
ファンタジア文庫のラノベ、『本日の騎士ミロク』(田口仙年堂先生原作、高階聖人先生イラスト)の1巻が発売中です。
表紙は主人公のミロクとヒロインのジュジュことジェルメーヌ・ジルサニア姫、そして見た目はウサギの赤目隊隊長、ビスマルクの3人。
この作品の特徴的な部分を体現するキャラが揃い踏みという感じですね。
高階先生の柔らかなデザインのキャライラストからは、一見日常のドタバタやラブコメがメインになりそうな予感がして来るのですが、実際の内容的には、ミロクが自分の生き方について悩みながら成長していく過程をシリアスに描いている部分が多く、予想に反してかなり骨太な印象すら感じさせられました。
剣の才能以外には特に取り柄がないと自負しているミロクが、軽い気持ちで騎士団に入団したものの、いざ隊に配属されると、なぜか帯剣の許可をもらえない状況に。
国民の前では文句のつけようのない姫であるジュジュが、実はがさつでおてんばな性格を隠すためにネコを被っていたことを知り、ショックを受けるミロク。
風変わりな同僚達とともに、ジュジュのお世話役的な生活を続ける中、これでいいのか?という自問自答が不安感を煽る…と、なかなかに波乱含みなスタートとなっています。
ミロクの生い立ちと、ジュジュの生い立ちはもちろん違うわけですが、『それぞれの立場ならではの悩み』というものがあるのもまた事実。
ジュジュに対する些細な誤解が、大きなすれ違いを生み出してしまい、焦るミロクの様子にハラハラさせられました。
若さ故に、知識や経験の不足から失敗することは若者らしいと言えますが、自分の過ちに気付いたら、それを素直に改善することが出来るのもまた、若者の特権と言えるのではないでしょうか?
ミロクとジュジュの仲直りは、見ていて微笑ましいものがありましたし、丹念に書き込まれたミロクの感情の動きが理解しやすかった分、ストーリーの説得力も高かったと思います。
新入りであるミロクと、護衛対象であるジュジュを見守る赤目隊の仲間達についても、それぞれの個性がすぐに理解できるように描かれており、愉快で頼もしい味方として、今後も活躍してくれそうです。
特に、ミロクに少し興味がある素振りがうかがえるアーニィについては、恋のライバル的なポジションをとりにいける資格も十分にあり、元気溌剌天然系に見えて、ここ一番という押さえ時にはしっかりと助言や気配りを忘れない、と、良妻賢母的な部分も見せてくれるので、かなり人気が出そうな気がしました。
赤目隊のメンバー達も、ミロクやジュジュについても、まだまだ過去にあった出来事の全てが語られた訳ではなく、伏線となりそうな設定が多数ばらまかれていたので、今後もまだまだ楽しめそうで嬉しいです。
o(^▽^)o
世界観を形成する魔法などの国レベルの設定も、大きなルールをある程度伝えると同時に、それと関連した要素を本文中に盛り込む様に工夫されているので、すんなりと受け入れる事が出来るかと。
紆余曲折を経て戦いに挑むミロクの、戦士としての格好良さ、男らしさも、筋の通った一本気なもので好印象でした。
ジュジュの心の声を聞き取り、迷いを断ち切ったミロクが、才能を遺憾なく発揮していく様子は必見です。
ミロクが秘めていた強さがどれほどのものか?は、是非作品内でチェックして下さいませ。
熱さを直接、肌で感じ取れるかの様な盛り上がりまくりのバトルシーンは、本作の大きな見所だと思います。
剣の代わりに○○○○を握って勝ってしまうwwシーンはニヤニヤでしたが、その後、バウゼンさんが実は…という新事実が明かされた時には、○○○○で勝てたのも納得~!という感じでついつい頷いてしまいました。
この伏線の仕込みには全く気付けていなかったのですが、急に伝説の剣を握ってパワーアップ!みたいな展開になるよりも、ミロク自身が過去に必死に身につけた技術が、まさに『芸は身を助く』的ノリで血肉になっているのが感じられたので良かったです。
仕えるものと仕えられるもの。
それぞれの求めていたものを手に入れ、様々な意味でパートナーとなったミロクとジュジュの今後に、目が離せませんね。
