日々是チナヲチ。
素人による中国観察。web上で集めたニュースに出鱈目な解釈を加えます。「中国は、ちょっとオシャレな北朝鮮 」(・∀・)





シリーズ「08憲章」【8】へ


 この2週間ばかり、「08憲章」を追いかけることに費やしてしまったようです。

 本当は、別のことを書くつもりでいました。中国はバラけていくしかないのではないか、というのがその主題です。

 前にも書きましたが、中国は今年、ちょっとした戦争を3つやっています。年初の雪害、5月の四川大震災、そして8月の北京五輪です。国力の消耗、ということをいいたいのですが、織り込み済みであった北京五輪を別とすれば、中共政権にとって余計な出費になったといえることでしょう。

 北京五輪も織り込み済みとはいえ、建設需要の一段落などによる、五輪直後に来る短期的な不況から逃れることはできません。過去の開催国がいずれも経験してきたものです。日本では東京オリンピックの直後にやはりそれに見舞われましたが、高度成長期にあったため成長率が幾分か鈍化するだけで済みました。

 ところが中国は五輪不況だけでなく、不動産と株のバブル崩壊が同じ時期に発生してしまいました。そして秋口からは米国をはじめ主要先進国の景気後退。輸出依存型、というより「輸出中毒」状態の中国経済はこの影響をまともに受け、広東省あたりでは工場がバタバタと倒産。その数たるや数千とも数万ともいわれますが、実態は未だ明らかになっていません。

 ともあれ、大量の失業者が発生しました。本来なら1月下旬の旧正月前に帰省する出稼ぎ農民たちも早々と帰郷。給料を踏み倒されたケースが多々あるようですから、子供にお土産を色々買ってあげようと思っていた出稼ぎ農民たちは悔しくもやるせない思いで帰途に就いたことでしょう。

 で、出稼ぎ農民たちの地元政府は、いつもなら旧正月明けにまた出稼ぎに行く農民たちを、失業者という形で大量に抱え込むことになってしまいました。放っておいては社会不安のタネになりますし、かといって中央政府が助けてくれる訳ではないので、雇用機会の創出が焦眉の急。

 こうなると非常事態ですから、全国的なバランスはもとより、他省のことなど構っていられなくなります。

 各地方に対する中央の拘束力も低下する一方。というより「競争原理の導入と分権化」が改革・開放政策の骨子ですから権限面で中央が弱体化することはお約束なのです。問題はその代わりに「市場で調節しバランスを保つ」とされていたその「市場」なるものが、経済改革の進展の鈍さから、より大きくは政治改革が手つかずのままであるため十分に機能していないことです。

 そこで……と続けるつもりが、突如出現した「08憲章」により全て流れてしまいました。話題をとられたという意味でもあり、私が馬鹿は馬鹿なりに描いていたシナリオを練り直さなければならなくなった、という意味でもあります。

 ――――

 「08憲章」に関する事態を知ったのは12月10日の昼過ぎでした。

 香港でまたぞろ鳥インフルエンザの騒ぎが。……と仕事仲間との業務連絡の際に耳にしたので、へーそうなのか、と香港紙『明報』の電子版をのぞいてみたところ、

「人権宣言60周年で民主化求める憲章発表、学者300名が連署、公安は劉暁波氏を昨夜拘束」

 という見出しが躍っていたので驚いたのなんの。

 ●『明報』(2008/12/10)
 http://hk.news.yahoo.com/article/081209/4/9nhg.html

 反体制系ニュースサイトを回って入手した原文がこれまたエグい内容で、中国共産党による一党独裁体制の終結を公然と求めているほか、三権分立、普通選挙制、司法の独立、多党制などを導入せよとの提言です。

 私は、中華人民共和国における主要先進国並みの民主化実現は絶対に無理だと常々考えています。1人当たりGDPでいえば先進国に近い水準を持つ香港、あの「特別行政区」という名の植民地である香港に対してさえ、中共政権は普通選挙制の全面的導入を許さない方針を崩していません。中国本土でいえば、民主化を実現するに適したレベルにまで民度を高めるのに何年かかることか。

