一迅社文庫のラノベ、『全滅なう』(十文字 青先生原作、ま@や先生イラスト)が発売中です。
表紙はヒロインの夕鶴子。
今にも泣き出しそうな表情が保護欲をそそる感じですね。
ぶっちゃけ、全滅なうというタイトルでラノベが出るという情報自体、十文字先生のTwitterのネタだと思っていたので、本当に出版されると知った時はメチャクチャ驚いたなう!という感じだったのですが、物騒なタイトルとは裏腹に現代の衣装を着た可憐な女の子が表紙だったので二度びっくりさせられました。
余談ながら、個人的にはウィザードリィで有名な“いしのなかにいる”→全滅なう!みたいなものを予想していたので、ジャンルからして全然違っていたというw
お話的には、不登校状態で学校に出てこないクラスメイトを学校に通わせることで周囲からの評価を勝ち取ろうと考えた主人公の天川が、当のクラスメイトである夕鶴子と出会い、惹かれていくという典型的なボーイ・ミーツ・ガール展開です。
まさにオビの青春なうというキャッチコピーがぴったりなシチュエーションですね。
明らかに人間ではない夕鶴子の同居人等などの謎設定をチラつかせつつも、基本的には何気ない学校での日常生活をメインにお話が進んでいく構成が意外でした。
学園モノらしい行事系イベントにスポットを当てるわけではなく、クラスメイト達と一緒に授業を受け、一緒に昼休みを過ごし、たまには放課後に遊びにでかけたりするシーンが描かれる中、自然と夕鶴子の姿を目で追う回数が増えていく天川の様子は、正に思春期の『恋する男の子』そのもの。
夕鶴子と仲良くなった男子のクラスメイト達に嫉妬を感じてしまったり、そんな独占欲を抱いてしまったことを自己嫌悪したりと、誰でもあの頃一度は体験した事があるはずの「ほろ苦くも甘酸っぱい初恋感覚」を楽しむことが出来るかと。
出会った瞬間はもちろんですが、好きな人と一緒に過ごしているその時その時がリアルタイムでイベントなう!みたいな感じなんでしょうねw
夕鶴子に心奪われている天川の思考回路が、「夕鶴子orそれ以外の些事」ぐらいの盲目的なバランスになっているのを見ると思わず親近感を覚えつつ(・∀・)ニヤニヤしてしまいます。
恋愛経験も乏しく、ほとんど手探り状態でこの気持ちはなんなのか、自分がどうすれば良いのかと悩むドキドキ感が、夕鶴子を見つめる間に恋心の確信へと変わり、彼女は自分のことをどう思っているのだろうか?という不安に襲われながらも、日に日に想いは募るばかりで…と、自分の中で生まれた気持ちを持て余してしまう天川の様子は、愛という普遍的なテーマであるが故に共感しやすく、読み進めるほどに切なさが増していく感じがしました。
惚れたほうが負け的な意味で言えば、出会った瞬間から既に完敗→全滅なうだったかも知れませんねw
そんなわけで、フィクションとしてのラノベっぽさがあまりなく、もっと一般的な恋愛を扱った純文学系作品といった感じの雰囲気が強かったのが印象的でした。
告白するのか、仮に告白したとして受け入れてもらえるのか、それとも玉砕か?と、本筋がシンプルな分、続きの気になる展開でサクサク読めるかと。
むしろこのまま謎設定は次巻以降へ持ち越しなのかしら…?と不安になる部分もありましたが、起承転結の転からクライマックス部分にかけての流れで十分に見せ場を作りつつ、ラストにはネタバレもしつつと、スッキリまとめられた感じでした。
個人的には、そっちの複雑で緻密なオリジナル設定をメインにした展開の方が好みだったかもなので、次巻以降があるなら期待したいところです。
全編通して新シリーズの導入部分的な展開だったこともあり、夕鶴子の魅力を描く為に特化された作品だったと思います。
イラストも夕鶴子のアップが多かったですし、突出して掘り下がった感があったかと。
天川が夕鶴子を好きすぎることもありますし、ここからハーレム展開な方向にいくのは無理があるとは思いますが、サブヒロインズからの天川に対する気持ちには少し脈がありそうな気配も感じられたのでそっちも期待したいところですね。
気になった方は、是非チェックなさってみてくださいませ。
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http://d.hatena.ne.jp/ub7637/20120115/p1
