長良川観光ホテル 石金ブログ

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長良川のサツキマス

2021年09月26日 | スタッフ日記
長良川は,岐阜県郡上市の大日ヶ岳に源を発し,伊勢湾に注ぐ日 本を代表する清流の1つです。その清流長良川を代表する魚類と言え ば,「アユ」と並んで「サツキマス」でしょう。





サツキマスはサケ科の魚類で,「渓流の女王」とも呼ばれるアマ ゴの降海型*1のことで,アマゴは陸封型*2をさします。長良川が清 流であることと,上流域にダムがないことが,サツキマスが今なお 遡上できる川となっている所以なのです。






サツキマスとアマゴ

サツキマスとアマゴは同種の魚ですが,多くのサケ科の魚類がそ うであるように,海に下ったサツキマスは,沿岸の豊富な餌(動物 性プランクトン,エビの仲間,小魚など)を利用して大きく成長し, 35~50cm程度に成長するのに対して,水生昆虫を主な餌として, 上流域で一生を終えるアマゴは30cm前後までしか成長できないもの が多いのです。



本来の分布域は神奈川県西部以西の本州太平洋岸,四国,九州の 一部であり,亜種のヤマメ(ヤマメは陸封型のことをさし,ヤマメ の降海型をサクラマスと呼ぶ)の本来の分布は,本州の関東以北の 太平洋岸と日本海側全域,九州の一部です。しかし,近年盛んに放 流が行われるようになったため,分布が乱れてしまったり,アマゴ とヤマメの交雑が報告されています。
サツキマスの生活史は,秋に上流域で産卵が行われ,翌年,早春 に孵化します。秋頃にはパーマーク(図1)と呼ばれる模様が薄れて くる(スモルト化という)ものが現れ,それらをシラメと呼びます。





 シラメの一部が秋頃から海を下り,サケなどとは異なり,大きく回 遊せず,沿岸域(長良川のサツキマスの場合,伊勢湾内)で生活し ます。翌年の4~6月頃に,再び河川を遡上し始めます。


皐(サツキ)が咲く頃(または,5月をさす皐月)に遡上することか ら,サツキマスと呼ばれています。
日本海側や関東以北の太平洋側に生息するサケやサクラマス(ヤ マメ)は,海に下った後,低水温の海域を求めて回遊し,サケでは2 ~6年,サクラマスでは1年を栄養豊富な海で過ごします。





そのため, サケでは1m,サクラマスでは70cmを越えるものが現れます。一方, 主に関東以西の太平洋側に生息するサツキマスは,夏の海水温の上 昇に耐えることができないため,秋に海に下った後,海水温が上が る前の4~6月頃に遡上すると考えられています。そのため,サケや サクラマスほどは大型に成長することはなく,40cm前後までで, 50cmを越えるものは稀なようです。

岐阜の 魚食文化

2021年09月23日 | スタッフ日記

スーパーや道の駅で川魚 を見かけることが多いのは岐阜の特徴です。





アユの食べ方も新鮮 なものは塩焼き,日持ちがする加工品は甘露煮が一般的ですが, 落ちアユを開いて干物にすることもあります。アユの旬は夏です が,夏に大型のアユが獲れるのは郡上市や美濃市が中心で,岐阜 市辺りで夏にアユ釣りをする人はあまりいません。ところが,秋 になるとアユが産卵のために下ってきます。これが落ちアユで, 岐阜市のアユ漁のシーズンの始まりです。落ちアユは,夏のアユ のように脂の乗った味ではありませんが,卵や白子が発達してい て,違った味わいがあります。また,脂の落ちた身は干物に適し ています。



岐阜の川魚料理
(a)アユの開き:落ちアユは開きにして焼いて食べるのも良い。
 (b)ふな味噌:岐阜県南部から愛知県にかけての郷土料理。身をペースト状にして瓶詰したものも売られています。
 (c)いかだばえ:オイカワの佃煮。川魚らしい風味が味わえます。
 (d)ちちこの佃煮:岐阜の川では最も普通に見られるカワヨシノボリを使った佃煮。オイカワよりもくせが無く食べやすい

アユ以外では,中部地方と近畿地方に固有のアジメドジョウが 揖斐川,長良川,木曽川の上・中流に多く見られます。アユと同 じように清流の石に生える藻類を食べるため,美味なドジョウと して有名なのですが,一度にたくさん獲るのが難しいため,なか なか庶民の口には入りません。これらと同じ環境に棲むカワヨシ ノボリは「ちちこ」と呼ばれており,簡単にたくさん獲れるので 佃煮にして売られていることがあります。また,オイカワの佃煮 である「いかだばえ」も郷土料理です。下流に行くと,かつての 輪中地帯では川魚文化が残っており,羽島市竹鼻の商店街では毎 年秋に「なまず祭り」が開かれてナマズ料理がふるまわれますし, 海津市の千代保稲荷神社(おちょぼさん)の前には川魚料理屋が 並んでいます。こうした地域のスーパー(岐阜市も含む)では, ふな味噌が売られていることもあります。フナを大豆と一緒に炊 いた岐阜・愛知の郷土料理ですが,川魚の臭みも無くて,なかな か美味しいものです。

長良川の生き物たち

2021年09月14日 | スタッフ日記
長良川の生き物は,どのように生活しているのだろう?

 下の写真の生き物は,写真のうちどれを食べるでしょうか?

オオサンショウウオ




*オオサンショウウオは動くものを口にする性質があるので,流れてくる木の実や石なども胃内容物として確認されています。




カワムツ→食べます。
サワガニ→食べます。
アオガエル→食べます。

木の実→食べません。

アユ



*アユは石についた藻類を食べることで知られています。左の写真は石についた藻類をこそげ落として食べた跡で,「はみあと」と言います。また,小さい時期や,なわばりをもたない個体などは昆虫やプランクトンも食べます。



クロモ→食べません。
コサギ→食べません。
アマガエル→食べません。

コケ→食べます。




はみあと


まとめ 次のことに気が付くことができましたか? 

○長良川の生き物たちはつながっている。
○長良川にも,環境の厳しいところがある。


長良川の魚たち

2021年09月13日 | スタッフ日記
長良川の生き物たち

 次の動物は,長良川のどこにすんでいる生き物でしょう?
 ①上流 ②中流 ③下流


ヤマトイワナ 
上流

ヒダサンショウウオ
上流

カネヒラ
下流

オイカワ
中流

アマゴ
上流

アユ
中流

オオサンショウウオ
中流

カワヨシノボリ
中流

マハぜ
下流



 次の動物は,次のうちどんな状態でしょうか?

 ①絶滅の恐れがある種

 ②外来生物種

 ③絶滅の恐れが低い種



ハリヨ
絶滅危惧種

ネコギギ
絶滅危惧種

メダカ
絶滅危惧種

ウグイ
絶滅の恐れが低い

イタセンパラ
絶滅危惧種

アメリカザリガニ
外来種

カワムツ
絶滅の恐れが低い

ウシモツゴ
絶滅危惧種

ブルーギル
外来種

次のことに気が付くことができましたか? 

○長良川の周りには,多様な生き物がすんでいる。
○長良川にも,環境の変化を含んだ問題が起きている。