 そもそも民度を高めることすら中共政権は許していません。その証拠が、当局に都合の良いよう硬直した価値観を刷り込ませる(独自思考力を眠らせる)愛国主義教育。党の私兵である人民解放軍という名の武力に裏打ちされた独裁体制でこそ、利権や何やらで潤うことのできることを骨の髄から知っている「中共人」が、大政奉還に応じるなんてことは、余りに非現実的な発想です。

 それゆえこの「08憲章」も画餅同然だと思ったのですが、知識人ら303名の連署で一党独裁終結を求めている点は、恐らく反右派運動(1957年)の引き金となった百家争鳴以来の異例の出来事です。

 そして時勢はあたかも上述したような状況。経済はハードランディングへのアプローチに入りかけており、歪んだ発展モデルの必然的な帰結といえる超格差社会に加え折からの失業問題や党幹部の汚職などによる不公正の蔓延に対し各地で陳情、デモや暴動、ストライキが頻発しています。民主化云々はともかく、中国共産党の暴政を真っ向から批判する内容が周知されれば、あるいは……と考え、半信半疑でこのネタに飛びつきました。

 ――――

 ともあれ、303名の連署という規模での公然たる中共政権批判は、1989年の民主化運動~天安門事件以来のものですから大ネタであることは間違いありません。そこで、いつかは……と温めていたブログ独自のインタビューという構想を試みてみることにしました。こういう話題は香港の著名なチャイナ・ウォッチャーに解説してもらうのが一番ですし、素人のブログでもこのくらいはやれる、ということを示したいという密かな気分もありました。

 中国観察には欠かせない月刊誌『開放』編集長で名うてのチャイナ・ウォッチャーである金鐘氏に白羽の矢を立てたのは、実は私が偶然、同氏の携帯電話の番号を知っていたという単純な理由によるものです。303名の連署者のひとり、ということも重要でした。

 他の筋に当たることもできますが、いくつかの手順を踏むために時間がかかってしまいます。かといって香港紙の編集部に電話して、中国取材で奮闘している記者の談話を拾うなんてことにはまるで価値を感じないので(素人ではあるものの、中国観察という点では私の方が年季が入っていますから)、全く念頭にありませんでした。

 「08憲章」全文を2回読んでから質問を約20個こしらえて、サクサクと中国語に翻訳。そのあと最初の意思疎通がうまくいくように、自己紹介とインタビューの申し込みという電話口での「台詞」を簡潔にまとめてこれも中国語で準備し、「台詞」を何度か練習してから度胸一発と電話しました。誰に対しても丁寧で親切な人柄は以前から知っていましたが、金鐘氏が私の求めを快諾してくれたときはさすがに嬉しかったです。

 早速,用意しておいた質問をメールで送り、自分は当ブログのエントリー書きにとりかかりました。その文末に「ボーナスステージがあるかも」と書いたのは、この金鐘氏インタビューのことです。一応OKしてくれたものの、実現するかどうかは回答のメールをもらうまでは確言できなかったので。

 これが12月10日のことです。その夜11時過ぎに金鐘氏からメールがあり、

「2時間書いているけど、まだ書き終わらない」

 と伝えてきたので私は激しくビビリました(笑)。物書きが一問一答式の回答に2時間を費やしてもまだ終わらない、というのは回答のひとつひとつが長文か、あるいは全てをひっくるめた一本の文章に取りかかっているかのどちらかだと想像したからです。「年末進行」という本業の超繁忙期の合間を縫ってやっていることですから、翻訳量が膨大になると私はたまったもんではありません。

 ところが、翌11日の14時すぎに届いた回答のメールは、私が恐れていたほどの長さのものではありませんでした(短くもありませんでしたけど)。私は安堵するとともに、金鐘氏の真心を強く感じました。各設問に対して最も適切な形で、しかも日本人向けにわかりやすく回答しようと、推敲を重ねたからこそ時間がかかったのでしょう。肉声よりも思いのこもった、心の声ともいうべきインタビュー記事が完成しました(全て金鐘氏のおかげです)。

