韓国の製造業の競争力が今後ますます低下する、という分析結果が示された。

 

 世界的なコンサルティング企業の「ボストン・コンサルティング・グループ(BCG)」が25日に明らかにしたところによると、輸出上位25カ国の製造原価の変動要因や競争力の順位を分析した結果、韓国の製造業の競争力指数は、今年の102から2018年には106に低下するという。

この指数は、賃金・労働生産性・エネルギー価格・為替レートという四つの変数を基にして、米国の競争力を100とした場合の各国の原価競争力を比較したもの。数値が低いほど競争力が高いことを意味する。

同社は、10年前と比べ韓国の製造原価は徐々に上昇しており、2018年には製造原価がさらに上がって競争力が悪化すると予想した。

 

 グローバルな順位という面では、韓国は3位を維持する一方、現在1位の中国と2位の米国は順位が入れ替わるとの見通しが示された

中国では、10年前に比べ賃金が187%、エネルギー価格が138%急騰するなど原価負担が高まっているためだ。

そのためBCG社は、2014年の時点で96となっている中国の競争力指数は、2018年には102に上昇すると予測した。

一方米国は、シェールガスがもたらすエネルギー価格の低下、緩慢な賃金上昇率、安定的な為替レートなどがプラスの要因となり、2018年ごろには「製造業最強国」の地位を取り戻す、とBCG社は見通している。

 

 BCGシニアパートナーのハロルド・サーキン氏は「多くの企業が『中国に工場を建てれば製造原価が低くなる』と考えて投資を行うものの、失敗するケースが多い。

工場を建てる際、製造原価だけを考えるのではなく、製造環境が変化するという点も考慮すべき」とアドバイスした。