エバ夫婦の山紀行ログ

道産子60代、四季を通じて主に夫婦で登った北海道の山を中心に紀行文を載せています。アウトドア大好き夫婦。

9年ぶりの再訪ならず・・・狭薄山 (1296m)

2016年04月04日 | 山紀行 (道央・札幌・積丹)
9年ぶりの再訪ならず・・・狭 薄 山 (1296m)

■ 山 行 日    2016年4月4日(月)  日帰り
■ ル ー ト     豊滝・盤の沢林道ルート 往復
■ メ ン バ ー     夫婦登山 №11
■ 登 山 形 態      山スキー&ツボ足
■ 地 形 図     1/25000地形図  「定山渓」「札幌岳」
■ 三角点・点名    三等三角点 点名「大札幌 オオサッポロ」
■ コースタイム    登行中止まで登り 5時間35分  下り 3時間15分  
※ 読図ミスを始め反省多き山行につきコースタイムは参考にしないで下さい。
<登り>
06:55   林道出合出発
08:55   林道終点 (C650二股)
09:20   夏道尾根取付き (711付近)
09:35   尾根上(C790付近)
10:20   尾根上でスキーデポ (C950付近)
11:15   縦走路尾根出合(C1130付近)
11:40頃  P1147
12:30   ルートミス登行中止 (P1147の南尾根950付近)

<下り>
12:30   P1147まで登り返す
13:20   P1147 休憩
13:35   下山開始
14:00   1130付近(分岐点)
14:25   スキーデポ地点
14:55   沢出合い(711付近)
15:15   シール外す(林道終点)
15:45   登山口



赤い実線は辿ったルート  青い実線はP1147から以後予定のルート

★ 準備不足、前日の計画・・・
今となっては完全に言い訳でしかないが、失敗は失敗として記録に残そうと思う。

この山行は、知床遠征を中止して空いた日のサブ山行で計画を立てたもの。
1日は、好天日帰りで臨んだ「知来岳」が順調に登行出来、初登頂。
2日、3日は仕事に復帰し、4日再びサブ山行を計画する事にしていた。

「狭薄山」を希望したのは妻チーヤンのリクエスト。前日に決まる。
早々地図を用意したり、ルートやコースタイムのチェック、山行記録も調べて見た。
私も9年前(2007.5)に同ルートで登り初登頂したが、この時も読図を間違えてルートミス。
教訓と反省した山行だったのにその経験を生かす事が出来ず、情けない限りだ。
準備不足と言えばホントただの言い訳で・・・言葉がない。


★ 9年前と同じミス・・・
登山口となる札幌市南区豊滝の盤の沢林道出合いは入口から残雪があり車は入れなかった。
止む無く路上に駐車して準備する。山スキーを履いて出合いからスタート。
5分程歩くと「盤の沢林道」と表示のあるゲートに着く。ゲートは解放されていた。
林道終点まで約3.5㎞も、当初の計画は林道を2㎞ほど歩いた盤の沢に架かる橋の手前から
別ルートを考えていた。しかし、少し進んだところで中止した。(理由は別途)
林道に戻り札幌岳豊滝コースでもある9年前のルートを辿ることに変更した。

<9年前と同じミス>
「林道終点」と標識まである場所、安易な読図でここを地形図上の711付近と思い込む。
実はその手前の650二股付近が正解だった・・・。距離にして僅か300m程だが、この差がすべてを
狂わす結果となっていく事にこの時はまったく気付いていない。
実は、9年前も同じミスをしていてそのことを記録にも書いていたのに生かされなかった。
今回は9年前以上にルートミスが早かったから修正不能にまで陥りタイムアウトだった。



