WBC米大陸・WBC Latinoスーパーウェルター級タイトルマッチ
トップランクの豪華PPV興業のメインを張るのは偉大なる伝説の息子フリオ・セサール・チャベスJr選手(Julio Cesar Chavez Jr)。無敗のアルゼンチン人ルシアノ・クエヨ選手(Luciano Leonel Cuello)とのタイトルマッチ10回戦は、チャベスJr選手が大いに苦しみながらも10回3-0判定を得て無敗のレコードを守った一戦でした。(体格比較)
試合前のデータでは身長でジュニア選手が2インチリード、体重は互角とのデータだったのですが、非常に大きな体格差が感じられた両者。クエヨ選手は元々このクラス(SW)の選手なのですが身体の厚み大きさが2階級ぐらい違って見えます。
そして試合の立ち上がりはその見た目通りのパワーの差でジュニア選手がペースを支配していきます。
クエヨ選手も非常に小さく締めたブロッキングを駆使してジュニア選手の攻撃を上手く殺し、またインサイドからコンパクトに返す正確なパンチで抵抗を見せるのですが、3回にクエヨ選手が右ストレートでジュニア選手のアゴを打ち抜いたもののその直後にジュニア選手のパワフルな左フックを返されて押し込まれてしまったシーンのように、両者のパワー差体格差が非常に大きく見えた試合序盤戦。
しかし24歳のアルゼンチン人の固いディフェンスと正確な攻撃はなかなか見事なもので、じわじわとジュニア選手を苦しめていきます。
頭を付け合うような密着戦での攻防で左右のボディ攻撃を軸にペースをキープしたいジュニア選手ですが、クエヨ選手が接近戦で小さく打ち抜く左フックや右ストレートが正確にヒットするシーンが少しづつ増えて行きます。
密着戦ではやや形勢が危ういと見たのか中盤のラウンドではフットワークを使って距離を保つ戦いも見せたジュニア選手でしたが、この局面ではクエヨ選手の正確なジャブがヒットしていました。
それでも攻めるしかないジュニア選手は、終盤再び密着戦での戦いを挑みながら父親譲りの鋭い左フックのボディーブローを組み込む流れるようなコンビネーションで攻め続けるのですが、クエヨ選手の正確な攻撃にやや押され気味な展開のまま試合終了。
公式のスコアは98-92,96-94,96-95の3-0でジュニア選手の勝利を支持していましたが、かなり苦しい内容だったように私には見えました。シロート採点97-93クエヨ。
両者のディフェンス力の差が出た試合でした。最終ラウンドはクエヨ選手の鋭い左フックや右ストレートをバシバシ打ち抜かれててかなりヒヤヒヤさせられました。
マット・バンダ選手との試合も非常に苦しいものでしたが、それ以上の苦闘に私には見えました。
でもジュニア選手はかなりタフですねぇ。相当打たれていましたが、目に見えて動きが落ちるような場面はありませんでした。このあたりも父親から譲り受けた才能なのでしょうか。クエヨ選手がパワー不足だったという面もあるのでしょうが、タフさは凄かったです。ただここ数戦見せているディフェンスの甘さってのは今後を見据える上で改善しなければならない点でしょう。いまのままの防御ではトップクラス相手には厳しいように思えます。
チャベスJr選手は39勝(29KO)1分。クエヨ選手は23勝(10KO)1敗。
Chavez Jr. defeats Cuello!(Chris Cozzone,Fightnews)
Chavez Decisions Cuello Over Ten Rounds in Mexico(Mark Vester,Boxing Scene)
試合後にプロモーターのボブ・アラム氏が語ったところによると、今年の年末にメキシコ対フィリピンの対抗戦の一つとしてパッキャオ対チャベスJr戦の計画がある？
ジュニア選手の次の相手として、ジョン・ダディ選手、デラホーヤ選手(まだ戦い続ける場合)の名前と共にパッキャオ選手の名前も出た模様。パックとジュニアの間には大きな実力の差があるものの、圧倒的な体格差で実力差を相殺できるから面白い、みたいな事をアラムは言ってるみたいです。あとなんと言ってもジュニア選手の圧倒的な興業力の強さも大きく絡んでるんでしょう。
まぁ、まだ全然具体化して無い状況ですし、アラムがこんな事も言ってたよ、てな程度に受け止めるべき話しでしょう。
Pacquiao vs. Chavez Jr. in 2009, Says Bob Arum(Mark Vester,Boxing Scene)
Chavez Jr Edges Cuello; Competition Upgrade Promised(Jake Donovan,Boxing Scene)
写真
Chavez Jr. struggles for win!(Felipe Leon,Chris Cozzone,Fightnews)
フリオ・セサール・チャベスJr対マット・バンダ(2008/11/01)
フリオ・セサール・チャベスJr対マット・バンダ(2008/07/12)
フリオ・セサール・チャベスJr対トビオ・ロリガ(2008/04/26)
フリオ・セサール・チャベスJr対ホセ・セラヤ(2008/02/09)
フリオ・セサール・チャベスJr対レイ・サンチェス(2007/12/01)
フリオ・セサール・チャベスJr対ルイス・ブラウン(2007/08/04)
トップランクの豪華PPV興業のメインを張るのは偉大なる伝説の息子フリオ・セサール・チャベスJr選手(Julio Cesar Chavez Jr)。無敗のアルゼンチン人ルシアノ・クエヨ選手(Luciano Leonel Cuello)とのタイトルマッチ10回戦は、チャベスJr選手が大いに苦しみながらも10回3-0判定を得て無敗のレコードを守った一戦でした。(体格比較)
