PLAY MISTY FOR ME/71年/米/108分/サスペンス/劇場公開
監督:クリント・イーストウッド
代表的作品:『グラン・トリノ』
出演:
◆クリント・イーストウッド…デイブ
代表的出演作:『ダーティハリー』
◆ジェシカ・ウォルター…イブリン
◆ドナ・ミルズ…トビー
◆ジョン・ラーチ…マッカラム警部
主な出演作:『ダーティハリー』
◆ドン・シーゲル
<ストーリー>
地方局のDJの前に、いつも“ミスティ”をリクエストしてくる女性が現れた。出来心から一夜を共にして以来、女は執拗につきまとい…。
<感想>
製作当時はそのものを指す言葉すらも無かった‘ストーカー’を題材にしたサスペンス。
その手のジャンルの先駆け的な作品とも言われています。
本作が無ければ『危険な情事』は生まれていなかったでしょう。
クリント・イーストウッドにとってはこれが監督デヴューとなります。
バーテンダー役には同年に製作された『ダーティハリー』の監督でイーストウッドの盟友でもあるドン・シーゲル。
デヴュー作とは思えない程の恐怖と緊張に満ちた完成度の高い傑作でした。
行きずりでイブリンという名の女性と一夜を共にしてしまったラジオDJのデイブ。
女遊びが好きなプレイボーイという設定。
だが次の日からイブリンによる執拗な‘ストーカー’行為を受ける派目になってしまうのです。
ジェシカ・ウォルターのどう見ても頭がおかしいとしか思えない狂いっぷりな演技が素晴らしい。
初めこそは可愛らしく見えた彼女も、嫌がらせ行為がエスカレートしていく度に、顔の表情が狂気へと変貌していくのだから、マジで不気味。
いや、正直気持ち悪い程。
何時か何かをしでかすであろう、そんな雰囲気がプンプンと漂ってきます。
実際、デイブの家で自殺未遂をしたり、勝手に家に忍び込んで屋内を滅茶苦茶に荒らし回った揚句、家政婦を滅多刺しにしちゃうのですが。
デイブもなるべく関わらない様にすればいいものの、どうにも優し過ぎる性格故か、わざわざ説得しに彼女の元を訪ねてきたり、自殺未遂をさせてしまった責任感からか介護してしまったり。
どんどん泥沼にはまっていく様がいやはや憐れと言いますでしょうか。
墓穴を掘っている様で痛々しい。
特筆すべきシーンは、イブリンが突然デイブの家に現れて、ベッドの上で暴れまくる所でしょう。
「私を捨てないで!!!!」
そう叫びながらバタバタと転げ回る姿は異様。
その時に見せる
「何なんだ、この女・・・」
というデイブのドン引きした表情がこれまた秀逸。
家政婦に重傷を負わせた事で一時は警察に身柄を拘束されたイブリン。
当然ながらここで話が終わるはずもなく、もう一山、恐怖の一夜がやってくる訳でして。
壮絶な修羅場が観れるのかと期待させるも、最後は意外とあっさり加減。
でもこれ位潔い終幕の方が、私的には陰湿な余韻を抱かせてくれて好きです。
カメラがグンッと目のアップを捉える演出も、観る側に恐怖を植え付ける意味では効果的になっていて、イーストウッドのセンスの良さを感じました。
デヴュー作からして監督としての才能をまざまざと見せつけられた様な見事なまでの極上サスペンスですよ、これは。
イーストウッド監督の原点はここにあり。
映画好きを豪語するなら絶対観ておくべき!!
評価:★★★★
12/01/26VHS鑑賞(中古)
にほんブログ村
レンタル開始日:2003-06-27
メーカー:ユニバーサル・ピクチャーズ・ジャパン
監督:クリント・イーストウッド
代表的作品:『グラン・トリノ』
出演:
◆クリント・イーストウッド…デイブ
代表的出演作:『ダーティハリー』
◆ジェシカ・ウォルター…イブリン
◆ドナ・ミルズ…トビー
◆ジョン・ラーチ…マッカラム警部
主な出演作:『ダーティハリー』
◆ドン・シーゲル
<ストーリー>
地方局のDJの前に、いつも“ミスティ”をリクエストしてくる女性が現れた。出来心から一夜を共にして以来、女は執拗につきまとい…。
<感想>
製作当時はそのものを指す言葉すらも無かった‘ストーカー’を題材にしたサスペンス。
その手のジャンルの先駆け的な作品とも言われています。
本作が無ければ『危険な情事』は生まれていなかったでしょう。
クリント・イーストウッドにとってはこれが監督デヴューとなります。
バーテンダー役には同年に製作された『ダーティハリー』の監督でイーストウッドの盟友でもあるドン・シーゲル。
デヴュー作とは思えない程の恐怖と緊張に満ちた完成度の高い傑作でした。
行きずりでイブリンという名の女性と一夜を共にしてしまったラジオDJのデイブ。
女遊びが好きなプレイボーイという設定。
だが次の日からイブリンによる執拗な‘ストーカー’行為を受ける派目になってしまうのです。
ジェシカ・ウォルターのどう見ても頭がおかしいとしか思えない狂いっぷりな演技が素晴らしい。
初めこそは可愛らしく見えた彼女も、嫌がらせ行為がエスカレートしていく度に、顔の表情が狂気へと変貌していくのだから、マジで不気味。
いや、正直気持ち悪い程。
何時か何かをしでかすであろう、そんな雰囲気がプンプンと漂ってきます。
実際、デイブの家で自殺未遂をしたり、勝手に家に忍び込んで屋内を滅茶苦茶に荒らし回った揚句、家政婦を滅多刺しにしちゃうのですが。
デイブもなるべく関わらない様にすればいいものの、どうにも優し過ぎる性格故か、わざわざ説得しに彼女の元を訪ねてきたり、自殺未遂をさせてしまった責任感からか介護してしまったり。
どんどん泥沼にはまっていく様がいやはや憐れと言いますでしょうか。
墓穴を掘っている様で痛々しい。
特筆すべきシーンは、イブリンが突然デイブの家に現れて、ベッドの上で暴れまくる所でしょう。
「私を捨てないで!!!!」
そう叫びながらバタバタと転げ回る姿は異様。
その時に見せる
「何なんだ、この女・・・」
というデイブのドン引きした表情がこれまた秀逸。
家政婦に重傷を負わせた事で一時は警察に身柄を拘束されたイブリン。
当然ながらここで話が終わるはずもなく、もう一山、恐怖の一夜がやってくる訳でして。
壮絶な修羅場が観れるのかと期待させるも、最後は意外とあっさり加減。
でもこれ位潔い終幕の方が、私的には陰湿な余韻を抱かせてくれて好きです。
カメラがグンッと目のアップを捉える演出も、観る側に恐怖を植え付ける意味では効果的になっていて、イーストウッドのセンスの良さを感じました。
デヴュー作からして監督としての才能をまざまざと見せつけられた様な見事なまでの極上サスペンスですよ、これは。
イーストウッド監督の原点はここにあり。
映画好きを豪語するなら絶対観ておくべき!!
評価:★★★★
12/01/26VHS鑑賞(中古)
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レンタル開始日:2003-06-27
メーカー:ユニバーサル・ピクチャーズ・ジャパン