 おお、と思ったのは、この回答メールには標題がつけられていて、そのまま原文を発表しても記事として成り立つ体裁になっていたことです。翌12日に私の肩書をどうするかという問い合わせのメールが来て、その日のうちにネット上の中国語サイトで発表されました。中国観察の世界においては第一人者のひとりである金鐘氏の「心の声」は、中国人に対しても簡潔ながら深みをも伴った、しかも分量的に間尺に合うものとみられたようで、現時点までに20以上のニュースサイトを中心とする中国語媒体で転載されています。

 ――――

 「08憲章」の署名者がどんどん増えていったのは当ブログで既報した通りです。いま現在で第八次署名者名簿まで発表されており、総計は6000名を超えました。下記の通りです(カッコ内は累計署名者数)。

 【1】 303  ( 303)
 【2】 440  ( 743)
 【3】 526  (1269)
 【4】1231  (2500)
 【5】1014  (3514)
 【6】1412  (4926)
 【7】 637  (5563)
 【8】 628  (6191)

 当初私が考えていた以上に知識人以外の階層にも広がり、特に不公正の犠牲者である「維権人士」や「公民」(一市民)、「農民」そして一般社会人など、いわゆる庶民レベルで浸透しつつある勢いにはただただ驚くばかりです。当局による署名メール送信への規制強化により第七次からは署名者数は3ケタに戻っていますが、このペースを維持できれば年内に署名者数が1万という大台に乗ることでしょう。

 以下は当ブログで常々指摘していますが、書斎派が書いたこの「08憲章」は現在の社会状況に照らせば悠長すぎて見向きもされない部分がたくさんあります。民主化綱領としてはこれで正解なのですが、暴動やストが頻発しているいま現在において、三権分立や普通選挙制などを説いても「それどころじゃない」と一蹴されることでしょう。

 しかし、「08憲章」には大衆受けする「ポップな部分」もあります。



 ●社会から公正さを失わせた中国共産党による一党独裁体制への批判。

 ●一党独裁制によって必然的にもたらされる党幹部の汚職、特権ビジネス、様々な横暴に対する断罪。

 ●一党独裁制の終結要求。



 というのがそれに当たります。この部分だけが独り歩きして庶民レベルに受け入れられると、「尊王攘夷→勤王倒幕」という可能性もないとはいえません。ただそれは、

「中華人民共和国の枠内での民主化を平和的に実現し、最終的には台湾をも取り込んだ『中華連邦共和国』を現実のものにしたい」

 とする「08憲章」の趣旨からは離れることになります。金鐘氏ら「08憲章」に賛同して連署した人たちは別として、発起人たちにとっては、

「それでは困る」

 ということになるのではないかと。以下、邪推モードに入ります(笑)。

 ――――

 民主的な国家の実現を願う「08憲章」の発起人たち知識人もまた、中国人であることを忘れてはなりません。「08憲章」が言及している通り、民主化には程遠い現状ではありながら、中国が経済成長によって国際社会でも影響力を持った大国になった部分は肯定されています。

 ここが大事なところでして。

 恐らく発起人たちにしてみれば、現在の「中華人民共和国」という国家の枠組みが崩れて、バラけてしまっては困るのではないでしょうか。バラけたあと、そのうちの何ピースかが民主化を実現できたとしても、国際社会における「大国」としての地位はもはや望めません。

 チベット、ウイグル、内モンゴルといった地区も含め、さらには台湾をも併呑して、米国に肩を並べる大大名として天下に号令を、と考えているかどうかはともかく、大大名の地位は失いたくはないでしょう。バラけていくつかの普通の大名になってしまっては、元も子もありません。……中国人であれば、これは自然な発想といえるかと思います。

 それゆえに、いま現在「08憲章」をめぐる事態が複雑になっているような気がします。発起人たちは現今の社会状況に鑑み、「08憲章」を以て知識人たちに指針を与える一方で、

