「漂流外国物語」第七十五ページ、上の五~七行目
解読 口ニ而汲候なり、尤八月より始メ十月頃迄則「ケソ」商
ふニは、秤ニ而掛賣なり、儀三良日々右之手傳いた
し居申候、
読み 口にて汲み候なり。尤も八月より始め十月頃迄則ち「ケソ」商
うには、秤にて掛け売るなり。儀三郎日々右の手伝い致
し居り申し候。
説明 はじめの「口」が解りにくい。「口ニ而」・・・口で。 「汲候なり」・・・
「汲む」と言う意味がよく解りません。多分「吸う」の間違いではないか
と推定します。 「尤」・・・小さくて読みにくい。 「十月頃迄」・・・「頃迄」
も慣れるまではたいへん難解です。 「則」・・・形で覚える字。 「ケソ」商ふニは」
・・・この場合の「商う」は「売る」と言う意味でしょう。「は」は変体仮名の「者」です。
「掛賣なり」・・・掛け売りをするなり。 「儀三良」・・・儀三郎。 「いたし」・・・以多し。