表紙はヒロインの夕鶴子。
今にも泣き出しそうな表情が保護欲をそそる感じですね。
ぶっちゃけ、全滅なうというタイトルでラノベが出るという情報自体、十文字先生のTwitterのネタだと思っていたので、本当に出版されると知った時はメチャクチャ驚いたなう!という感じだったのですが、物騒なタイトルとは裏腹に現代の衣装を着た可憐な女の子が表紙だったので二度びっくりさせられました。
余談ながら、個人的にはウィザードリィで有名な“いしのなかにいる”→全滅なう!みたいなものを予想していたので、ジャンルからして全然違っていたというw
お話的には、不登校状態で学校に出てこないクラスメイトを学校に通わせることで周囲からの評価を勝ち取ろうと考えた主人公の天川が、当のクラスメイトである夕鶴子と出会い、惹かれていくという典型的なボーイ・ミーツ・ガール展開です。
まさにオビの青春なうというキャッチコピーがぴったりなシチュエーションですね。
明らかに人間ではない夕鶴子の同居人等などの謎設定をチラつかせつつも、基本的には何気ない学校での日常生活をメインにお話が進んでいく構成が意外でした。
学園モノらしい行事系イベントにスポットを当てるわけではなく、クラスメイト達と一緒に授業を受け、一緒に昼休みを過ごし、たまには放課後に遊びにでかけたりするシーンが描かれる中、自然と夕鶴子の姿を目で追う回数が増えていく天川の様子は、正に思春期の『恋する男の子』そのもの。
夕鶴子と仲良くなった男子のクラスメイト達に嫉妬を感じてしまったり、そんな独占欲を抱いてしまったことを自己嫌悪したりと、誰でもあの頃一度は体験した事があるはずの「ほろ苦くも甘酸っぱい初恋感覚」を楽しむことが出来るかと。
出会った瞬間はもちろんですが、好きな人と一緒に過ごしているその時その時がリアルタイムでイベントなう!みたいな感じなんでしょうねw
夕鶴子に心奪われている天川の思考回路が、「夕鶴子orそれ以外の些事」ぐらいの盲目的なバランスになっているのを見ると思わず親近感を覚えつつ(・∀・)ニヤニヤしてしまいます。
恋愛経験も乏しく、ほとんど手探り状態でこの気持ちはなんなのか、自分がどうすれば良いのかと悩むドキドキ感が、夕鶴子を見つめる間に恋心の確信へと変わり、彼女は自分のことをどう思っているのだろうか?という不安に襲われながらも、日に日に想いは募るばかりで…と、自分の中で生まれた気持ちを持て余してしまう天川の様子は、愛という普遍的なテーマであるが故に共感しやすく、読み進めるほどに切なさが増していく感じがしました。
惚れたほうが負け的な意味で言えば、出会った瞬間から既に完敗→全滅なうだったかも知れませんねw
そんなわけで、フィクションとしてのラノベっぽさがあまりなく、もっと一般的な恋愛を扱った純文学系作品といった感じの雰囲気が強かったのが印象的でした。
告白するのか、仮に告白したとして受け入れてもらえるのか、それとも玉砕か?と、本筋がシンプルな分、続きの気になる展開でサクサク読めるかと。
むしろこのまま謎設定は次巻以降へ持ち越しなのかしら…?と不安になる部分もありましたが、起承転結の転からクライマックス部分にかけての流れで十分に見せ場を作りつつ、ラストにはネタバレもしつつと、スッキリまとめられた感じでした。
個人的には、そっちの複雑で緻密なオリジナル設定をメインにした展開の方が好みだったかもなので、次巻以降があるなら期待したいところです。
全編通して新シリーズの導入部分的な展開だったこともあり、夕鶴子の魅力を描く為に特化された作品だったと思います。
イラストも夕鶴子のアップが多かったですし、突出して掘り下がった感があったかと。
天川が夕鶴子を好きすぎることもありますし、ここからハーレム展開な方向にいくのは無理があるとは思いますが、サブヒロインズからの天川に対する気持ちには少し脈がありそうな気配も感じられたのでそっちも期待したいところですね。
気になった方は、是非チェックなさってみてくださいませ。
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