さて、「龍虎的神話再現」第３回は、以前にイギリスはBBCの「Martial Arts Week End」で放送されました特番『Bruce Lee Warrior`s Story』でいきましょう。
この『Bruce Lee Warrior`s Story』は、あの『BRUCE LEE in G.O.D／死亡的遊戯』（００）と共に“デス・ゲーム検証作品の最高峰”であるジョン・リトル監督作品『A Warrior`s Journey（以下『WJ』）』（００）を番組独自の視点により大幅に別編集を施した、言わば“もう一つの『死亡的遊戯』”、いや“もう一つの『A Warrior`s Journey』”とでも言うべき作品に仕上がっています。
まずこの『Bruce Lee Warrior`s Story』はナレーターを『WJ』とは別人のイギリス人男性が担当し、さらにオリジナル版『WJ』をやや強引な編集により何と約４７分間に短縮しています。そのため前半のドキュメンタリー部分はかなり駆け足状態となり、そこに某『WJ』DVDに映像特典として収録されている韓国を舞台としたリーさん原案の『死亡遊戯』の再現ドラマの映像も実に巧みに挿入しています。
で、肝心の後半の五重塔のシーンですが、これもオリジナル版『WJ』では約３５分あったダン・イノサント、池漢載、カリーム・アブドゥル・ジャバールの３つのファイト・シーンも、一気に約１５分（！）に短縮するという、かなりの“力技的編集”が施されています（苦笑）。
ただこのラストの五重塔のシーンでは、主人公のリーさん・・・いやハイ・ティエンがイノサントの首をヌンチャクで締め上げるフィ二ッシュ、ハイ・ティエンが池漢載を背骨折りで倒すフィ二ッシュがそれぞれ見事にカットされていたり、“龍殿”や“未知の恐怖”の各フロアのシーンにそれぞれ（『WJ』では前半のドキュメント部分で登場した）池師範やジャバールのインタビュー映像を挿入したり、ハイ・ティエン、田俊、解元たち３人がまだ“虎殿”から“龍殿”への階段を駆け上がっている間に“龍殿”でベッドに寝そべる池師範のカットが挿入されたりと、かなりマニア心を擽るユニークな編集が随所に見られたのも事実でした。
そう意味でも私はこの“デス・ゲーム別編集バージョン”である『Bruce Lee Warrior`s Story』は、過去にイギリスでTV放送されただけの単発企画で終わらせる事なく、是非今後DVDとしてのソフト化を熱望したい心境です。
それにしても改めて今から思うと、ベイ・ローガンが発見した約９５分のラフカット、それも“虎殿”の冒頭の数分間や“龍殿”の幾つものテイクが欠落した状態のラフカットを元素材として、よくぞ『BRUCE LEE in G.O.D／死亡的遊戯』と『A Warrior`s Journey』という２本の素晴らしい“デス・ゲーム検証作品”が製作されたと思います。
もしこの２本の作品が世に送り出されていなければ、私たちリー信者の『死亡遊戯』という作品に対する思い入れと情熱は今とは全く異なる方向に行かざるを得なかったと思いますし、またブルース・リーという不世出の武打星にして優れた格闘家に対する評価もまた違う形になったかと思います。
そういう意味でも、いずれはモノクロで約４０分間あると言われる“未知の恐怖”のフロアにおけるリーさん、田俊、ジャバールのフォト・セッション、約２時間あると言われる「Making of Game of Death」、そしてサモ・ハンが撮ったレッド・ペッパー・レストランの１階での対黄仁植戦を筆頭に『死亡遊戯』７５年～７８年バージョン製作の過程で様々な映像を撮っていると思われる故金泰中こと唐龍の未使用フッテージ、あるいはジョージ・レイゼンビーに見せるためにリーさん自らが編集したと言われる五重塔の約２８分のクライマックス・ファイト、嘉禾の副社長（当時）だったラッセル・カウソンが１度は陣頭指揮を取って製作された『ブルース・リーの神話』の“『死亡遊戯』特集バージョン”、そして日野康一さんが西本正さんに見せて貰ったという西本さん自らが編集した約７分間の『死亡遊戯』の映像などが発掘される事で、もう１度あの日本中を大興奮させた１９７８年の“デス・ゲーム・フィーバー”が復活する事を強く願って止みません。
