富士乃屋B&C

つれづれなるままに。

深夜の出来事

2006年05月09日 | Blog (Etc.)
その日、僕は眠れなかった。
睡眠導入剤を飲むほどに以前悩んでいた不眠症も最近はなりを潜めており、それが再発したわけではない。かといって、連休で生活リズムが狂い昼夜逆転してしまった、というわけでもない。原因は、下の部屋からの騒ぎ声。笑い声や叫び声が耳から離れず、目を閉じても眠れない。犬のように耳を閉じられればどんなにいいか。

僕の部屋は2階建てアパートの角部屋で、隣の部屋と下の部屋は長らく空き部屋だった。上にも下にも隣にも住民のいない生活音とは無縁の快適な暮らしを送っていた。しかし、この春から、久しぶりに下の部屋に人が入ってきていた。もちろん、いつまでも空いているはずもなく、快適な暮らしが続くはずもないと思っていた。多少の覚悟は出来ていた。しかし、である。

下の部屋には、恐らく4人は集まっているだろうか。23時くらいから家具を動かしているような物音が聞こえてきていた。非常識な時間に掃除をするものだな、と思っていたら日付が変わる頃に下の部屋に人が集まってきた。既に酒を飲んできているのか、入ってきた面々の声が大きい。

僕の住んでいる町は学生街だ。いくつかの大学が近くにあり、学生が集まって酒を飲む店もある。終電を逃した連中が集まってきているのだろう。察するに、下の部屋に入ってきたのは大学に入りたての学生ではなかろう。恐らく、田舎から心細く上京してきた、という感じでもないのではないだろうか。これまで実家から通っていた大学三年生くらいの男子が、越してきたのであろうと予想する。大学のそばに越してきて終電を気にせず飲める、むしろ、自分の部屋で集まって飲めば金も掛からなくて済む、といったところだろうか。

人が集まって息苦しくなったのか窓を開けた。騒ぎ声がますます大きくなる。気分が良くなってきたのか、歌も歌い始めた。「コンビニに行って来るよ」という大きな声。酒の補充にでも行くのだろう。アパートの隣には大家さんの住んでいる住宅があるというのに、気に掛けるそぶりもない。

言うまでもないが、このような分析をその都度やっていたわけではなく、固く目を瞑り、外界からの情報を遮断しようと必死であった。もう連休も終わりなのだから、夜更かしは出来ない。眠らねば。しかし、一度気になりだすとなかなか意識が離れない。少し静かになって寝付けるかと思うとまた大きな笑い声が聞こえてくる。心も苛立ち睡眠どころではない。

1時前に横になったのだが、幾度となく時計を確認し、最後に時刻を確認したときはもう3時を回っていた。下の階の連中も眠りに就いたのか、その後は物音が静まった。それからしばらくして僕も眠った。

翌日、体調不良で迎えた昼休み、管理する不動産屋に電話し、注意してもらうよう丁寧にお願いした。

早々と帰宅すると、ちょうど下の部屋に不動産屋が来ていた。目を合わせないように階段を上るが、「気をつけてくださいよ」という声が聞こえてきた。すぐ部屋に入ったのでどんな注意をしたのかわからないが、すぐに行動してくれた不動産屋に感謝した。あの迅速さを見る限り、他にも誰かからクレームがあがったのかもしれない。

これからも騒音がひどければ不動産屋に報告することにしよう。別に、追い出してやろう、という気はないが、眠りを妨げられてはたまらないから。

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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (ぽん)
2006-05-10 23:03:41
ホント、災難だったね。

でもやっぱり非常識な相手にはちゃんとクレーム入れたほうがいい!

今後も安眠を守り続けてね!
Unknown (富士)
2006-05-10 23:50:56
うん、災難でした~。

大人しく静かになってくれるのを祈るのみですね。

これからも戦い続けます!