「このままではバラける。バラけたくなければこの方向へ舵を切れ」

 と中共政権に脅迫状を突き付けたつもりなのかも知れません。むろん、私のいう「ポップな部分」だけが浸透してデモや暴動が激化するような事態にはなってほしくないでしょう。

 国際社会における中国の存在感を保持したいからです。

 「大国」でありつつ平和的に民主化を実現したい、ということでしょうが、それが事実であれば、余りにムシのいい話のように私には思えます。中共政権自体が「08憲章」の提案を呑むつもりがないでしょうし、民度の問題もあります。そもそも中国社会にも民主化という長期的なプロセスを消化していけるほどの余裕は残されていません。

 バラけそうになったら、中国共産党の私兵たる人民解放軍の出番、ということになるでしょう。ただし、軍全体が党中央の命令に従ってくれるかどうかは、わかりませんけど。

 私たち日本人も、この辺りについては考えておく必要があると思います。隣国を「大国」のままにしておくよう努めるべきか、それとも一定期間は情勢が不安定になるものの、いくつかのピースにバラける方が日本のためになると判断して、その方向へ向けたアクションをとるべきなのか。

 これは、決して対岸の火事ではありません。


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コメント ( 12 ) | Trackback ( 0 )



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コメント
 
 
 
Unknown (Piichan)
2008-12-23 18:50:09
中国が核保有国であることを考えなければ駄目でしょうね。もし、分裂したらどう対応するかなど。
 
 
 
中国バブル崩壊 (てんてけ)
2008-12-23 21:47:32
アートバブルの今がどうなっているかを教えてくれるところって、ご存じありませんか?検索してもバブル期のことばかりヒットします…。
 
 
 
すいません、私事からの邪推 (五香粉)
2008-12-24 04:22:35
先日、カミサンと義弟が電話会談をしていました。カミサンは内容を明かしていなかったんですが、昨日『弟が”もう一度一緒に仕事をやりたい”といっているんだけど?』と小生に聞いて来ました。当然却下(^^) 謝るはずの無い中国人が頭を下げてきているんだから、経済逼迫は限界線に来ているんでしょうね。 ”日本人担当者がいない→外国資本からは相手にされない”という図式ではないかと。以前小生が勤めていた会社も減産の憂き目で、相当やられている模様。中国が経済破綻から崩壊するまでもう一押しです。頑張れ、CDS!!
 
 
 
異形の大国 (お疲れさまです。)
2008-12-24 07:24:02
アメリカは、金儲けのために戦争を繰り返し、死の商人に活力を与えているようなところもありますが、少なくとも、民主化を求める自国の若者を戦車で轢き殺すことはありません。
また、バカなブッシュを批判し、選挙で引導を渡す事も可能です。
ところが、中国はしょっちゅう血生臭い粛清をやっています。
そのような「異形の大国」が世界を牛耳り、混乱させつつある現実に、私は不快感を覚えます。
インドやブラジルも大いに台頭しつつありますが、あまり不快感は感じません。
やはり、中国が「異形の大国」だから、不快なのだと自己分析してみます。
 
 
 
Unknown (Unknown)
2008-12-24 07:24:15
もし北朝鮮が崩壊したら中国ってどうなるんでしょうね?ただでさえ
今の中国社会は不安定なのに、更に難民まで抱え込んだら。。
多分3年も持たないだろうな。
 
 
 
Unknown (すあま)
2008-12-24 12:57:29
私の好きなチャイナウォッチャーの青木直人さんも同様のことをおっしゃってました。あの国で民主化は100年後でしょう、やるんなら連邦制にするしかない、と。

これからの中国は何が起こっても不思議ではないですね
 
 
 
日本への影響 (半兵衛)
2008-12-24 15:22:39
>これは、決して対岸の火事ではありません。

その通りですね。ただ、日本が中国の行方をコントロールできるとは思えません。中国のことは中国人にまかせて、深入りすべきではないと考えます。
日本としてなすべきことは、中国の今後を予測して事前に対策を立てることだけではないでしょうか。それを怠るとえらいことになりそうな予感がします。