試合前のデータでは身長でジュニア選手が2インチリード、体重は互角とのデータだったのですが、非常に大きな体格差が感じられた両者。クエヨ選手は元々このクラス(SW)の選手なのですが身体の厚み大きさが2階級ぐらい違って見えます。
そして試合の立ち上がりはその見た目通りのパワーの差でジュニア選手がペースを支配していきます。
クエヨ選手も非常に小さく締めたブロッキングを駆使してジュニア選手の攻撃を上手く殺し、またインサイドからコンパクトに返す正確なパンチで抵抗を見せるのですが、3回にクエヨ選手が右ストレートでジュニア選手のアゴを打ち抜いたもののその直後にジュニア選手のパワフルな左フックを返されて押し込まれてしまったシーンのように、両者のパワー差体格差が非常に大きく見えた試合序盤戦。
しかし24歳のアルゼンチン人の固いディフェンスと正確な攻撃はなかなか見事なもので、じわじわとジュニア選手を苦しめていきます。
頭を付け合うような密着戦での攻防で左右のボディ攻撃を軸にペースをキープしたいジュニア選手ですが、クエヨ選手が接近戦で小さく打ち抜く左フックや右ストレートが正確にヒットするシーンが少しづつ増えて行きます。
密着戦ではやや形勢が危ういと見たのか中盤のラウンドではフットワークを使って距離を保つ戦いも見せたジュニア選手でしたが、この局面ではクエヨ選手の正確なジャブがヒットしていました。
それでも攻めるしかないジュニア選手は、終盤再び密着戦での戦いを挑みながら父親譲りの鋭い左フックのボディーブローを組み込む流れるようなコンビネーションで攻め続けるのですが、クエヨ選手の正確な攻撃にやや押され気味な展開のまま試合終了。
公式のスコアは98-92,96-94,96-95の3-0でジュニア選手の勝利を支持していましたが、かなり苦しい内容だったように私には見えました。シロート採点97-93クエヨ。
両者のディフェンス力の差が出た試合でした。最終ラウンドはクエヨ選手の鋭い左フックや右ストレートをバシバシ打ち抜かれててかなりヒヤヒヤさせられました。
マット・バンダ選手との試合も非常に苦しいものでしたが、それ以上の苦闘に私には見えました。
でもジュニア選手はかなりタフですねぇ。相当打たれていましたが、目に見えて動きが落ちるような場面はありませんでした。このあたりも父親から譲り受けた才能なのでしょうか。クエヨ選手がパワー不足だったという面もあるのでしょうが、タフさは凄かったです。ただここ数戦見せているディフェンスの甘さってのは今後を見据える上で改善しなければならない点でしょう。いまのままの防御ではトップクラス相手には厳しいように思えます。
チャベスJr選手は39勝(29KO)1分。クエヨ選手は23勝(10KO)1敗。
Chavez Jr. defeats Cuello!(Chris Cozzone,Fightnews)
Chavez Decisions Cuello Over Ten Rounds in Mexico(Mark Vester,Boxing Scene)
試合後にプロモーターのボブ・アラム氏が語ったところによると、今年の年末にメキシコ対フィリピンの対抗戦の一つとしてパッキャオ対チャベスJr戦の計画がある？
ジュニア選手の次の相手として、ジョン・ダディ選手、デラホーヤ選手(まだ戦い続ける場合)の名前と共にパッキャオ選手の名前も出た模様。パックとジュニアの間には大きな実力の差があるものの、圧倒的な体格差で実力差を相殺できるから面白い、みたいな事をアラムは言ってるみたいです。あとなんと言ってもジュニア選手の圧倒的な興業力の強さも大きく絡んでるんでしょう。
まぁ、まだ全然具体化して無い状況ですし、アラムがこんな事も言ってたよ、てな程度に受け止めるべき話しでしょう。
Pacquiao vs. Chavez Jr. in 2009, Says Bob Arum(Mark Vester,Boxing Scene)
Chavez Jr Edges Cuello; Competition Upgrade Promised(Jake Donovan,Boxing Scene)
写真
Chavez Jr. struggles for win!(Felipe Leon,Chris Cozzone,Fightnews)
フリオ・セサール・チャベスJr対マット・バンダ(2008/11/01)
フリオ・セサール・チャベスJr対マット・バンダ(2008/07/12)
フリオ・セサール・チャベスJr対トビオ・ロリガ(2008/04/26)
フリオ・セサール・チャベスJr対ホセ・セラヤ(2008/02/09)
フリオ・セサール・チャベスJr対レイ・サンチェス(2007/12/01)
フリオ・セサール・チャベスJr対ルイス・ブラウン(2007/08/04)
ちなみにパッキャオvsジュニアよりは、ジュニアvsデラホーヤが見たいです。親子二代で同じ相手に挑むってのも盛り上がるんじゃないでしょうか。
このジュニアもハーンズ息子と同様で、防御を軽視した強気の打ち合いを挑みがちで、対戦相手のレベルがちょっと上がったここ数戦はそのボクシングがなかなか通用しなくなってきているように感じます。
世界ランキングはもうだいぶ上位に来ているのでいつでも世界戦を出来る状況ですが、仰るようにもうしばらく時間を掛けて準備するのが賢明だと思いますね。