流血の武力鎮圧から3回目の夜を迎えています。外遊中の胡錦涛が慌てて帰国する破目になった今回の一件、事態は混迷化の度を深めているかのようです。
しかし観じ切ってしまえば、カギはタイトルの通り、多数派を形成する漢人(中国人)の暴力を当局が抑えられるか、ということになってきたように思います。
当ブログの朝駆けインタビューに応じてくれた在日ウイグル人、イリハム・マハムティ氏が代表を務める日本ウイグル協会のウェブサイトには、8日に入ってから異様な情報が並び始めました。
事件の簡単なまとめ。(7月8日20時30分更新)
6月26日中国広東省で失業した漢人が流したデマがきっかけで、玩具工場で働くウイグル労働者が襲撃され多くの犠牲者が出た。
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7月3日ウイグル人の世界組織、世界ウイグル会議がその事件に抗議するために世界同時抗議を行った。
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7月5日中国ウイグル地域ウルムチでもウイグル人による抗議デモが行われた。中国政府は武力で鎮圧。
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7月6日カシュガル、グルジャなどウイグル各地の都市で抗議デモが発生。
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現在ウイグル地域では、漢人によるウイグル人への襲撃虐殺、漢人とウイグル人の衝突が起きている。
……と、民族衝突の事態が事件の起きた新疆ウイグル自治区・ウルムチ市以外へ拡大する一方、
2009/07/08/11:10
●ウルムチの20ヶ所で漢人によるウイグル人襲撃事件が起きたが、中国政府の武装警察は来ていない。
●カシュガルの小学校を漢人が襲撃。20人の子供を殺害し、遺体を道路に捨てた。
●中国政府は生産建設兵団の中国人に武器を配りはじめた。
……など、多年にわたる植民政策で多数派に転じた漢人の跋扈が始まったことを思わせるニュースが出てきています。まるで6月26日の広東省の玩具工場で起きた事件を再現するかのような事態です。
実はまずこのニュースに接して私は、事態が情報戦、心理戦、神経戦の段階に入ったのかなと思いました。昨年のチベット弾圧が「中共政権vsチベット亡命政府」という図式を印象づけたように、「中共政権vs世界ウイグル会議」といった状況が醸成されつつあるのではないか、ということです。
ところが、上に並べたような事態が決して大袈裟なものでないことをニュース映像で知りました。
ウイグルでの中国人による人間狩り / Man hunting by Chinese
もちろん民族衝突ですから、ウイグル人が多数派を形成する地区で立場を逆にした状況が進行していても、おかしくありません。
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実をいうと、上海での留学経験を経た私のウイグル人に対するイメージは、当初決して良いものではありませんでした。
現地ではシシカバブを焼く気の良いお兄さんもいましたが、一般には、いまはなきチェンマネ(FEC=外貨兌換券と人民元の闇兌換)で鮮やかなマジックで外国人を騙すのに手慣れたグループ、小犯罪集団といった印象が強く、帰国後に相識ったウイグル人知識分子に対し、失礼にも、
「正直、私がマトモなウイグル人に会ったのはあなたが初めてです」
と言って相手を苦笑させたりもしました。もっともその知識分子も「いやそれはわかるよ、わかる」と笑いながら頷いてくれはしましたけど。
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もちろん、歳月を重ねたいまは、そういう偏見からはすっかり自由になっています。
