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改訂版が出ていたのね~ESRIのペーパー

2010年02月26日 19時27分20秒 | 経済関連
見落としていた。すまない。

このシリーズは、中々に良い分析となっていると思うよ。理論と、現実の適合度を常に見てゆこうとする研究であるからだ。


06年版とかは、幾度か参考にさせていただいた。
例えばこのへん>日銀に利上げの根拠を問う~その2


で、今回のは08年版ということで、既に1年以上が経過してしまっていたみたい(ホントごめんね)。いや、別に謝罪すべきものではないのだけれどもね。

ESRI,ESRI Discussion Paper No.201??短期日本経済マクロ計量モデル(2008年版)の構造と乗数分析


あくまで参考資料です、ということであっても、一応議論の土台にはなりますから。無益な言い合いとかよりは、はるかにマシ。

「トービンのq」問題は、中を読んで下さいな。
ぼくが特に挙げておきたいのは、貨幣供給量のことだな。このペーパーで使われているのは、昔からある「M2+CD」なんだけど、最近は日銀統計が変更されたので、詳しくは日銀のマネーストック統計の説明を読んで頂戴。

ま、細かい話はおいておいて、貨幣供給量を減少させた場合の効果を見ているのだな。
すると、GDPは低下すると思うか?

そうですよ。低下してるんです。


それと、線形性の具合も確かめているのだけれど、貨幣供給量の減少効果は、一応線形性が保たれている、ということみたいですよ。


専門家の見解を覆せとか、専門的なモデルの裏打ちをもって話せとかおっしゃる岩本教授ならば、何と言うのかうかがってみたいものです。


勿論、たった1本のペーパーで全てが証明された、とか、これが絶対に正しい、なんてことを言うつもりはありません。しかしながら、学者が「~なんじゃないか」という議論をするのであれば、せめて研究成果に基づく話をするべきだろうね。現実のデータや現象がそれに反することだってあるかもしれないし、そうであれば、また新たな(追加的)研究を必要とするわけで。そういうのを繰り返してゆくと、より精度の高いものが作られてゆく、ということなんじゃないのか。他の研究者の検証に耐えうるものを作れ、ということである。


 


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