三味線弾きの日常。

おもに津軽三味線弾き唄い。
ときどき地歌・上方唄。こっそり義太夫三味線。
三味の音を一人でも多くの人に届けたい。

未来のサムライミュージシャンズ発掘コンテスト 優秀賞受賞!

津軽世去れ節。

2019年02月22日 | 読書
「よされ節」はひらがなで書かれることが多いし、
民謡の常として語源には諸説ありますが、
かつて、飢饉のときに、こんなつらい世の中は早く去ってくれ、という
願いを込めて「世去れ」といったのだそうです。

長部日出雄の直木賞受賞作『津軽世去れ節』再読。

津軽のうたに新しい節を作り出した唄い手、嘉瀬の桃が主人公の小説です。
嘉瀬の桃の名前は、大條和雄の津軽三味線の歴史の本にも出てきましたが、
録音が残っていない今となっては伝説の人物。

再読してみて
ふと引っかかった一節。

唄会のスターだった桃が
一座の生活になじめず、ひとりで流しをするようになった後、
彼のうたが変わった、という表現がある。
唄会で大勢の前で喉を競うことをやめて
座敷で少人数を相手に唄うことが多くなったことで、
上手さは衰えていないのに唄会の聴衆を熱狂させる力がなくなった、と。

やはり、それは違う芸になるのだなぁと
以前は気にならなかったところが印象に残った。
今だって、津軽三味線大会で勝てる三味線と
そうではないスタイルが、はっきりとある。
それは同じ土俵で比べるべきものではないのだ。
唄会や三味線大会が人気があって王道であったとしても、
そうじゃない生き方もきっとある。


 

津軽三味線・松浪千静&津軽手踊り・踊り子ゆっこ 20th Anniversary
「津軽のジャワメギ ~津軽の五大民謡を踊る!唄う!弾く!~」
2019.3.17.Sun. @山本能楽堂

チケットご予約はこちらから。
よろしくお願いいたします。



Shamisen + vocal 松浪千静
Official website
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►演奏予定
3月2日(土) 第三回瑠璃の会
3月14日(木) 天Qライブ
3月17日(日) 津軽のジャワメギ 津軽の五大民謡を踊る!唄う!弾く!
 詳しくはこちら

►演奏依頼 承ります
 ステージイベント、パーティ、ブライダル、レクチャーコンサート、
 ワークショップなど、三味線出張演奏いたします。
 小さな会場でも、ご予算が少なくても大丈夫。
 ブッキングライブ、コラボレーションなども歓迎。
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