エバ夫婦の山紀行ログ

道産子60代、四季を通じて主に夫婦で登った北海道の山を中心に紀行文を載せています。アウトドア大好き夫婦。

地図無しで挑戦・・・塩谷丸山 (629.2m)

2011年03月12日 | 山紀行 (道央・札幌・積丹)
予定の大黒山は吹雪で中止・・・塩谷丸山 (629.2m)
(大黒山の登山口は吹雪で探せず中止、帰路で計画変更・追悼登山)

■ 山 行 日    2011年03月11日(金)   日帰り
■ ル ー ト    塩谷ルート
■ メ ン バ ー   
夫婦登山 №11
■ 登 山 形 態   山スキー
■ 地 形 図    1/25000地形図   「小樽西部」
 ・・・所持せず

■ コースタイム   登り 2時間50分  下り 50分

<登り>
10:20  駐車場出発
10:40  最終民家 スキーを履く
10:50  林道分岐右折
12:30  450m台地
13:10  塩谷丸山
   (登り 2時間50分)

<下り>
13:30  下山開始
13:50  林道出合
14:00  最終民家
14:20  駐車場
    (下り 50分)



下山して知る M9 東北地方太平洋沖地震・・・・発生

津波による大きな被害が続々と報じられ我が家も時折揺れるが、被災された多くの方々にまずは
お見舞い申し上げます。自然の猛威になす術も無く悲惨な映像に言葉を見失いました。
想像を絶する考えられない災害が今も起こっています。北海道も太平洋沿岸地域でつなみが押し
寄せ被害が出ているようですが、東北地方を中心に未曾有の被害が発生している報道は、これま
でにない衝撃を受けています。


 そんな折、悠長に山の報告をする自分は不謹慎かも知れない。
でも、自分たちの行動として記録を残して置きたいとする気持ちも理解してほしいと思う。




地形図提供 パッポ隊長  黒の実線が私たちの予想ルート、青と赤はパッポ隊長09.1のルートです


★ 冬眠かも・・・
 本来の計画は1泊2日の予定で道北の山だったが、悪天の予報と家の事情も重なって
3/11日帰りの計画に変更していた。
しかし、この日の天気予報はどこも雪模様だった。それも承知で出掛けたのにはチーヤンの
強い要望があったからだが、「しばらく山は冬眠するしかないっしょ・・・」と言われると、無理を
聞いてあげるしか方法はなかった。



★ 地図無し山行・・・
 「シーズン最後になるかも知れないからスキーが楽しめる未踏の山に行きたい・・」と選んだ
大黒山だったが、手元に地形図が無かった。頼りはネット上で報告されていたルート図と
雪山ガイドで紹介されていたルート図だけだ。少し無謀とも言える地図無し山行だったが、
それぞれのルート図をプリントアウトして出掛けることにした。



★ 吹雪・・・
6:30 自宅を出る。給油のため一度千歳に寄り恵庭から高速に乗った。このときは晴れていた。
今日ばかりは滅多に利用しない有料の高速道路を使って小樽を目指す。1850円の料金は
吉となるか凶と出るか・・だった。8:20 小樽に着くがこの頃から雲行きが怪しくなって来た。
塩谷に来ると深々と雪が降り始め、余市を過ぎると前が見えない程の吹雪となる。
それでも道路地図をナビにして登山口に向かおうとするが、国道から外れた一般道に入ると
両側に高く積み上げられた雪壁と吹雪でどこが道路なのかも分からない程になっていた。
結局、登山口となる道路には辿り着けず、呆気ない撤退・中止である。