逆に、現在の私はインタビューやデモやシンポジウムを通じて、イリハムさんの生真面目な姿勢に心を打たれることが多く、また中共政権による民族浄化としかいいようのない圧制に対する知識も不十分とはいえ一応あることから、自らが生まれ育った故郷を漢人に侵食されていく、伝統的な生活・文化習慣を維持することさえ許されないウイグル人を応援している立場です。
だいたい日本における外国人犯罪でいったら、何はなくとも中国人ですし。件数で言えば少なくとも平成元年以来20年連続で在日外国人犯罪の国籍別トップの座を守って他を寄せ付けず、東京都心の生活レベルにおいては、中国人による侵食すら実感させられることがままあるほどです。
ただし民族衝突ですから彼我の人口差が懸絶している場合、多数派の横暴がまかり通り、上述した通り地域によってはウイグル人がその立場に回る可能性もあるだろう、とは思っています。
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しかし現実問題、例えば区都ウルムチ市の状況についていえば、多数派はあくまでも漢人であり、民族衝突となれば漢人がウイグル人を圧倒することが可能です。
実際に上の動画のような状況が発生しており、外国メディアのカメラにそれが捉えられ、しかも本来止めに入るべき警官の姿が全くないばかりか、漢人の跋扈が黙認されている。……ということは、異常な事態が進行しつつあることを感じずにはおれません(モスクを焼かれたというウイグル人のコメントもありましたね)。
外国のテレビクルーに現場を押さえられるくらいですから、似たようなこと……具体的には上に並べた日本ウイグル協会が発表した情報が謀略・宣伝の類ではなく、実際にいま現在、現地で頻発しているということを、個人的な見解云々を超えて考えざるを得なくなりました。
想像を絶するような状況が、いま実際に、ウイグル人の故郷で発生しつつあるのです。
広東省の玩具工場で起きた漢人によるウイグル人への暴行事件
今回の大事件の発端となったこの玩具工場での襲撃事件において、漢人の警官たちはウイグル人が襲撃されるのを手をつかねて眺めているばかりでした。同じことがいま、ウルムチ市で起きているとすれば、どうでしょう。
欧米諸国などから当事者は冷静になるように、との呼びかけが相次いでいますが、実際問題、少なくともウルムチにおいては、当局の治安部隊が多数派を形成する漢人の暴虐跋扈を止めることができるか、どうか。……その一点にかかっているといっても過言ではないでしょう。
要するに「漢人vs漢人」という図式になることを当局が厭わないかどうか、ということです。ウイグル人狩りを行っている漢人グループと警官隊が衝突するリスクを、胡錦涛以下党中央が敢えて冒せるか。もし民間人側に死傷者が出れば、前回詳述したように、事態が民族衝突とは全く別の方向へと動き出す可能性もあるのです。
それが中共政権を根底から揺さぶる化学変化を発生させかねないことも踏まえた上で、秩序と治安回復のため、党中央が高度な政治判断に踏み切れるか、どうか。……なるほど胡錦涛が慌てて帰国する訳で、現状は昨年のチベット弾圧よりもはるかに深刻なものということができるでしょう。
――――
いま私たちにできることは、そう多くはありません。その効果も多くを望めません。
しかしながら、漢人による侵食という危機感については程度の差こそあれ認識を同じくすべき日本人として、自分たちにできることがあれば、やっておくべきではないでしょうか。
それは、先代から受け継いだこのニッポンを、より良い形で次世代へと受け継がせる作業に等しいものだと私自身はは考えています。
―――― 告 知 ――――
★★★7月12日「中国政府によるウイグル人虐殺抗議デモ」★★★
【集合場所】 宮下公園(東京都渋谷区神宮前6丁目)
【日時】2009年7月12日(日)
15:00 集合開始
15:30 集会
16:15 デモ行進
16:45 解散
【コース予定】宮下公園→電力館→渋谷区役所→神南→渋谷駅前→宮益坂下→宮下公園
すでに有志によるプラカード用画像の制作・拡散が始まっています。

ネットプリント番号【80811852】

