古文書に親しむ

古文書の初歩の学習

第四章 極月改書・その二十七

2011年07月06日 14時07分22秒 | 古文書の初歩

 

 

上の写真のはじめから (通算で十四ページ目)

解読

 (下タ)迄津浪打寄セ此邊ニ大舩参ル串本之堀打切

 袋ヨリ大嶋迄大舩流来ル袋ヨリ串本海道

 田地之中千石舩通ル袋ニ而廻舩十艘破舩ニ

 相成候

読み方

 (した)迄、津浪打ち寄せ、此の辺に大船参る。串本の堀打ち切り

 袋より大嶋迄大船流れ来る。袋より串本海道

 田地の中、千石船通る。袋にて廻船十艘破船に

 相成り候。

解説

 (鬮の川の八幡宮下)迄、津浪が打ち寄せ、此の辺に大船が流されて来た。  「串本の堀打ち切り」はよく解りませんが、現在国道四十二号の潮岬への分岐点付近は、掘り割りになっていて、船の往来が可能であったと言われています。この辺の地名も現在は「堀」と言い、掘り割りの名残を留めています。 「堀打切」とは津浪で堀が壊されたと言うことかよく解りません。この付近西側の濱を「上ミ浦」と呼び、東側の海岸を「下モ浦」と呼びます。(併せて両濱) 袋港からこの掘り割りを経由して、東側対岸の大嶋迄大船が流された。 袋港より、串本海道(堀割りの事か)の田んぼの中を千石船が通った。 袋港は良港で、諸国廻船や千石船がいつも賑やかに停泊していたのでしょう。