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ELUGA XのNFC/おサイフケータイ ロックにはガッカリだ

 恒例のエントリーである。
 ELUGA X(P-02E)は、おサイフケータイ機能を搭載しており、NFC(Near Field Communication)のTypeA/TypeBの両規格と従来のFeliCa方式のサービスすべてに対応している。2013年春モデルの中にはNFCの決済機能(CardEmulation)に対応していないモデルもあるが、ELUGA Xは決済機能を含めたフル対応である。

 おサイフケータイの利用には、「ドコモサービスの初期設定」実行時またはおサイフケータイアプリを初めて使う際に、初期設定の操作が必要だ、ご利用規則に同意すれば、自動的に設定が完了する。

おサイフケータイの初期設定にともなうご利用規則同意画面 おサイフケータイの設定が完了しました


 さっそくおサイフケータイアプリを起動してみると、「対応UIMカード/USIMカードが未挿入もしくはロック中などのため、UIMカード/USIMカード上のサービスを利用できません[0409]」というエラーメッセージが表示された。
 このメッセージは、2013/1/21に実施されたおサイフケータイアプリのバージョン4.0.1へのアップデートでUIMカード/USIMカード上のサービスの表示にアプリが対応したものの、TypeA/B方式のサービスに対応したドコモUIMカードの提供開始は2013年2月が予定されていて、今日(2013/2/2)時点ではまだ利用することが出来ないため表示されている。
 【参考】 → 2013/2/25から提供が開始された : ドコモminiUIMカード(ピンク色)をELUGA Xに挿入してみる

対応UIM/USIMカード上のサービスを利用できません NFC TypeA/Bに対応したドコモminiUIMカードは2013年3月提供予定


 さて、本エントリーのタイトル通り「ガッカリ」なELUGA XのNFC/おサイフケータイロック機能を見ていこう。「NFC/おサイフケータイ設定」は、設定メニューまたはおサイフケータイアプリのロック設定アイコンから起動できる。
 このうち、NFC/おサイフケータイロックのチェックをタップすると、パスワード入力画面が表示された。ロックを実施するのにもパスワード入力が必要な大変使い勝手の悪い仕様だ。さらにパスワード入力のために起動するのは、標準に設定した入力方式を無視してAndroidキーボード。数字や記号の入力には左下のキーをタップしてキーボードを切り替えることを強いられる。

ELUGA XのNFC/おサイフケータイ設定画面 NFC/おサイフケータイのロックにもパスワードの入力が必要


 やっとの思いでパスワードを入力すると、表示されるのが「ドコモUIMカードのロックができませんでした」というメッセージ。これが表示される理由は先ほど記したとおりだが、毎回毎回表示されるのではイライラも募る。FeliCa Networksも対応するドコモUIMカードが提供される見込みが立ってからアプリをリリースしてくれたらいいのに!と、イライラのボルテージはさらに上がる。
 当然に、このメッセージはロック解除にも表示される。ウキー!

ドコモUIMカードのロックが出来ませんでした ロック解除にも「ドコモUIMカードのロックが解除できませんでした」


 NFC/おサイフケータイロック時に通知領域に表示されるICカードロック設定中を示すアイコンは、は半分だけ青い独特のデザインだ。

半分だけ青いICタグリーダーカードロックのアイコン


 それにしても、である。
 GALAXY SIII(SC-06D)では、おサイフケータイロック時にはパスワードの入力は不要であり、比較的快適に操作できた。
 その遙か上を行くのが、2009年12月に発売された、同じパナソニック モバイルコミュニケーションズのiモードケータイP-01Bだ。MENUキーを長押しすればICカードがロックできる簡単操作が実現されていたうえに、さらにP-01Bには(もっと正確に書けば2006年発売のP902iSから)端末を閉じてから一定の時間が経過すると自動的にICカードロックを動作させる「閉じタイマーロック」という「先進機能」が搭載されていた。すでにケータイの時代にこうした機能が実現できていたのに、ELUGA Xのこの仕様が「スマートフォン」とか「多機能携帯電話」などという名称にふさわしいものだと言えるのか。
 発展途上とは言え、画面ロック連動のおサイフケータイロックを搭載するNECカシオモバイルコミュニケーションズ製のMEDIASシリーズや、指紋認証機能をスマートフォンでも継続して搭載している富士通製のARROWSシリーズなど各社それぞれに配慮が見られるのというのに、この操作体系はいただけない。

iモード端末P-01BはMENUキー長押しでロック操作が可能 指定した時間で自動的にICカードをロックするP-01Bの「閉じタイマーロック設定」


 憤ってばかりいても仕方がないので、せめてNFC/おサイフケータイロックの操作を1手間(1タップ)だけ省略するアクティビティの設定方法をいつもの通り紹介しておく。
 「QuickShortcutMaker」などアクティビティを参照できるアプリを使って、com.panasonic.mobile.felica/com.panasonic.mobile.felica.ICSettingMenuActivity に存在する「NFC/おサイフケータイロック設定アプリ」アクティビティのショートカットを作成すれば良い。ショートカットをドックにでも配置しておけば、NFC/おサイフケータイ設定画面まではタップ1回でジャンプできる。

「NFC/おサイフケータイロックアプリ」のショートカットを作成 ドックに「NFC/おサイフケータイロックアプリ」アクティビティのショートカットを配置


 ドコモは、おサイフケータイをより安心してご利用いただくための機能紹介ページで、おサイフケータイ ロック、NFC/おサイフケータイ ロック設定の利用を、日ごろから習慣にするとあんしんです。と記している。もっともである。
 そうであればこそ、「NFC/おサイフケータイロック」機能が使いやすいことは最低限の条件だ。パナソニック モバイルコミュニケーションズには、もっともっと頑張ってほしい。


【参考】

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