エバ夫婦の山紀行ログ

道産子60代、四季を通じて主に夫婦で登った北海道の山を中心に紀行文を載せています。アウトドア大好き夫婦。

丹鳴岳(1040m)~フレ岳(1046m)

2011年04月09日 | 山紀行 (道央・札幌・積丹)
片道6キロの林道がカギ・・・
 丹鳴岳 (1040m)フレ岳 (1046m)
(8日珊内岳予定も雨予報で中止し、チーヤンの未踏峰を狙う)

■ 山 行 日    2011年4月7日(木) 日帰り
■ ル ー ト    美笛林道~丹鳴岳西尾根~丹鳴岳~フレ岳 往復
■ メ ン バ ー
    夫婦登山 №13
■ 登 山 形 態     山スキー
■ 地 形 図    1/25000地形図  「白老岳」「漁 岳」

■ コースタイム   登り 丹鳴岳まで3時間43分 丹鳴岳~フレ岳 1時間
           下り フレ岳~丹鳴岳 1時間 丹鳴岳~登山口 1時間40分

<登り>
 7:45     登山開始(国道276号線美笛パーキング)
 8:15     美笛林道標識とゲート(休)~8:25
 8:55     5つ目の橋(林道中間地点)(休)~9:00
 9:55     林道終点(休)10:00
11:28     丹鳴岳頂上
  (登り 3時間43分)

11:50     フレ岳へ西尾根を950m付近まで降りる
12:10     フレ岳南斜面900mコル
12:52     フレ岳頂上
 (丹鳴岳から登り1時間)

<下り>
13:00     フレ岳下山開始
13:10     900mコル
13:50     丹鳴岳西尾根950m付近 (休)~14:00
14:25     林道終点
15:40     登山口駐車場
 (下り 2時間40分)



★ 3/28 珊内岳の失敗で全山踏破お預けから・・・
札幌・支笏・洞爺・ニセコ・積丹周辺の1000m超峰全52座の踏破を目指して3/28珊内岳に臨んだ。
しかし、除雪された林道の残雪が車の通行に微妙な影響があり途中で駐車。2時間の林道歩きがその後の登行
に支障をきたしタイムアウト途中敗退の結果に終わる。
そのリベンジ計画が、4/8を予定し小樽のパッポ隊長がサポートに加わっての心強い踏破計画だった。しか
し、この日の天気予報は雨。尚且つ5日にわざわざ林道偵察をしてくれたパッポ隊長の報告では、林道途中に
落石があり前回と同じ余計な林道歩きもありそうだった。
残念ながらリベンジ計画は中止し全山踏破の夢はお預けとなってしまった。

しかし、幸い前日の7日も休みでこの日まで天候は晴れ予報だったので近場の山を模索していた。
チーヤンの未踏峰、丹鳴岳とフレ岳が浮かび上がり行って見ることにした次第だ・・。




駐車場から林道に入ってすぐの「八千代橋」を渡る・・

★ 片道6キロの林道歩き・・・
登山口は自宅から僅か1時間で到着する。支笏湖の南側を外周する国道276号線から美笛峠手前のパーキン
グが登山口となる。
駐車場からすぐに山スキーを履いて歩けるほどまだ残雪は多い。林道には何日か前に歩いたスノーシューとス
キーのトレースが残っていた。結局このトレースは丹鳴岳まで続き大いに利用させて頂いた。
片道6キロの林道歩き、以前訪れたのは2002年12月でラッセルと重装備でたっぷり3時間かかった辛い
印象がよみがえる。あれから9年今回は妻と二人、日帰り出来る山とは思っても居なかったが時期を変えて軽
装備になるとラッセルも無く2時間余りで林道終点に着いたときはちょっと安心した。そしてこれなら日帰り
で2座登頂も可能と確信を持った。

千歳川の支流、美笛川沿いに続く「美笛林道」には顕著な橋が5箇所ある。最初の橋は駐車場からすぐの千歳
川に架かる「八千代橋」2つ目は支流美笛川に架かる「永代橋」、3つ目は「鳴尾橋」と確認しながら歩いた。
しかし、4つ目と5つ目は欄干の上まで残雪があり確認出来なかった。最後の5つ目が林道の中間地点付近で
約1時間で着いた。ここから少しずつ勾配も付き始め高度を上げて行く。最後の林道終点のみ下りだが全体的
に帰りのスキーは滑りが期待出来るので気が楽だった。



登山口から約1.7キロ歩いた場所にある林道標識とゲート

★ 標識テープ・・・
ある意味懸案でもあった長い林道歩きを終えていよいよ丹鳴への登行スタートという気分だ。ここからは、昔
の記憶と地図とコンパスと高度計を駆使して辿るべきルートを定める・・はずだった。
しかし、先行者のありがたいトレースと要所要所に付けられた「標識テープ」は過去の記憶に無く、登行意欲
を半減させる。と言いつつ地図とコンパスを出して見る限り進む方向が同じになるのは否めない。ちょっと悔
しいので途中からトレースに逆らい丹鳴岳の西尾根859m標高点を経由するルートを辿ったがそこにはテー
プもあって、皆考えることは同じか・・・と思った。
林道から丹鳴岳までのルートで一番の難所は、林道終点から西尾根に登るまでの間だと思う。地形図的には難
しそうに見えないが、細かい幾つかの沢形があり、西尾根に向かって最短となる北東方向にルートを取ると何
度か沢形にぶつかりアップダウンが待っている。しかし、地形図上のc859から派生する南西の小尾根に取
付くと地形的に顕著な尾根となり少し距離が伸びてもルート取りは楽だ。いずれにせよ西尾根に上がれば後は
東を目指すと丹鳴岳に着くのだから付けたテープだけは外して戻ってほしいものだ。