気になった方は、是非チェックなさってみて下さいませ。
表紙は主人公のミロクとヒロインのジュジュことジェルメーヌ・ジルサニア姫、そして見た目はウサギの赤目隊隊長、ビスマルクの3人。
この作品の特徴的な部分を体現するキャラが揃い踏みという感じですね。
高階先生の柔らかなデザインのキャライラストからは、一見日常のドタバタやラブコメがメインになりそうな予感がして来るのですが、実際の内容的には、ミロクが自分の生き方について悩みながら成長していく過程をシリアスに描いている部分が多く、予想に反してかなり骨太な印象すら感じさせられました。
剣の才能以外には特に取り柄がないと自負しているミロクが、軽い気持ちで騎士団に入団したものの、いざ隊に配属されると、なぜか帯剣の許可をもらえない状況に。
国民の前では文句のつけようのない姫であるジュジュが、実はがさつでおてんばな性格を隠すためにネコを被っていたことを知り、ショックを受けるミロク。
風変わりな同僚達とともに、ジュジュのお世話役的な生活を続ける中、これでいいのか?という自問自答が不安感を煽る…と、なかなかに波乱含みなスタートとなっています。
ミロクの生い立ちと、ジュジュの生い立ちはもちろん違うわけですが、『それぞれの立場ならではの悩み』というものがあるのもまた事実。
ジュジュに対する些細な誤解が、大きなすれ違いを生み出してしまい、焦るミロクの様子にハラハラさせられました。
若さ故に、知識や経験の不足から失敗することは若者らしいと言えますが、自分の過ちに気付いたら、それを素直に改善することが出来るのもまた、若者の特権と言えるのではないでしょうか?
ミロクとジュジュの仲直りは、見ていて微笑ましいものがありましたし、丹念に書き込まれたミロクの感情の動きが理解しやすかった分、ストーリーの説得力も高かったと思います。
新入りであるミロクと、護衛対象であるジュジュを見守る赤目隊の仲間達についても、それぞれの個性がすぐに理解できるように描かれており、愉快で頼もしい味方として、今後も活躍してくれそうです。
特に、ミロクに少し興味がある素振りがうかがえるアーニィについては、恋のライバル的なポジションをとりにいける資格も十分にあり、元気溌剌天然系に見えて、ここ一番という押さえ時にはしっかりと助言や気配りを忘れない、と、良妻賢母的な部分も見せてくれるので、かなり人気が出そうな気がしました。
赤目隊のメンバー達も、ミロクやジュジュについても、まだまだ過去にあった出来事の全てが語られた訳ではなく、伏線となりそうな設定が多数ばらまかれていたので、今後もまだまだ楽しめそうで嬉しいです。
o(^▽^)o
世界観を形成する魔法などの国レベルの設定も、大きなルールをある程度伝えると同時に、それと関連した要素を本文中に盛り込む様に工夫されているので、すんなりと受け入れる事が出来るかと。
紆余曲折を経て戦いに挑むミロクの、戦士としての格好良さ、男らしさも、筋の通った一本気なもので好印象でした。
ジュジュの心の声を聞き取り、迷いを断ち切ったミロクが、才能を遺憾なく発揮していく様子は必見です。
ミロクが秘めていた強さがどれほどのものか?は、是非作品内でチェックして下さいませ。
熱さを直接、肌で感じ取れるかの様な盛り上がりまくりのバトルシーンは、本作の大きな見所だと思います。
剣の代わりに○○○○を握って勝ってしまうwwシーンはニヤニヤでしたが、その後、バウゼンさんが実は…という新事実が明かされた時には、○○○○で勝てたのも納得~!という感じでついつい頷いてしまいました。
この伏線の仕込みには全く気付けていなかったのですが、急に伝説の剣を握ってパワーアップ!みたいな展開になるよりも、ミロク自身が過去に必死に身につけた技術が、まさに『芸は身を助く』的ノリで血肉になっているのが感じられたので良かったです。
仕えるものと仕えられるもの。
それぞれの求めていたものを手に入れ、様々な意味でパートナーとなったミロクとジュジュの今後に、目が離せませんね。
気になった方は、是非チェックなさってみて下さいませ。