古文書に親しむ

古文書の初歩の学習

第八章 レディ・ワシントン号・その九

2011年10月15日 09時38分16秒 | 古文書の初歩

 

 

 

 

 

 

淑女・ワシントン号第二ページの五行目から『上の写真五行目と六行目の半分迄』

解読

尚々本文之趣、早束可申入候処、彼是右取

計ニ相紛候事御座候。

読み方

尚々、本文の趣『おもむき』早速申し入れ候処、かれこれ右取り

計らいに相紛れ候事に御座候。

解説 「尚々」・・・引き続き文章を続ける場合、この言葉で始めます。この崩し字は読むのは難しいですが、文章の流れから、定例句として「尚々」と読みます。形は色々あります。 「本文之趣」・・・この手紙の趣旨。 「早束」・・・「早」はこのページ四行目に出た「早々」と同じ崩しです。「束」は当て字か、当時はこれでもよかったのか、現在なら「早速」と書きます。熟語の当て字は古文書では沢山出て来ます。 「束」の次は「可申入」・・・申し入れるべく。 次は「候処」。 「彼是」・・・「是」の崩しも極端です。 次は「右取り計らい」。 「相紛」の次ぎに小さく「候」があります。 「事」の次は「御座候」。このページの三行目と同じ文字で、候はほとんど見えません。 文意『尚、この手紙の趣旨は、すぐにも報告すべきところ、あれこれ取り計らいに紛れて遅くなりました。』 


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