古文書に親しむ

古文書の初歩の学習

第十一章 濱着口上書・その一

2012年05月14日 07時40分40秒 | 古文書の初歩

 

 

 

 新しく「濱着口上書」が始まります。前回の地震津浪に比べて、崩し字はきついですが、虫食いもなく、テキストとしては良好な文書です。

解読     濱着口上書

読み 濱ちゃくこうじょうしょ。 濱着き口上書。 (「口上書き」でもよい。)

解説 「濱着口上書」とは、遭難した貨物を運送する船が、沈没を免れて近くの浦に入港した時、そこの役所(庄屋など)に提出する事情説明の届け書。 「口上書」・・・江戸時代に、口で言う事を文章で書いた書類。 現代では、外交文書の一種に「口上書」と言うのが有るそうです。 「濱着」・・・濱へ到着する。つまり入港する事を言う。 時化に遭って、乗り組み員の人命を助ける為、積み荷を海中へ捨てたと偽って、実際は裏で横流しする悪い船頭も居たそうで、積み荷を台風から逃れる為に海中へ捨てた場合は、入港した港で、厳しい詮索(検査・調査)が行われたと言う事です。 「濱」は何となく分かりますが、「着」の崩しは難しい。形で覚える字です。    


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