ネットプリント番号【83825441】

ネットプリント番号【22980310】
いまウイグル人が置かれている苛烈な状況が、決して対岸の火事でないことを私たちは認識すべきでしょう。
中国の流す情報なので、じっくり見極める必要があるかもしれませんね。
ウイグル人が襲撃されていても何もしない漢族の警察官。
(去年の長野の聖火リレーでシナノ警察の人達も日本人が暴行されているのを黙認していましたよね。まさに他人事ではないです。)最悪、イスラム世界を巻き込んで内戦勃発になるかもしれません。
日本のマスゴミはダメダメなので、御家人さんの追跡記事本当に助かります。
でも、体調に合わせてがんばってくださいね。
>この人間狩りをしている漢人は、実は警察か軍関係ではないかと指摘されています。
これがもし事実だとすれば、事態はより深刻なものということになります。すでに党中央の機関紙『人民日報』、そして国営新華社通信がそれぞれ「安定団結」「民族の融和」を呼びかける重要論評記事を発表していることを考えれば、もし「ウイグル人狩り」が現地の警官や軍人によるものなら、それは当局内部における意思不統一、ひいては対立の存在を示すものに他なりませんから。
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>>みーさん
>でも、体調に合わせてがんばってくださいね。
温かいお言葉、ありがとうございます。m(__)m
私も「どうやら御家人がアップを始めたようです」みたいな形でリハビリ的に身体を慣らしていくつもりでおりました。しかしかような事態が勃発してしまっては、もはや是非もありません。orz
まさに、「報道しないこと、それがマスコミの最大の力」状態です。
皆さんの周りの人にもNHK衛星第1 ワールド[ニュース]アワーを薦めてください。
アルジャジーラは、チベットの時も外国メディアの前で泣き叫ぶ若いお坊さん達の映像を配信していました。
何年か前には、過去ウイグル自治区での「核実験」により多数の犠牲者・被害者が出ている件も報道していましたよ。(少なくとも、webでは。)
イスラム諸国はそれ程反中ではないし、お金儲けも大事なので、大きくは動かないでしょうけれど、衝撃のニュース映像は絶え間なく配信されていますからね。
「世の中金だよなー」と思うのは、チベット仏教徒が圧倒的なモンゴル人達の多くも、先のチベット武力鎮圧に対しては沈黙していたし、有力仏教国のタイにおいても基本的な媚中姿勢は崩れませんでした。
茄子畑さん>
>まさに、「報道しないこと、それがマスコミの最大の力」状態です。
柯徳三さんらの発言をバッサリカットして、「台本」通りの発言が得られないので強引に編集してしまった、というどこぞの番組制作班のようです。
追伸:ウイグル族の「手癖の悪さ」ですが、チンピラ組織に取り込まれて抜け出せなくなっているという話もあります。
パキスタン、イラン、スーダンなど、中国の盟友となっていたイスラムの有力国も、国内世論が反中に転じれば、中国は外交的にも孤立していくことになるでしょう。中央アジアの「反民主同盟」である上海協力機構も、瓦解をまぬがれません。
国際世論へのインパクトを考えれば、新疆のみならず、中国の大都会がテロの標的になる可能性もあるでしょう。
パンドラの箱を開けた中国当局のやり方に重大な瑕疵があったことは確かですが、ウイグル人を含む13億人の隣国で、別に軍事や反日とも関係のない普通の庶民たちが苦しむ事態にはなってほしくないと思います。
来年開かれる“世博会”への影響を考慮に入れてるん
でしょう。
海外からの観光客や世博会を見に来る客が減っては困りますからね・・・。
警察公安は、誘導係というか、何もしませんでしたよね。
なぜか偶然、調度良い大きさの石がたくさん転がっていて投石に利用され、何故か偶然ペンキ入りのペットボトルがたくさん有ったのには笑いましたが。
チベット僧に返送する、若い漢人の警察官か城管かという写真が出回っていましたが、今回の暴力漢人グループは坊主刈が多くて年齢も二十歳過ぎにそろっていて屈強ですから、解放軍か警察でしょう。
