小野寺眞夫の言いたい放題

所長、小野寺眞夫の思った事を綴っています。

言いたい放題ー北朝鮮の変化

2012-07-21 15:13:20 | Weblog
最近、テレビから流れてくる北朝鮮の映像は、故金正日総書記時代とは異質な映像だ。例えば金正恩と夫人と見られる若い女性と一緒の場面、欧米系の音楽会の演奏場面、ミッキーマウスやロッキーのテーマ等々。変だなーと思っていたら、今度は、父金正日総書記の側近であった李総参謀長を解任した。解任の理由は、李総参謀長は故金総書記の「先軍政治」の最も熱心な支持者なのだが、経済の統制権を軍から政府に移す事に反対したためだと言われている。
北朝鮮の後ろ盾は中国の人民解放軍で、その中の瀋陽軍区(中国は七大軍区・三大艦隊に編成されている)が支援していると言われている。過去、金正日が胡錦涛の中国中央政府の圧力に負けないで、核開発など軍事優先路線を続けられてきたのは、人民解放軍最大の軍事力を誇る、瀋陽軍区が後ろ盾でいたからで、その北朝鮮最大のパイプ役が、今回解任された李総参謀長だ。
その、父親の、側近中の側近を切ると言うことは、路線を変更(瀋陽軍区と手を切る)した可能性が高い。
どうも、今回の事は、中国の権力闘争と無縁でないような気がする。
中国は今年度末に共産党大会があるが、その代議員の選出が終わったのだが、その最中に、改革開放の主流派とそれに反発する「文革時代の方が良かった」とする批判勢力との大暗闘があった。結局、胡錦涛の改革開放派が勝利したようだ。
以前、重慶の薄総書記が摘発されたが、その薄氏の前任地が瀋陽軍区管轄の東北三省だ。多分軍の人間とも関係があったに違いない。そして、薄氏が重慶で文革時代に流行った歌をスピーカーで流していたことから見ても、反主流派であったことは間違いない。この事をきっかけとして反主流派が敗北したと言える。。
従って、金正恩第一書記は、勝った方に付いたと言うことなのだと思うのだが・・・・・・果たして?
一応は、これで中国共産党党大会は無事開かれそうだが、経済がものすごい勢いで減速し始めていて、倒産、夜逃げが頻発している。中国がどの方向に向かうかはなはだ不透明だ。


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