハエトリの雄です。
 腹部が赤みをおびた褐色で、体は黒っぽく、頭の先の額のところが白いのがマミジロハエトリの雄の特徴です。
 雄は目立った姿をしているので、たぶん間違いないと思います。
 小さなアブのような虫を捕らえて食べているようです。
 




ミチヤナギ

2016-09-21 22:10:46 | 草花

*2016年9月21日撮影

 秋雨前線とか台風とかの影響で長いこと雨の日が続きました。
 それでもここでは、さほどの大雨にならずに済んでよかったと思います。
 今日はようやく雨がやみ、晴天とまではいかなくても、散歩にでかけられる穏やかな天気でした。
 かつての猛暑はもうすっかりなくなって、ちょっと寒いくらい。これからは冬に向かうのだと、気持ちの切り替えが必要です。

 道端に咲いている目立たない雑草、ミチヤナギです。
 小さな緑色の花の縁が白くなっていて、なかなか手の込んだ美しい花です。
 残念なことに花の直径は5mm以下という極小なので、たいていの人は見ようとしません。





*2016年9月16日撮影

 ミチヤナギは「道柳」と書き、葉が柳のようだというわけです。
 ニワヤナギとも言うので、庭にも咲くということです。
 背丈は10cmくらいから40cmくらいまで幅がありますが、たいていは足元にあって踏みつけても気にならないくらいの草です。

 緑色の花といいましたが、これは萼(がく)で、花弁はないのだそうです。
 つぼみは紅色になることが多く、これもよく見るとじつに美しいものです。





*2016年9月4日撮影

 地面に張り付くようにして広がり、茎を立ち上げます。
 その様子をお見せしたくて選んだのがこの写真です。
 びっしりと生える姿が伝わるでしょうか。





*2016年9月2日撮影

 立ち上がった茎に極小の花。
 つぼみが赤くならないものは、こんなふうに地味です。
 これはこれで、ひっそりした美しさがあります。