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アンドレ・ウォード対カール・フロッチ(2011/12/17)

2011-12-18 12:54:48 | ボクシング

WBA・WBCミドル級王座統一戦

2009年10月に開幕したスーパーミドル級のトップ選手たちが激突するShowtimeのスーパー6の決勝として行われたWBA王者アンドレ・ウォード選手(Andre Ward)とWBC王者カール・フロッチ選手(Carl Froch)との一戦は米国ニュージャージー州アトランティックシティーで行われ、ウォード選手がペースを支配し続けるワンサイドの12回3-0判定を制してスーパー6優勝を決めた一戦でした。(体格比較)

体格差が感じられる両者で、大きなフロッチ選手が積極的に左ジャブを突いてプレッシャーを掛けていく試合立ち上がりだったのですが、ジャブをはじめとするフロッチ選手の攻撃がとにかく当たりません。
逆に相手の攻撃を上手くかわし、殺しながら的確に返すウォード選手の左ジャブや左フックが序盤からペースを支配していきます。
中間距離以上では最小限のステップワークを駆使したポジショニング、接近戦では巧みなボディワーク、とでフロッチ選手の攻撃を空転させていくウォード選手。クリンチ間際のゼロ距離の攻防でもウォード選手が巧みに体を使って相手の攻撃を殺しながら自らの強い攻撃を当て、さらに押し込んでいく状況で、フロッチ選手はほとんど為す術なしでした。
試合終盤は完全なリードを確信したのかウォード選手がクリンチやフットワークを駆使して流すようなボクシングも見せますが、それでも強い左フックや右ストレートで要所をきっちりとおさえ、完封と言っていい内容での文句なしの勝利と私には見えた一戦でした。

ShoStats: Ward's Jab Dominates and Slows Froch Down


公式のスコアは115-113が2人、118-110が1人の3-0ウォード。シロート採点119-109ウォード。
1ラウンド差が2人、というのは非常に驚いたスコアでしたが、終盤のウォードの姿勢を否定的に見たということなんでしょうか。スコアシートを見てみたいところ。結果おーらいでウォードが勝者になっていたからいいものの、大いに問題視されて然るべきスコアのように感じました。

ウォード選手は25勝(13KO)。スーパー6開幕時に誰がウォードの優勝を予想したでしょう。2年以上のトーナメントの間には出場選手の離脱とか色々あって、開幕時の盛り上がりが徐々に萎んでいった感は否めませんが、最もしょぼくも見えたこの人が実際やってみたら完全に頭ひとつ抜けていた、という事がハッキリしたというだけでもこの大会の意義はあったのではないでしょうか。
噂されているブテ選手との一戦。熾烈な潰し合いに参加せずいいとこ取りだけ、ってのはどうなんだとの思いが強く、ウォード対ブテはウォードに勝ってもらいたい気持ちが強いです。それも圧勝で。あとウォード対ディレル戦も見たいですねぇ。
フロッチ選手は28勝(20KO)2敗。

Andre Ward vs Carl Froch Good quality




Andre Ward Solidifies Status With Super Six Championship(David P. Greisman/BoxingScene)
Ward's star begins to shine with dominant victory over Froch(Mike Coppinger/Ringtv)
Carl Froch outclassed by dazzling Andre Ward(Ben Dirs/BBC Sport)
Froch comes up well short against classy Ward(Declan Warrington/BoxRec News)


Ward Vs. Froch Results: Andre Ward Dominates Carl Froch In Unanimous Decision(David Fucillo/SB Nation)~118-110ウォード
Ward vs Froch Results: Andre Ward Dominates in Super Six Final(Scott Christ/Bad Left Hook)~119-109ウォード
Andre Ward outfoxes Carl Froch(Dan Rafael/ESPN)~119-109ウォード
Ward vs. Froch Round-by-Round Recap: Ward Dominates Froch and Wins Super Six(Jeremy Herriges/Bleacher Report)~116-112ウォード
Carl Froch v Andre Ward: round-by-round(Telegraph)~117-112ウォード
Two judges had Froch winning five rounds against Ward: What fight were they watching?(Scott Gilfoid/Boxing News 24)~119-109ウォード
ANDRE WARD DOMINATES CARL FROCH WITH EASE TO WIN SUPER SIX TOURNAMENT(Ben Thompson/Fighthype)~119-109ウォード
リングサイドのプレス3氏のスコア、116-112ウォード(Mike Coppinger)、118-111ウォード(Bernard Fernandez)、116-116(Mark Shardlow)
Mark Shardlowさんってのは英国BBCの記者みたいなのでこのおかしなスコアもある程度はしょうがないのかも。Mike CoppingerさんはRingtv、Bernard Fernandezさんはフィラデルフィアデイリーニュースの記者、みたい。