考えられるシナリオは、大量の難民が周辺国にあふれ出し、一部が日本に向かうというのが一つ。数十万とか数百万とか。そうなると日本は大混乱ですね。追い返せば人権屋がさわぐでしょう。

もう一つは暴発でしょうか。国民の注意を外に向けるために日本に戦争をふっかけてくるとか。核で脅されれば対抗手段がありません。米軍は信頼できませんし、独自の核武装は無理でしょうし。

どちらも有効な対策がないわけで、困ったもんです。
 
 
 
Unknown (あっ)
2008-12-25 08:35:57
最近、全力疾走中の御家人さんに、あらずもがなではありまするが、贈る言葉です。無理をなさらぬよう。
「厳しい経済情勢の中にあって、多くの困難に直面し、厳しい年の瀬を迎えている人も多いのではないかと案じています。来る年が少しでもよい年となるよう、皆さんも健康を大切にし健やかに新年を迎えられるよう、願っています」。
今上天皇の御言葉ですが、なんと時宜を得た、そして癒される言葉であることか。
そして圧巻は、次の言葉です。
「・・・我が国においても、経済の悪化に伴い多くの国民が困難な状況に置かれていることを案じています。働きたい人々が働く機会を持ち得ないという事態に心が痛みます。これまで様々な苦難を克服してきた国民の英知を結集し、また、互いに絆を大切にして助け合うことにより、皆で、この度の困難を乗り越えることを切に願っています」。
おそらく御家人さんもそうであろうと思いますが、この段を肉声で聞いたとき、思わず落涙。生きよう、矜恃を持って前進しよう、己の使命を尽くそう、と再決意した次第です。
 
 
 
連邦制ねえ (Unknown)
2008-12-25 11:38:04
民主化するなら連邦制しかないよと、10年前北京人に言ったら「駄目、内戦になる」と言われました。同じ質問を今年別の北京人に問うたら笑いながら「戦争になる」と言っていた。戦争になると言う実感がどうも僕にはよく分からないのだが、そのような空気が本当にあるのでしょうか?
 
 
 
どうもです。 (西村幸祐)
2008-12-26 07:47:40
石平氏が産経に書いていましたね。まだアサヒは08憲章のことを報道していないのでしょか?検索してもアサヒからは1行も出てきません。
御家人さんの08憲章のエントリは、私の方でも紹介させていただきます。
ところで、御家人さんが書いていたように、大国であることを維持しながらの民主化は確かに「虫がいい」のですよ。
1968年のドプチェク時代のチェコスロバキアとちょっと似ていると思います。社会主義体制下での民主化は、結局ソ連の戦車に蹂躙されました。これからも素晴らしいエントリーを無理せずに続けてください。
 
 
 
Unknown (チンネ)
2008-12-27 11:39:45
「今さら・・・」と言われるかも知れませんが
御家人氏が御紹介されていた「紫禁城の黄昏(完訳版)」を最近読み始めました。
100年前からシナ人は変わっていないと言われたりしますから、結構面白い本じゃないかと期待しています。

どなたか読んだ方で、感想やご意見をいただけると有難いです。
 
 
 
コメントありがとうございます。 (御家人)
2008-12-30 00:28:09
>>Piichanさん
 私も最後にはそのことがカギになると考えています。大国解体という時勢であれば、国際社会の介入があると思います。むろん流れは変えられませんから、バラけたものを整理し管理して、それぞれがリスタートできるような形にしようと。たぶん軍事力も必要でしょうね。

 日本も相応の覚悟が必要かと。

 ――――

>>てんてけさん
 たまたま上海の人に電話して聴いてみましたけど、資産運用会社やってる人なんでそれどころじゃないとばかりに30分くらい愚痴を聞かされました。お役に立てずに申し訳ありません。

 ――――

>>五香粉さん
>謝るはずの無い中国人が頭を下げてきている
 ああ、そりゃもちろん却下ですよね(笑)。今回の大不況、業界によってダメージは異なるでしょうけど、とにかく対外依存度高すぎの経済構造ですからどうしようもありませんね。過去のハードランディングのケースに照らしても、経済改革が深化している分だけ,今回のがいちばん影響が大きくなるのではないかと思います。

