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「レゴランド」と「ジブリパーク」

2017-06-04 21:13:55 | アラカルト

今年4月にオープンした「レゴランド」。
公式サイト:レゴランド
オープン前は、何かと話題となっていたのだが、オープンから2カ月ほど経過し思ったほどの集客とはなっていないようだ。
隣接する商業施設の中の飲食店の一つは、既に撤退を決めたというニュースもあった。
その後も通年営業だったはずが、木曜日休みとしたり、入場料の値下げを発表したりと、バタバタが続いている。
確かに家族4人でレゴランドに行くと、入場料だけで2万円近くかかるのでは、気軽に行ける場所ではない。
かといって、ディズニーリゾートやUSJのような大がかりな、アトラクションがあるわけでもなさそうだ。
「レゴブロック」というおもちゃのテーマパークなのだから、当然と言えば当然だが、価格設定や場内での持ち込み飲食ができない等の規制は、家族連れ向きとは言えなかったのかもしれない。

そんな話題があった直後、今度は「ジブリパーク」を開設する、というニュースがあった。
朝日新聞: 「ジブリパーク」、愛知に開設へ トトロの世界観を再現
スタジオ・ジブリの作品の中でも、世代を超え人気の高い「となりのトトロ」の世界観を再現するテーマパークということのようだ。
ご存じのように「となりのトトロ」については、ナショナルトラストの事業の一環として埼玉県に「トトロの森」がある。
スタジオ・ジブリが運営する(?)「ジブリ美術館」も、東京・三鷹市にある。
にもかかわらず、なぜ愛知で「ジブリパーク」なのか?
「レゴランド」の二の舞になるのでは?という、懸念が既に上がっているようだ。

今回愛知で開設する「ジブリパーク」というのは、2005年に開催された「愛知万博(通称:愛・地球博)」跡地「愛・地球博記念公園(通称「モリコロパーク」)」を予定地としている。
元々「愛知万博」会場内には、「サツキとメイの家」が展示建築物としてあった。
開会中は、とても人気で一時期入場制限(と言っても、家の中に入れるわけではない)をするほどの人気だったような記憶がある。
閉会後も「サツキとメイの家」の見学希望が多く、今では有料展示建築物として公開されている。
愛・地球博記念公園:サツキとメイの家

この「サツキとメイの家」を中心に、整備をし直して「ジブリパーク」とする計画らしい。
とすれば「レゴランド」よりも、初期投資は少ないだろうし、「サツキとメイの家」の観覧チケットが大人500円程度だと考えれば、「レゴランド」の入場料よりも随分安い価格設定になるのでは?と、思われる。

それだけではなく、「トトロの森」にしても「ジブリ美術館」にしても、東京以西の人たちにとっては距離的な問題(というほどではないかもしれないが)がある。
そのような需要を見越して、「トトロの森」のような雰囲気と「ジブリ美術館」のエッセンスを「ジブリパーク」に盛り込みたい、ということなのかも知れないと考えている。

そう考えると「レゴランド」よりも「ジブリパーク」のほうが、人気が出るのでは?という気がしている。
もちろん「ジブリパーク」内でお弁当を広げることはできなくても、「モリコロパーク」内でお弁当を持ち込むことができるなど「ファミリー層」を意識した、施設づくりが必要なことは言うまでもない。



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