現代の便衣兵です。
やることは4000年変わっておりません。
やることはやられるんです。
世界中でわがままし放題で暴れて、鎮圧されて、地元民から襲われているのは中国人(漢人)です。
韓国人もですが。
彼等の精神性の根源が何なのか、ただ民度で片付けてよいものか、よく分りません。
一方では、昨日朝から区都ウルムチから、ウイグル人が続々と脱出しているようです。
マジョリティーである漢族住民が、今や少数派に転落したウイグル族の商店を襲撃するなどして情勢が緊迫している事などが「脱出」の理由かと思われます。
ウイグル族最大の都市ウルムチは、已に圧倒的多数派となった漢族住民によって完全に乗っ取られてしまったようですね。
繁体字メディアも当初、襲撃される漢族住民の画像を垂れ流していてゲンナリしましたが、独立云々ではなく、切実な人権問題に対して立ち上がった今回の暴動においては、漢族側の歩が明らかに悪そうです。
例え同胞漢族と言えども、「中国加油!」とは、なり得ないでしょう。
私のうがった見方ですが、暴力組織を自由に動かせる江沢民一派の起こした内部闘争だと思っています。
6月に列車事故で暗殺未遂がありました。これは自作自演かもしれませんが、広東省の汪洋に罪をなすり付けるため。
今回のウイグル事件は胡錦濤の出国を狙いすましたようなタイミングです。胡錦濤を各国首脳から中国の代表として承認させないこと、いずれも団派の王楽泉(騒動の発生地)と汪洋(広東省の事件)に責任をなすり付ける事。まったく毛沢東が政敵を抹殺した方法と同じです。
といったことを某所に詳細に書いておりますが、ちょっととんがりすぎたのか没になったっぽいです(笑)
人の命など屁とも思わない鬼畜の中共の犠牲になった方々のご冥福をお祈りします。
官製暴徒がウルムチを蹂躙…ウイグル人抹殺計画の実景
http://dogma.at.webry.info/200907/article_4.html
「この人間狩りをしている漢人は、実は警察か軍関係ではないか 」という噂の出所はこちらのブログでしょうか?
確かに「武器」を所持している漢族男性達は、背格好も似ておりみなマッチョです。
腹の出た禿げ親父とか少なそうです。
歩き方も悠々としていて、自信に漲っていますね。
「ウイグル人による乱暴狼藉」に関しても、漢:ウイグルの割合が、7:3という事を考えると、少数派で被支配民族のウイグル人が漢族に暴力を揮って回るかな~~?という疑問は有ります。
イスラム教徒は強いですが、大人しめのウイグル人は、漢族の報復を恐れて町を逃げ出しているぐらいですからね。
http://www.youtube.com/watch?v=MbGnnkuIWgQ
このニュース映像を見ると、漢族?男性が「ラビア(ラビア・カーディル女史)を倒せ!」と気勢を上げていますね。
中国のメディアも、ラビアさん達海外のウイグル人が「分離独立」を煽ったと盛んに報じています。
それに煽動されたのでしょうか?
或いは、、、
恥ずかしながら野次馬根性丸出しで、建国門外での学生による官製抗議デモに紛れ込みました。
イギリス、ドイツ、なぜかアルバニア、そして真打のアメリカ大使館へと石やらペンキ入りペットボトルを連中、笑顔で投げつけていましたっけ。
最後に日本大使館の前を通りかかった時、「顺便打吧!」の声があがり、硬直したのを覚えています。
デモの間中、武警はひたすら静観。
学生ではない私服の人物が「あそこを狙え!これを投げろ!」と教唆していたのが印象に残りました。
愛国教育ここに極めたりですね。
まさに、Chinazismであります。
新疆暴動(2009年7月)→雲南省地震(2009年7月)
さて、もみ消せますかな。
若者たちの行動と治安部隊を見て曰く
「なぜ、あの銃口が自分たちに向くかもしれないと、彼らは
分からないんだろう」
ttp://www.jiji.com/jc/c?g=pol_30&k=2009071000835
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