西尾根約850m付近

★ 絶景・・・
11:28 丹鳴岳頂上。
未踏のチーヤンが先にピークを踏む。と同時に歓声が聞こえた。前方にはいきなり大きな支笏湖の湖面と不風
死岳や樽前山、そして大きな恵庭岳が現れる。足元がスパッと切れ落ちた頂上部からは何も遮るものも無く絶
景が広がり独り占めだ。北隣には目指す「フレ岳」その先には小漁山や漁岳も見えるし、西側には白老岳や徳
舜瞥とホロホロ山などもしっかり見えていた。・・・しばし登頂と絶景を楽しむ。

チーヤンにとっては初登頂の丹鳴岳・・・日帰りで来れる山では無いと思っていただけに今日の登頂は嬉しい
ようだった。



丹鳴岳頂上から望む「恵庭岳」


丹鳴岳頂上から望む「不風死岳」と「樽前山」


丹鳴岳頂上からのパノラマ


丹鳴岳頂上にて




丹鳴岳頂上から白老岳

★ 丹鳴岳~フレ岳・・・
このルート取りは、時期や装備、技量によっても異なるがフレ岳に向かう丹鳴岳の北斜面は意外にキツイ約
100mの急斜面を下ることになる。頂上から直接下るルートが一番急だが距離は短い。しかし、崖のような
下りに恐怖を感じるエバ夫婦はもちろん安全策を選ぶ。北斜面を覗き込みながら西尾根を950m付近まで戻
り、傾斜の緩みを判断してトラバースするように北斜面を滑り下りるルートだ。フレ岳との中間点c928の
すぐ西側を辿りフレ岳の南斜面900m付近コルを目指す。一応はっきりしたトレースを残すもテープを付け
ながら辿った。振り返ると東側が切れ落ちた丹鳴岳の特徴的な山容が印象的できっと忘れられないと思う。

フレ岳の南斜面も標高差100m程だが、見た目は急でスキーで登れるのかな?と思うほどだ。雪崩れにも注
意して木の無い斜面は避け樹林帯の斜面をジグを切ってゆっくりそして一歩一歩高度を上げて行く。
フレ岳の頂上部は広い台地状でハイ松帯と笹原のようだ。すでにその一部が顔を出して雪解けと吹きさらしの
風を感じる・・丹鳴岳とはまったく違った山容に思う。そして、そこにはスノーモービルのトレースもあり四
方に走り回った痕跡が痛々しかった。


12:52 フレ岳頂上。
2座初登頂のチーヤンと感激の握手をするも強風だったので写真だけ撮って早々下山をし南斜面のコルまで
降りることにした。



フレ岳南斜面コルから丹鳴岳を振り返る・・


フレ岳の南斜面


フレ岳の南斜面上部


フレ岳頂上部手前


フレ岳頂上


フレ岳頂上から望む「丹鳴岳」



★ 帰路・・・
何と言っても下りは早い・・・

スキーの偉大さはもう何度も経験済みだが、一歩一歩登った急な南斜面に登り45分かかったその下りは90
0mコルまで僅かに10分である。風の弱い日向で改めて2座登頂の祝杯をコーラで祝う。

後は付けたテープを回収しながらトレースを戻り、丹鳴岳の北斜面も結果トレース通り辿って西尾根に上がっ
た。そこでシールを外し一気に下りて行く。林道終点まであっという間の25分だったがここまで来ると帰路
に迷うところも無く安堵感に溢れる。
林道の下りは案の定軽くスキーを滑らせながら登りの半分近くで駐車場に到着する。

フレ岳までの距離は片道約9.5キロと計算すると往復は19キロにもおよびちょっと濃い山行だったなぁ~
とあらためて振り返り満足感も沸々と込み上げて来る。だから山は止められないのかなぁ~?。

千歳市街の銭湯「千歳の湯(せんさいのゆ)・えん」で汗を流し帰宅するとすぐに安着が始まるからブログの報告
が遅れるのはいつものことになる・・・


※2020.12.06 一部編集しました・・。

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2 コメント

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Unknown (パッポ)
2011-04-10 23:49:24
丹鳴岳~フレ岳は私も未踏です。素晴らし!

珊内残念でしたね。午後からはいい天気だったのでなおさら。
明後日もう一度偵察に行ってきます。
18日は晴れるといいですね!
返信する
ありがとう・・でも (エバ)
2011-04-10 23:57:54
隊長・・・
パソコンのメール受信の大切なデーター
を誤って削除し現在PCでは受信不能で
す。連絡は携帯でよろしく。
丹鳴~フレ何とか上さんの未踏を減らせ
ましたです。
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