goro's 花 Diary

東京の街を彩る花たちを追っかけています。

秋の芥子の正体

2007年10月28日 | 07 花たち



【ホソバアキノノゲシ・細葉秋の野芥子(罌粟)】キク科

アキノノゲシの細葉バージョンです。
アキノノゲシの葉には切れ込みがあり、もっと幅も広いですが、ホソバは切れ込みも無く、名前通り細くて長い葉です。
ただ品種間で交雑しているようで、葉の変異はいろいろあるようです。

ここまで立派できれいな状態のアキノノゲシ(ホソバは省略しますね)にお目にかかったのは、きっと初めてのことかもしれない。
おじさんの背丈をゆうに越えるほど大きくて、2メートル近くありました。

アキノノゲシには、萩の花を紹介した土手で、毎年見ることは出来るのですが、ほとんど倒れた状態の株なんです。

だからこのアキノノゲシに出会ったときに、あまりの丈の高さに、感心してしまいました。
知っていると思っていても、まだまだですな。

東南アジアが原産ですが、稲作が日本にやってきたときに一緒に渡って来た、史前帰化植物だといわれております。
ハハコグサヤエムグラメドハギヤハズソウイヌタデなど、日本の自生種だと思っているたくさんの植物たちが、史前帰化植物だったりします。

淡黄色の花色が基本ですが、白っぽいものから黄色の濃いもの、まれに紫色のものもあるらしいんだけど、今回出会ったアキノノゲシは、あきらかに紫色の色素が混じっているのが見てとれます。

名前の由来はですね。

まずノゲシ・野芥子の説明から。
goro's 花 Diary では何回も登場しておりますノゲシですが、本家の芥子とはまったく関係ありません。
野に生え、葉が芥子に似ていることからノゲシ・野芥子と付けられました。
(芥子の葉には似てません)

それを踏まえて、秋に咲くノゲシに似た花だから、アキノノゲシ・秋の野芥子と命名されたんだそうです。

この花がアキノノゲシと名付けられたことから、ノゲシのことをハルノノゲシ・春の野芥子というようになったんですってさ。

だから、と繋げるのもなんですが、アキノノゲシは秋にしか咲きませんが、ハルノノゲシは春だけじゃなく、真夏以外、ほとんど年中咲いております。

そうそう、今回のアキノノゲシには、ホソバもくっ付いちゃうんでしたね。
例によっておじさんレベルだと、ホソバは無くてもいいと思ってますけどね。


あっ、黄色い虫くんが写ってるよ

すでに綿毛になってるものもありました。


アキノノゲシ、goro's 花 Diary で紹介してるとばかり思ってましたが、実は初登場だったってことが判明いたしました。
ブログ内検索しても、ヒットしないんですよ。

あの土手のアキノノゲシ、毎年撮影していたんだけどな。
ひょっとしたら間違った名前で紹介しているのかもしれない・・・



憧れの白い実

2007年10月28日 | 実・果実たち



【フッキソウ・富貴草】ツゲ科 
写真は3/12の記事からの再掲です


フッキソウに実が生るなんて考えてもいなかったので、昨年の春、ちょびママさんから「真珠にツノが生えたような可愛らしい実がなる」と伺って以来、白い実を求め、目を皿にして探し続けておりました。

フッキソウには、あっちでもこっちでも、街なかのビルやマンションの植栽、公園や個人宅のグランドカバーなど、数多の場所で出会うことが出来ます。

常緑で丈の低い木ですから重宝されるんでしょうね、年々増えるばかりです。

斑入りのおしゃれなフッキソウにも、お目にかかるようになりましたしね。

益々、人気上昇中です。


がしかし・・・
白い実とは、一向に出会うことが出来ません。

もしかして、ヤブガラシのように3倍体で、おいそれとは出会えないのかと思って調べてみましたが、そんなことも書かれていないし・・・

それでも初めての場所でフッキソウに出会うと、もしかしてここにはあるかもしれないと、しつこく探し続けておりました。


ようやっとです、思い募っていたフッキソウの白い実に、今年からお邪魔するようになった公園で、出会ってきました。

白い真珠のようにと例えられた、乳白色の実です。
花色と同じような色合いですね。

角が生えていて、なんだかユーモラスです。

憧れの白い実、地上15センチほどの高さに鎮座いたしておりますのでね、這いつくばって撮ってきましたよ。


名前の由来は、常緑で青々とした株がよく繁ることから「富」を象徴し、宝石のような白い果実には気品があることから「貴」とみなし、本来は木なんだけど低い丈にしかならないので「草」をあて、【フッキソウ・富貴草】と名付けられたんですってさ。

別名はキッショウソウ・吉祥草ですが、昨年「縁の薄い花」として紹介したキチジョウソウ・吉祥草とは、漢字で書くと同じですが、読みかたが違います。

富貴草といい吉祥草といい、どっちにしても、なんだかありがたい名前ですな。
あやかりたいものです。