古文書に親しむ

古文書の初歩の学習

第十二章 乍恐奉願口上・その六十二無是

2012年10月21日 07時13分14秒 | 古文書の初歩

 

 

乍恐奉願口上第十四ページ、上の画像の七行目八行目

 

解読  無是悲積下り候由、当惑之儀ニ候得共無據同所

     三輪崎にて小賣ニ致候得共右代金之儀ハ不残弐歩

読み 是非無く積み下り候由当惑の儀に候得共よんどころ無く同所

   三輪崎にて小売りに致し候得共、右代金の儀は残らず二歩

 

解説  「無是悲」・・・下から返って、「是非無く」と読む。「是悲」は当て字。 「儀ニ候得共」・・・儀にそうらえども。 「無據」・・・又々出ました。「よんどころ無く」 「三輪崎」の次は、合成字で「にて」。 「小売ニ」の次は「致し」。 続いて「候得共」が前行に続き出て来ます。 「代金」の次は「も」に見えますが、「之」です。 次ぎも難しい「不残」・・・残らず。 「弐歩金」・・・「二分金」・・・一両は四分ですから、「二分金」は一両の二分の一になります。「歩」=「分」。