前置きが長くなってしまったが、帰路の車中で思いついた別案が「塩谷丸山」だった。
皮肉にも帰路になるとあの吹雪模様がすっかりと止んで青空さえ見えて来る。


★ 再び、地図無し山行へ・・・
雪山ガイド本だけが頼りの地図無し山行を決行する。

帰宅後、パッポ隊長のカシミール山行地形図を借りて自分たちの辿ったルートを予想してみた。
かなり手前から丸山の東斜面に取付いてしまい急斜面を登る羽目となった。ちょうどこの頃天候が
急変し吹雪となり視界も悪かった。斜度35~40度はあったかも知れない。
雪崩れた後の形跡もところどころに確認出来たが、樹林帯の中だったし引き返しても正しいルートは
わからないので登ることにする。少なくてもガイド本にある450m台地まで登ればなんとかなるはずだ。
結構深い雪のラッセルで細かいジグを切って登るが急斜面だけに時間を要した。
記録していなかったが斜面の取付き(標高200m付近)から450m台地に登るまで
1時間30分はかかったと思う。

二人でブーブー言いながら登った斜面だった・・。



JR塩谷駅前の駐車場から歩いて登山口へ


最終民家から林道に入り塩谷丸山を目指す


ようやく450m台地に登り白樺林を抜けると頂上が見えてくる

★ 登頂へ・・・
天候は晴れたり降ったりだったが、何とか450m台地に登ると山頂部も見えて安堵する。
あとはあの頂上に向かって歩けば着く。木の無い頂上部はスキーに格好のオープンバーンになって
下りが今から楽しみになる。振り返ると塩谷か小樽方面の街並みと日本海を望めるようになり
登行意欲も増して来る。トレースも人も居ない塩谷丸山の独占は間もなくだった。
頂上直下では強い西風にあおられたが13:10頂上に立った。

遠望は利かないが、周囲を見渡す展望は気持ち良かった。
山頂標識と祠がかろうじて顔を出して迎えてくれた。雪庇の下に来るとまったく風が無いのでホッとする。
思えばここは2005年7月の町民登山で父とチーヤンも一緒に参加して初登頂した山で、
父が生前最後に登った山でもあった。
忘れられない追悼の山である。あの祠の前に並んで一緒に写真を撮った記憶が蘇った。

合掌・・・



450m台地から振り返ると塩谷方面と日本海を望む


一時雲行きが悪くなり風雪が強まる頂上部だった


頂上から蘭島方面の展望


思いがけない計画の変更で辿り着いた塩谷丸山


冬季の登頂は初めてで二人とも2度目の丸山です

★ 感激・・・
下りは、頂上からシールを外してオープンバーンを楽しむ。
本来なら沢筋から緩斜面の尾根に向けて思いっきり楽しみたかったが、帰路の不安なルートも
あるので登って来たトレースを頼りにし短い斜面を楽しんで450m台地の平坦なトレースを辿り
急斜面に戻って来た。しかし、登りでは苦労した斜面も下りでは深雪が高じて楽しかった。
林道も少しの傾斜がありスキーを滑らせて最終民家まであっという間だった。
久しぶりの深雪に感激したサブ山行で無事下山し一応の満足感を得られた。

大黒山は、またいつか必ず来ることにしよう・・・。



下山後林道から望んだ塩谷丸山


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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (パッポ)
2011-03-12 18:54:13
小樽だったんですね。お疲れ様です。

それにしても大変なことになってしまいました…私は仕事中でしたが結構長く揺れていました。
エバさんの会社も大変そうですね。
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冬眠・・ (エバ)
2011-03-13 00:29:50
パッポさんどうもです。早いですね。
ブログアップはまだ終えてません。

塩谷丸山は、父の生前最後の山で忘れぬ
山になっています。

家の事情でしばらく夫婦登山が出来なくなる
事で悪天を承知で無理して出発した大黒山
でした。隊長のスキーが楽しいに引かれた
チーヤンですが、以降山は冬眠となるかも
知れません。

思いがけない塩谷丸山でしたが、地図を持たずに登ったせいで急斜面を登ってしまい苦労しましたが、無事登れました。帰路のスキー楽しかったです。

 参事収まらない明日(今日)は仕事・・
ご心配ありがとうございます。地形図お借りしました。ご了承くださいね。
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