「微笑む禅」英訳

絶版本をウルトラセラーに

言問橋

2018-07-29 14:25:43 | 日記
 本日隅田川の花火大会が行われるとのこと。
地図を見ると言問橋がすぐでした。

言問橋のたもとに蟻の街があり、そこで北原さんが亡くなりました。
蟻の街の2代目会長・塚本慎三さんは蟻の街の記念碑を建てたいという希望を持っていましたが、そのままになってしまいました。
この花火大会が蟻の街の移転に力を尽くした彼女の慰めになりますように。


蟻の街で争いが起こった時、松居先生が外へ出て、きらきら光るきれいな明かりを見ながら気を鎮めたことが書かれていました。私も同じ場所と思われるところに行ってみたことがありました。(ただし、夜でなく、昼間です)
せっかく自立を目指す蟻の街ができたのに喧嘩をしたり、世間から悪く思われるような噂が立ったり、さまざまなことが起こります。


そこでの経験は山の手育ちで、有名なお父さんの恩恵を受けてきた松居先生からしたら、驚くことばかりだったでしょう。
でもその実体験が「微笑む禅」に生かされ、うわべだけの宗教本で終わらないものとなりました。
潮文社社長の評価のポイントもそこでした。

艱難辛苦汝を玉にす、というのは本当なのですね。
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お金がなくても生きられるか?

2018-07-29 11:46:39 | 日記
 松居先生は「お金がなくても生きられる」とおっしゃっていたようです。
お金という悪魔に振り回されることに危険を感じていたのでしょう。

 では私はお金をどう思っているのか・・・・・
「微笑む禅」の英訳は安達賞という賞の賞金でできたものです。
岐阜にある一貫教育校のコンテストによって得た賞金で依頼することができました。
これがなければ絶版本の英訳化など荒唐無稽なことは実現しなかったでしょう。

そして実際に出版化するのは知人の紹介でできたものです。
それは新たな著作権継承者が寛永寺で法要の会を開いてくれ、関係者が集まったことで実現に向かいました。
それもお金がなければそれなりの人数を集めることは不可能だったでしょう。

松居先生ほど優秀でない私にとってはお金は「助けになるもの」です。
無から有を生み出せる松居先生は葉っぱをお金にかえることができました。
それでも楽をしていたわけでは決してありませんが・・・・・・

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禅は無情でなく非情である

2018-07-29 07:32:23 | 日記
 宮崎安右衛門は桃水さんの本を何度も書き直しています。
その中でこんな一文が出てくる本があります。

私はこれを「情というものを感じないのではなく、引きずらないのだ」という解釈をしています。
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震災を彼らならどう思うか

2018-07-28 17:05:50 | 日記
 3・11が起きた時、静枝さんは亡くなっていました。
私は「彼女が生きていたら、どう思うかしら。こんな惨状は知らない方が幸せかもしれない」と考えました。

3・11の前の新潟地震の時には彼女は新潟のケアハウスにいたのです。
新潟では車中泊をしてエコノミー症候群で亡くなる方が相次ぎました。それでも新潟の人は「政府は何をしている!」「救援はまだか!」などと怒る方がおらず、「その土地の持つ教養というものでしょうか」と話し合いました。
(新潟の人を怒らせるにはまずいお米を食べさせることだろうかなどと考えたくらいです。それ位ケアハウスでいただいたご飯はおいしかったのです)

今回の関西のひどい洪水被害も環境を破壊したことが原因の人災のようです。これを松居先生や静枝さんはどうするだろうか、と思います。
年々ひどくなる猛暑もエアコンがあるからいいと安心してはいられません。
人が洪水や暑さで亡くなるというのはもっと古い時代なら「整備されていないから」「知識がないから」と理解できます。でも今こんなことでは文明的とはとても言えません。

文明とは皆が幸せに暮らせることではないのでしょうか。
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松居先生と北原さん

2018-07-24 06:42:46 | 日記
 You Tubeで北原さんの記録を見ていた時、松居先生のことが全く出てこないことに驚きました。
「蟻の街のマリア」の中で彼は彼女を叱っています。でも実際は彼女の成長に目を見張り、最後には心からの愛情を持っていたと思います。静枝さんは「松居は北原さんを愛していました」とはっきり言っていました。


 ではなぜカトリックと松居先生は折り合いが悪いのか・・・・・・
蟻の街の移転の際、実際にはカトリック教会からの寄付金でお金が準備できたのに本の中には触れられていません。そのことを怒っている方々もいらっしゃると思います。
なぜはっきり寄付金で移転ができたと書かなかったのか・・・・・・・・

それは、関係者に迷惑がかかることを避けたためと思われます。
実は寄付金をもらった際、蟻の街で使い込みが起こりました。
松居先生は彼らがまさか移転のための費用に手を付けるなんて考えもしなかったでしょう。でも競馬に使ったり、罪悪感を和らげるためか、仲間に配ったりが起こったようです。
その穴埋めはもう一度カトリック教会からの寄付金でまかなったようです。
私はこれを粋なはからいと心から感動していますが、責められるおそれもあったでしょう。


何も言わず、手配して下さった関係者の方々は亡くなり、十分な歳月が経ちました。蟻の街の2代目会長・塚本さんからこの話を聞いた時、関係者に迷惑がかからない時期までは公表しないと決めていました。


カトリック教会の方々の粋なはからいに心から感謝します。
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