古文書に親しむ

古文書の初歩の学習

第十三章・網代黒山松一件御通詞控その十二場所

2012年12月07日 07時16分53秒 | 古文書の初歩

恐乍奉願上口上第三ページ、上の画像の五行目六行目

 

解読 場所者往古ヨリ網代附山ニ而、古座高川原

    両村持合ニ而御座候得者、樫野浦ニ差構之場所

 

読み (右)場所は往古より網代附き山にて古座・高川原

     両村持ち合いにて御座候得ば、樫野浦に差し構えの場所

 

解説 「場所者」・・・「場」と「者」が判りにくいです。「者」は変体仮名の「は」。 「網代附山」・・・網代に付属する山。網代と一体の山。 「持合」・・・共有。 「差し構え」・・・異議を申し立てる。 「構」の右下の縦棒は「之」です。 文意・・・松の折れた場所は、昔から網代に付属する山で、古座浦高川原両村の共有になっている為、樫野浦から異議を言う様な場所ではない。