goro's 花 Diary

東京の街を彩る花たちを追っかけています。

ウコンの力~~

2007年10月12日 | 07 花たち


この花のことは見たことはあったんだけど、それが何処だったのか・・・
間近でとか、手に取ってどうしたってことは無いのは確かです。
花屋さんに売り物として置いてあるのを見たというのが、正解かもしれない。
そんな花だったのです。
いかにの造花めいた花だなとの印象しかありません。

この花に対して、心惹かれたことは過去には一度もありません。
文脈からわかっていただけるとは思いますが、そんなに多くの出会いはなかったはずです。
地面から生えているのを見たのは、今回が初めてです。

途端に印象が変わりました。
可愛いと思ったのです、心底から。
造花めいた風情さえが、愛おしさの対象に摩り替わるのに、何の不都合もありません。

紹介しましょう。


【クルクマ】ショウガ科

クルクマですって。
クルクルしちゃいますね。
ショウガ科のクルクマ属、属名が名前になっております。
正確には【クルクマ・シャロ-ム】なんでしょうが。

ただこちらは25センチほどの大きさでしたので、ミニクルクマ「アリス」と呼ばれる園芸品種かもしれません。

キョウオウ・薑黄が和名です。
薑(きょう)の訓読みが「はじかみ」「しょうが」ですので、ショウガの仲間だということがわかりますね。
ジンジャーの花の別名に「キョウカ・薑花」という漢名があると紹介しましたが、同じショウガ科です。

花の時期から、ハルウコン・春鬱金とも呼ばれます。

切り花など、観賞用として利用されますが、花に見えるピンクの頭頂部分は、花びらではありません。
苞葉といわれるものです。

切り花として、夏場でも2週間は持つといわれるのは、苞葉だからなんですね。

花はね・・・

  

緑の苞葉に抱えられて、紫色の花が咲いていましたよ。

欧米では「タイのチューリップ」、地元のタイでは、花がハスのつぼみに似ているところから「天国のハス」と呼ばれ、人気があるそうです。


クルクマ属は熱帯アジアに多く自生し、ウコンのように食用や切り花として以前よりよく知られた種もある


         ということで。


【ウコン・鬱金】ショウガ科
漢字表記は「鬱金」が一般的ですが
他に「宇金、郁金、玉金」などがあります

出会っちゃいました、ウコンの花にも。

ここのところお気に入りの公園があるって話は、goro's Diary でも再三お知らせしてますよね。
その一角に「ウコン」と名札を付けていた植物がありましたのでね、花はいつ咲くのか待ってました。

先週、2週間振りに行ってみたら、咲いてたんです、ウコンの花が。

花の構造は、前出のクルクマと同じですね。
当然です、ウコンもショウガ科クルクマ属の一員ですから。

ただこちらは大きいですよ。
株自体は1メートルほどもありますかね。
花茎だけでも、30センチはありました。
大きな葉っぱは、カンナのようです。

いかかですか、巷で何かと話題のウコン、秋ウコンとも呼ばれますが、こんな花なんですよ。
サプリメントの世界には、とんと不案内なおじさんですが、ウコンの噂くらは知ってます。
人気者ですよね。

「ウコンの力」のお世話になっていらっしゃるかた、いらっしゃいますよね。


薄っすらとしたピンク色が差す苞葉です

  

苞葉に抱かれている秋ウコンの花は、黄色でした。

ウコンは地下茎を薬用、食用にします。
言わずもがなの話でしょうが、一応書いておきますね。

多肉質の根茎を、乾燥、粉末にしたものです。
いまや日本の国民食ともいえるカレーですが、あの黄色こそ、ウコンの色です。
ターメリックという調味料こそ、ウコンそのものです。


日本では、すでに平安時代中期に、絹や綿を染める黄色染料として利用されていたそうです。

防虫作用があるため、ウコンで染めた布が日本では古くから貴重品や書画、着物を包むのに利用されてきました

確かに、憶えがあるな、黄色い風呂敷。