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>>お疲れさまです。さん
 なにぶん中国は「ちょっとオシャレな北朝鮮」ですから、いくら取り繕っても粗野や野卑な部分が顔をのぞかせてしまいますね。主要先進国と立ち交じるには、もう少しマナーというか躾が必要ではないかと。列強に喰い物にされた19世紀の屈辱をいまでも根に持っていて、今度はこちらがやり返す番だと言わんばかりの野心丸出し。まさに「異形の大国」です。でもこういう無理したやり方だと長くは保たないでしょうね。

 ――――

>>すあまさん
 あの国はあと100年も保ちませんよー(笑)。いま「08憲章」への署名者が庶民層へと拡大していますけど、発起人たち知識人と同レベルの認識力で「08憲章」を消化して賛同しているとはちょっと思えません。それができるだけの民度があるなら、中国はこんなひどい国にはなっていないと思いますから。

 ――――

>>半兵衛さん
 日本についていうと、まずは国内で必要なときにはいつでも躊躇なく刀を抜けるような法整備をすることですね。あとは中国の今後を予測しつつ、いざ大国解体となった場合に国際協調に出遅れないよう関係各国との間でも色々調整しつつ、準備しておくべきではないかと。「中国のことは中国人にまかせて」いたら、大変なことになりますから。

 核は先進諸国による介入の口実(安全管理)になることはあっても、日本相手に戦争をしかけることはちょっと考えにくいように思います。半世紀前の生活レベルに甘んじることができる、というなら別ですけど。

 まあ日本でも核武装に関する議論ができるような環境を整えないといけませんね。

 ――――

>>あっさん
 温かいお言葉をありがとうございます。私は残念ことに、某親王家とお友達付き合いしている元王族を恩師に持っているくせに、尊王の志士でも勤王の志士でもありません。ですからあっさんから贈られた言葉と受け止めて来年も頑張ります。

>矜恃を持って前進しよう、己の使命を尽くそう
 正にその通りですね。私も生かされているということは、まだ何か仕事をし足りない部分があるのでしょう。やるだけやるのみです。

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>>連邦制ねえさん
 「内戦になる」という言葉にどういうリアリティが隠されているのかわからないので何ともいえませんけど、血縁とともに地縁を大切にする中国人にとって、その「地縁」の及ぶ範囲はせいぜい省レベルではいかと。それ故に国家のサイズもそのくらいが妥当じゃないかと思います。外国に出てきても「同じ中国人だから」ではなく上海人とか福建人とか四川人とかでまとまっていますからね。スケールが違うので日本人にはなかなか理解できません。

 ――――

>>西村幸祐さん
 石平さんの記事,私も読みました。「08憲章」そのものは素晴らしい内容かも知れませんけど、それが現実世界にこうして投げ込まれたとき、発起人たちも予想しなかったような役割を果たす破目になるのではないかと思ったりしています。

>御家人さんの08憲章のエントリは、私の方でも紹介させていただきます。
 あんな粗末なものでよろしければ、使ってやって下さいまし。発起人たちがチェコの「憲章77」をイメージしているのは、やはり書斎派で象牙の塔の先生方だなあ、浮世離れしていらっしゃる。……というのが私の率直な感想です。中国の場合、国家としてのサイズが違いますので国民意識がどれほど浸透しているかは甚だ疑問ですし、そもそもチェコとは民度が違い過ぎて,比較するのがチェコに失礼なくらいです。

 いま気になっているのは、「08憲章」の捉え方が知識人と庶民レベルではかなり異なっているのではないかということです。そのあたりの齟齬が歴史を転換させる動力になるとしたら実に皮肉なものだと思います。

 ――――

>>チンネさん
 私は岩波版を読んでいないので肝心のその点を云々できず、ただ頭に流し込んだ次第です。恩師の親戚筋がたくさん出てくるので個人的には面白いものでした。……参考にならず申し訳ありません。m(__)m
 
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