写真、手前左に林道出合いがある・・車の前が盤の沢に架かる橋


林道出合いで準備・・・札幌岳の登山口を示す標識もある


出合いから5分程歩いて「盤の沢林道」ゲート


林道標識


林道後半のトドマツ林


要所に設置された案内板は3箇所あった・・・


「林道終点」の標識・・・読図ミスはここから始まる


とんでもない急登の尾根だった・・途中でスキーをデポする


間もなく1130付近の縦走路分岐へそのトレースを辿る・・・


急登から解放されるもミスにはまだ気が付いていない・・・


1130付近の縦走路尾根上から望む「狭薄山」


現在地も確認せず札幌岳を背に出発する私たち・・・


1147ポコから望む札幌岳なのだが、自分たちは1187ピークに立っていると勘違いしている・・


1147ポコから望む「狭薄山」今行くぞぉ~と意欲満々・・・

★ 慎重さ欠けた読図再び・・・
実際に登っていたのは、夏道尾根だった・・・
9年前と同じ林道終点の場所を650二股ではなく711二股と勘違いした事で、
登った尾根を1本東側だと思い込んでいた。その思いのまま札幌岳と空沼岳の縦走路に出合い
安心したのかも知れない。すぐ右には端正な札幌岳を望みトレースは札幌岳に向かっていた。
左の狭薄山方面にはトレースが無くここからは改めて読図をしながら方向を決めなければならない。
それなのに正確な現在地も把握せず・・・何故か進む目の前のポコを1187Pと思い込む。

現実、考えられないミスをしているのに思い込みが激し過ぎる自分に気が付く術は無かったのか・・?。

説明は前後するが、もし登った尾根が1本東側だったとしよう・・。その上部は1147ポコの向かい側に
ある別のポコにぶつかる。手前は崖のような壁があり登り切れない尾根になるのだ。
更に仮にそこもクリアーしたとして、思い込んだ1187Pは南東側へ7~800mも先にあるのだ。

少しくどいが、1147ポコと1187Pを間違えるとは素人以下の読図をしたと言われても仕方ない。



1147ポコから南側の眺望・・・恵庭岳と漁岳などが見える


西の先には羊蹄山や尻別岳なども良く見えた。羊蹄山のズーム。

★ 狭薄山を断念・・・
1147ポコを1187Pと勘違いしていたとしても下ったのは斜面ではなく尾根だった。
一気に950付近まで降りてようやく異変に気が付き、何度も地形図を見直してゆっくりと読図する。

地形図ってやっぱり正直なもので嘘はつかない・・・という教訓は沢でも学んだはず。
降りて来たルートを振り返り始めて1147ポコの南尾根を下ったことに確信した。
そして、登って来た最初の尾根も1本東側ではなく札幌岳豊滝コース上の尾根だったことも
この時始めて確信する始末。
時間は12:30・・・。

新たなルートも検討出来たが、狭薄山までは少なくてもあと2時間は掛かるだろうと予想する。
帰路の事も計算するともうタイムアウトだった。

悔しさが沸々と沸いて来て自分に対する怒りで一杯だ!
絶好の登山日和に恵まれながらここまで来て読図ミスとタイムアウトとは・・・。
チーヤンには申し訳ないことをしてしまったと頭を下げる。

降りた尾根を約200m登り返すのに50分を要した。
再び登った1147ポコが今日の最高点登頂とする。そんな記念が下の写真。



今回のピークは狭薄山ではなく1147ポコとなってしまった・・・涙


1147ポコから改めて撮る「札幌岳1293m」


1147ポコから札幌市街地も展望・・・正に360度の絶景なのだが。

★ 悔い残す下山・・・
13:35 1147ポコから下山開始
9年前の単独行を思い出す。
あの時は5月のはじめで今日より約1ヶ月も後だった。
残雪量もはるかに違い見る地形すら大きく変化している事も予想出来る。
記憶は薄れ記録も正確ではなかったかも知れないと考えると、無かったはずの雪庇があったり
急斜面も5月には雪が解けて緩斜面に変わっていることもあるだろう。そうしたことを踏まえて
地形図、コンパス、そして高度計を駆使して現在地を特定しなければ本当の読図とは言えない。

そう自分に言い聞かせながら悔いが残る下山となってしまったが、これもまた収穫として捉え
次なるリベンジに挑むぞと気持ちを切り替える事にした。



縦走路から尾根に降りて雪庇を見上げる・・・青空と筋雲とのコントラストに感動を覚える


下からずっとお世話になった先人のトレースを振り返る・・・


スキーデポ地点からはシートラで急斜面を下り沢まで降りた。

★ 早々のリベンジを誓う・・・
このルートに山スキーは不適だ。ただ林道のみ山スキーが良い。
3.5㎞の林道、登りに約2時間要したものの下りは30分で登山口に着いた。
登る尾根は急登、スノーシューも良いがツボ足で十分だった。
別な尾根も検討したが、今回のルートを再びチャレンジして慎重な読図を怠らず
次は必ずチーヤンを頂上に立たせようと思う。
チーヤンもまた悔しい思いがあり早々のリベンジ作戦は帰宅後に1杯飲みながら開始された・・・。










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