身勝手な解散をしておきながら、争点は経済政策だの何だのと煙に巻く政権与党。有権者は今迄の政治状況をしっかりと捉え、抱えている課題を良い方向へと推し進めていけるのか否かを判断して投票するのである。大金を使っての実に無駄な解散総選挙なのだが、投票に行かないと更に誤魔化されてしまうことになる。癪だが、一票を投じるしかない。
この2年間で約20万人の正規雇用者が減り、約120万人の非正規雇用者が新たに増えている。安倍政権下、円安・株高などで1億円以上の金融資産を持っている富裕層が初めて100万世帯を超える一方、無資産世帯が3割と高止まりしている。つまり、格差拡大が進んでいるのである。また、17か月連続で消費者物価指数は上がり、7か月連続で消費支出は落ち込んでいる。庶民の生活は苦しくなるばかり。ダメノミクスと経済面で揶揄されたりするが、この政権の長所は一体どこにあるのだろう。どう国民の目を誤魔化せるか、いや、騙せるかと、綺麗事を調子良く喋るだけである。国民は失望し、心は疾うに離れている。なのに今度は、メディアに対し、選挙報道について介入文書を自民党が送る始末。NHKの次は民間メディアの支配なのか。これも秘密保護法強行と根は同じように見える、憲法無視の国家統制主義だ。
また、気分を変えよう。今日はちょっと曇って寒いが、昨日は良い天気で暖かだった。だから、近くの玉川上水沿いの小道を少し歩いた。ケヤキ、コナラ、クヌギ、カエデ、サクラなどが紅葉している雑木林は、見上げると光にちらちらと美しく輝いている。足下の落ち葉は前日が小雨だったこともあって、しっとりとしている。ここの紅葉も今が見頃である。ずっと先まで小道は続いているが、足が痛いので行けない。此処を何度も走っていたのは、もうずっと以前のこととなってしまった。でも、また足が治って、元気になったら今度はもっといっぱい歩こう。
冬枯れになる前の紅葉の季節。雨に濡れた紅葉も美しい。森や林の中では、いっそう辺りがし-んとした佇まいに見えてくる。全ての音が、消去されてしまったようだ。そして、まわりの空気は冷たい。足下の落ち葉は濡れ、枝に付いた葉は雨滴を受けて澄んでいる。山も里も町も本当に美しい。‘桃源郷に遊ぶ‘というのは大袈裟かも知れないが、こんな季節、ゆっくりと森や林の中を歩くのは気持ち良い。晴れても、曇っても、小雨が降っても・・。
玉川上水の雑木林で
( 2014、11、27 写 )