box観戦記録

100%自分用のリストです

フリオ・セサール・チャベスJr対マルコ・アントニオ・ルビオ(2012/02/03)

2012-02-05 16:54:45 | ボクシング

WBCミドル級タイトルマッチ

偉大なる伝説の息子、WBCミドル級王者のフリオ・セサール・チャベスJr選手(Julio Cesar Chavez Jr)が同国人の強打者マルコ・アントニオ・ルビオ選手(Marco Antonio Rubio)の挑戦を受けた一戦は米国テキサス州アラモドームで行われ、熱戦の末にチャベスJr選手が12回3-0判定を制してタイトル2度目の防衛に成功した一戦でした。(体格比較)

スタートからよく出る左ジャブ、接近戦での左右アッパー・フックなどの細かい攻撃で僅かにリードしたように見えたルビオ選手。チャベスJr選手がプレスを仕掛け、接近戦での力強い左右フックボディや右クロス、左フックで徐々にペースを引き寄せるのですが、離れていても接近していてもルビオ選手の軽いヒットに常に悩まされる状況でなかなかリズムに乗り切れません。
乗り切れないままずるずるとラウンドを重ねてペースとポイントを失っていったように見えた中盤から後半にかけてのチャベスJr選手。体のキレを感じさせない重い動きも気になった局面でした。
劣勢を自覚したのか10回からは身体で押し込んでの密着戦に戦術を絞りプレスを強めていったジュニア選手。かなり強い左右フックをルビオ選手のボディ顔面へ決めるのですがルビオ選手も下がり押し込まれながら正確な左アッパーや左右フック、右ストレートで真っ向から応戦。ラスト3つは両者がいつ倒れてもおかしくないというほどのパンチを交換し合った一進一退の攻防の末に試合終了のゴングを効いた熱戦、接戦でした。

CompuBox Stats: Chavez Landed Half of His Power Shots

Powerpunches,Punchzone

公式のスコアは118-110、116-112、115-113の3-0チャベスJr。シロート採点115-113ルビオ。
チャベスJr選手の力強いブローの効果を重視した公式採点結果ということなのでしょうか。ジュニア選手が闘志と底力を見せた素晴らしいファイトであったのは事実ですが、個人的にはルビオ選手にとっては気の毒に思えた採点結果でした。

チャベスJr選手は45勝(31KO)1分。ルビオ選手は53勝(46KO)6敗1分。

Chavez Jr. Shows Guts in Worthy Decision Over Rubio(Osman Rodriguez/BoxingScene)
Chavez Jr. retains title(John Cannon and Rolando Salazar at ringside Photo: Chris Farina/Top Rank//Fight News)
Chavez Jr, Donaire Go The Distance In Laboring Victories(Jake Donovan/BoxingScene)

Chavez vs Rubio: Live Results and Round-By-Round Coverage(Scott Christ/Bad Left Hook)~115-113ルビオ
Julio Cesar Chavez Jr passes Marco Antonio Rubio test with flying Mexican colours(Robert Delgado/On The Beak)~116-112チャベスJr
Chavez Jr. overpowers Rubio for win(Dan Rafael/ESPN)~117-111チャベスJr
Alamo City duo: Chavez Jr. and Donaire prevail by decisions(Bart Barry/Ringtv)~116-112チャベスJr






フリオ・セサール・チャベスJr対ピーター・マンフレドJr(2011/11/19)
セバスチャン・ズビク対フリオ・セサール・チャベスJr(2011/06/04)
フリオ・セサール・チャベスJr対ビリー・ライル(2011/01/29)
フリオ・セサール・チャベスJr対ジョン・ダディ(2010/06/26)
フリオ・セサール・チャベスJr対トロイ・ロウニング(2009/11/14)
フリオ・セサール・チャベスJr対ジェイソン・レフリアー(2009/09/12)
フリオ・セサール・チャベスJr対ルシアーノ・クエヨ(2009/03/28)
フリオ・セサール・チャベスJr対マット・バンダ(2008/11/01)
フリオ・セサール・チャベスJr対マット・バンダ(2008/07/12)
フリオ・セサール・チャベスJr対トビオ・ロリガ(2008/04/26)
フリオ・セサール・チャベスJr対ホセ・セラヤ(2008/02/09)
フリオ・セサール・チャベスJr対レイ・サンチェス(2007/12/01)
フリオ・セサール・チャベスJr対ルイス・ブラウン(2007/08/04)

ケリー・パブリク対マルコ・アントニオ・ルビオ(2009/02/21)
マルコ・アントニオ・ルビオ対エンリケ・オルネラス(2008/10/18)
マルコ・アントニオ・ルビオ対アルフレド・クエバス(2008/06/06)
マルコ・アントニオ・ルビオ対ホセ・ルイス・セルトゥチェ(2008/02/09)


コメント (8)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« ノニト・ドネア対ウィルフレ... | トップ | ヨアン・パブロ・エルナンデ... »
最新の画像もっと見る