写真
Photos: Andre Ward Downs Froch, Kell Brook Rises Up(Boxing Scene)
Ward dominates Froch, wins Super Six Final(Matt Richardson and Kurt Wolfheimer at ringside Photos: Ed Mulholland/Fightnews)
Photo gallery: Ward vs. Froch(Ringtv)

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12 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (ぱたお)
2011-12-18 14:58:16
フロッチが何もできませんでしたね。

やっぱブテ対ウォードがみたい!
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Unknown (すとれいと・くーがー)
2011-12-18 15:36:25
うーん………。115ー113はありえないような気がします。
それも2人もいるとは少し考えられませんでした。
ともあれ、ウォードが勝ったのでまあよしとしましょう。
ビュテ戦楽しみです。両者とも好きな選手なのでどちらが勝っても個人的には楽しめますw
ウォードのスタイルは変幻自在なので試合展開が予想しにくいですね。
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Unknown (チャルバンチャイ)
2011-12-18 17:08:12
私個人としては管理人さんと全く同意見で、2枚落ち3枚落ちの選手に防衛重ねるブテは全く好きになれません。
まあこれはブテひとりのせいではないのでしょうが・・・
ブテがウォードとダイレクトにやるとすれば非常に不愉快ですね。
ジョンソンやグリーンでなくスーパー6に最初から参加した選手だれかとやってからウォード戦であるべきです。
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Unknown (Unknown)
2011-12-18 17:26:09
今年だけでフロッチ、アブラハムに完勝か、今年一番輝いた選手かも。
個人的にはブテとの試合はもう少し後がいいなぁ、ウォードには2試合位弱い選手とやって、それからブテみたいな感じがいい。
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Unknown (たこぼうず)
2011-12-18 17:58:19
予想通りの内容・結果でした。アブラハム、ケスラー、フロッチ相手に圧勝できるのはウォードだけだと思います。
それにしてもスピードとテクニックがありアマでの実績も抜群なのに、圧倒的に華がない…。クリンチと頭で押しこんでいくことが多いからですかね?ただ個人的には嫌いじゃないのでこのまま防衛重ねていって欲しいです。

私もビュテが美味しいところだけ持っていくのは腹が立ちます。選手生命の危機にまで陥ったテイラー、ミドルのベルトを捨てて乗り込んできたアブラハム、評価を下げた上に怪我までしたケスラー、などトーナメントで散っていった他の選手への冒涜です。ウォードには今日以上の圧勝で勝ってほしいです。
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Unknown (さんちょう)
2011-12-18 20:02:52
ウォードが優勝しましたか。トーナメント開始直後はすぐ負けて終わりだろうなんて思いましたが、優勝は素晴らしいです。僕も幻と終わったディレル戦が見たいです。スーパーミドルはこれからさらに盛り上がりそうですね。
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Unknown (素人)
2011-12-18 23:17:37
ウォードのボクシングは素人から見て、つまらなかったです。
うまいんでしょうけど。。。
フロッチの方がパワーがあって、面白いボクシングでした。
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Unknown (松虫)
2011-12-19 01:46:12
ウォード圧勝でしたね。
スコアにはびっくりしましたw

ただブテのいいとこ取りは別にいいと思います。
トーナメントに参加するしないは選手の自由ですし、
実際スーパー6は後半グダグダになりましたからね。
参加した選手も自分で決めたこと。
ブテには関係ないですよ。
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Unknown (Unknown)
2011-12-19 10:54:08
自分もブテとウォードがやることには異存がありませんね。
少なくとも、ブテはフロッチと互角だったグレジョンに完勝しているわけで、強さも資格も不足はないでしょう。
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Unknown (観戦記録のファン)
2011-12-19 14:49:11
個人的には成功とは言えなかった気がする、スーパー6。
なんか中盤以降からグダグダな感じになりつつ、いつの間にか決勝となり、
当初は予想外のウォードがネチャっと制した感じがします。
ただ、このイベント自体の試みには拍手を送りたいですし、
ウォードはそんなに嫌いなボクサーではないです。

一方でバンバン名を上げていったビュテ。
2人の対決は楽しみです。

こういうイベント、他の階級でもやってほしいけど、
バンタム級でも判定で揉めたし、
後味があんまりよくないんですよねぇ。
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