と言うわけで、「龍虎的神話再現」次回をどうぞお楽しみに！
この『Bruce Lee Warrior`s Story』は、あの『BRUCE LEE in G.O.D／死亡的遊戯』（００）と共に“デス・ゲーム検証作品の最高峰”であるジョン・リトル監督作品『A Warrior`s Journey（以下『WJ』）』（００）を番組独自の視点により大幅に別編集を施した、言わば“もう一つの『死亡的遊戯』”、いや“もう一つの『A Warrior`s Journey』”とでも言うべき作品に仕上がっています。
まずこの『Bruce Lee Warrior`s Story』はナレーターを『WJ』とは別人のイギリス人男性が担当し、さらにオリジナル版『WJ』をやや強引な編集により何と約４７分間に短縮しています。そのため前半のドキュメンタリー部分はかなり駆け足状態となり、そこに某『WJ』DVDに映像特典として収録されている韓国を舞台としたリーさん原案の『死亡遊戯』の再現ドラマの映像も実に巧みに挿入しています。
で、肝心の後半の五重塔のシーンですが、これもオリジナル版『WJ』では約３５分あったダン・イノサント、池漢載、カリーム・アブドゥル・ジャバールの３つのファイト・シーンも、一気に約１５分（！）に短縮するという、かなりの“力技的編集”が施されています（苦笑）。
ただこのラストの五重塔のシーンでは、主人公のリーさん・・・いやハイ・ティエンがイノサントの首をヌンチャクで締め上げるフィ二ッシュ、ハイ・ティエンが池漢載を背骨折りで倒すフィ二ッシュがそれぞれ見事にカットされていたり、“龍殿”や“未知の恐怖”の各フロアのシーンにそれぞれ（『WJ』では前半のドキュメント部分で登場した）池師範やジャバールのインタビュー映像を挿入したり、ハイ・ティエン、田俊、解元たち３人がまだ“虎殿”から“龍殿”への階段を駆け上がっている間に“龍殿”でベッドに寝そべる池師範のカットが挿入されたりと、かなりマニア心を擽るユニークな編集が随所に見られたのも事実でした。
そう意味でも私はこの“デス・ゲーム別編集バージョン”である『Bruce Lee Warrior`s Story』は、過去にイギリスでTV放送されただけの単発企画で終わらせる事なく、是非今後DVDとしてのソフト化を熱望したい心境です。
それにしても改めて今から思うと、ベイ・ローガンが発見した約９５分のラフカット、それも“虎殿”の冒頭の数分間や“龍殿”の幾つものテイクが欠落した状態のラフカットを元素材として、よくぞ『BRUCE LEE in G.O.D／死亡的遊戯』と『A Warrior`s Journey』という２本の素晴らしい“デス・ゲーム検証作品”が製作されたと思います。
もしこの２本の作品が世に送り出されていなければ、私たちリー信者の『死亡遊戯』という作品に対する思い入れと情熱は今とは全く異なる方向に行かざるを得なかったと思いますし、またブルース・リーという不世出の武打星にして優れた格闘家に対する評価もまた違う形になったかと思います。
そういう意味でも、いずれはモノクロで約４０分間あると言われる“未知の恐怖”のフロアにおけるリーさん、田俊、ジャバールのフォト・セッション、約２時間あると言われる「Making of Game of Death」、そしてサモ・ハンが撮ったレッド・ペッパー・レストランの１階での対黄仁植戦を筆頭に『死亡遊戯』７５年～７８年バージョン製作の過程で様々な映像を撮っていると思われる故金泰中こと唐龍の未使用フッテージ、あるいはジョージ・レイゼンビーに見せるためにリーさん自らが編集したと言われる五重塔の約２８分のクライマックス・ファイト、嘉禾の副社長（当時）だったラッセル・カウソンが１度は陣頭指揮を取って製作された『ブルース・リーの神話』の“『死亡遊戯』特集バージョン”、そして日野康一さんが西本正さんに見せて貰ったという西本さん自らが編集した約７分間の『死亡遊戯』の映像などが発掘される事で、もう１度あの日本中を大興奮させた１９７８年の“デス・ゲーム・フィーバー”が復活する事を強く願って止みません。
と言うわけで、「龍虎的神話再現」次回をどうぞお楽しみに！