8 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (Unknown)
2012-02-05 18:13:53
チャベスの戦い方は、牡牛同士が角を突きつけて
押し合いへし合いする沖縄の闘牛のようでした。

マルチネスと戦ったら、スペインの闘牛のように
華麗なマタドール・マルチネスに切り刻まれそう。
返信する
強くなったのでは (まっからむ)
2012-02-05 21:18:15
相変わらず、泥臭く、あまり才能を感じさせないチャベスですが、根性の座った徹底ファイタースタイルが功を奏したように見えました。
ハードパンチャーのルビオの距離を潰し、強打を振らせませんでした。とは言え、ショートで結構いいパンチを喰っていたのはいつも通り、しかし、それを補うタフネスと体力で押切りました。
まあ、あれだけスタミナと打たれ強さがあるのは大したものだとは思いました。

まあ、やらないとは思いますが、マルチネスとは
勝負にならないでしょうね。マルチネスもいい年だから、衰え待ちかな。
返信する
Unknown (Unknown)
2012-02-05 21:58:57
体格(今回も当日体重180パウンド超)とタフネス、スタミナ、頭部質量、判定力に
秀でたチャベスにとって、ミドル級で世界王者未満の相手と戦う分野には、今の
ブルーファイトはそれなりに効果的なのかもしれません。
でも、減量が限界に来て階級を上げざるを得なくなった時には悪夢を見そう。
今のスーパーミドル級のトップ連中はまさに「超」ミドル級の体格が多いし、スピードだって
チャベスよりはよっぽどあるから。
返信する
Unknown (すとれいと・くーがー)
2012-02-05 22:28:51
確かに下からくる選手にとってはJr.のガタイは驚異でしょうが、Sミドルのトップ選手達には通用するかは疑問ですね。
今のSミドルのトップは皆大柄で、元々Lヘビーの選手であるウォードですらそう大きくは見えない程ですからね。
返信する
Unknown (Unknown)
2012-02-05 22:42:47
管理人様がルビオの勝利に付けていたのは、正直なところ意外でした。
私の採点は、117-111でチャベス勝利。チャベスの勝利は明白に見えました。
ボクシングのジャッジは、色々な見方があって難しいですよね。

ちなみに、ドネアvsバスケスでバスケス勝利につけたジャッジだけは、いかなる説明を受けても納得できないと思います。あれはひどい。
返信する
Unknown (たこぼうず)
2012-02-06 02:09:23
中間距離での打ち合いを避け徹底して接近戦をすることによってルビオの強打を押さえたJrの作戦勝ちに感じた試合内容でした。
パンチのキレの無さ、ディフェンスの悪さは相変わらずですが、体力は凄まじいものがあります。
11Rに効かされた場面でも真っ向から打ち合うことによって押しきった気持ちの強さも見事でした。

ただ私は採点しながら観ているわけではないので、有効打・的中率で見た場合は管理人さんの仰る通りルビオの勝ちかもしれません。
返信する
Unknown (DK)
2012-02-06 14:11:29
チャベスのファイトは強打一発の緊張感というか、スタイリッシュな所がないんですよね。
接近戦で体力で押しまくるという試合は正直退屈で眠くなりました。
WOWOWで観ていたので、その後のドネアの試合で目が覚めましたが。
返信する
Unknown (管理人)
2012-02-06 18:48:17
>Unknownさん
いつもにも増してスローに感じたこの日のジュニアでした。
マルチネスとやればズタボロにされてしまう、ってのは多くの人が感じていることでしょうね。

>まっからむさん
序盤から中盤にかけてはここ最近見せている、ディフェンス意識を高く持った戦い
に私には見えたジュニアでしたが、勝負に出たラスト3つは昔のようなモロに相手の攻撃を食うディフェンスになってしまったように感じました。
この局面では、いいのを食ってピンチに陥りかけた場面もありましたが、強さ逞しさも大いに感じられて、
選手の適性を踏まえたうえでの戦術の選択の難しさみたいなものも感じた試合でした。

>Unknownさん、すとれいと・くーがーさん
今回もかなり減量に苦しんだみたいですが、本人にはSMに上げるという選択肢は今のところ一切ないようです。

>Unknownさん
ジュニア勝利で妥当、ってのが多数派意見のようですね。
こればっかりはしょうがないです(苦笑)

>たこぼうずさん
ディフェンスの悪さはここ最近随分改善されてきていたジュニアで、この試合でもそれは出ていたと感じたんですがね。
上にも書いたように終盤勝負に出た時に昔のディフェンスがザルだった頃のスタイルに戻ったように見えました。
結局はこのスタイルがこの人の最も力を発揮できるスタイルなのか、とも感じました。

>DKさん
好みも人それぞれですからね。
私は期待以上の熱戦でかなり満足できた試合でした。
返信する

コメントを投稿

ボクシング」カテゴリの最新記事