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北海道における風力発電の利用促進について

2021年10月25日 18時15分33秒 | 経済関連
北海道での再生可能エネルギーの発電比率は依然として低いままである。風力発電はまだまだ有効活用の余地があると考える。
そこで、単なる思いつきだが、個人的な提案を書いてみたい。


◇概要

おおまかな構成は次の通り。


A)風力発電 ―― 送電 ―→
 
  B)水素プラント +火力発電所 ―― 送電 ―→ 系統接続(需要家へ)
    液化水素 
    ↓
C)パイプラインで大消費地へ ―→ 暖房・融雪用(コージェネ等)
    ↓
  燃料電池等



◇各論


A)風力発電について

はっきり言ってよく分からない。
が、北海道の発電容量は大したことがなく、稼働率も25~30%程度であるようだ。降雪寒冷地特有の雪害や凍結などの問題もあるのかもしれない。

とりあえず、素人なりに工夫を考えてみた。


・基幹風力発電機(100kW級以上?できれば1000kW超が望ましい)

これが発電主力となる。欧米によく見られる巨大3枚風車みたいなのでなくてよい。ここで発電された電気は、B)の火力発電所・水素プラントへと送電される。

なるべく稼働率を上げる必要がある。必須要件として、耐久性(製造・メンテが有利なもの)と低コストを目指す。部品や制御系システムができるだけシンプルなものがよい。

日本だとジャイロミル型のような垂直軸風車がよいかもしれない。発電の負荷調節(自転車でいうところの、重いギアと軽いギアのような調節性)とか可能なら、それが望ましい。カットオフがなるべくないもの(風速40~50m/s以上可能が望ましい)


・中小風力発電機(基幹風車をサポートする為)

基幹風力発電機をなるべく一定以上に稼働させるべく、そこに送電する為の発電機として使用する。

大型風車だとカットイン風速問題があるが、中小風車で0.5~1m/s程度から発電でき、安価で耐久性があればいい。一つひとつは発電量が乏しくとも、電気を蓄電池等に送ることができれば、それでよい(塵も積もれば戦法)。

その電気を基幹風力発電機のアシスト電源として使う。送電の仕組みも蓄電できる程度で済むなら、簡素化できるのでは?


サポート風車―→ 蓄電設備―→ 基幹風車(発電)→ 水素プラントへ


風力発電は風次第ということで、不安定さが問題視され、系統安定性にも影響が出ると恐れられてるでしょう?
その軽減策として、弱小風力で発電した電気で大きな基幹風車の回転をアシストすると、エネルギーロスが減らせるのでは、と。
また、カットイン風速以下での発電ダウンを避けることができるのでは?


アシストモーターを回せる電力があればよく、サポート風車は気まぐれ発電であろうとある程度数さえあれば、平準化されるのでは?


基幹風車1基に対し、サポート風車10基とかであれば、基幹風車が止まらない程度に発電可能かもしれないでしょ?

弱小風車が拾い上げた低速時のエネルギーをアシスト電力で使えば、風速2m/sしかない時でも、基幹風車はアシストモーターによる回転力(風速換算)aだと

風速が a+2に増速されたような効果が得られるのでは?
カットインが3m/sだとすると、aの出力分が1m/s 相当あればよいのでは?
そのaに到達するように、サポートするということです。


基幹風車のアシストモーターを回す電力として使えればよいので、蓄電池に送電できればOKで高度な制御装置は基本的になくせるのでは?
丈夫さと低コスト、これが達成できればよいかと思います。



B)火力発電所+水素プラント


水素を製造するプラントを火力発電所と併設する。火力はできれば新鋭の石炭火力発電所が望ましい。

併設する理由は、電力供給の調節を一元的に行う為である。
基幹風車による発電が送電されてくると、一旦火力発電所のどこかに受ける形となります。それがどういう設備になるかは、専門家に考えてもらいたい。

原則として、火力発電所からの送電は従来通りとなります。風車からの送電を系統接続の調節云々というのは、あまり重要ではなくまります。

この火力発電所から供給される電力量は

  風力発電+火力発電の合計量

をいくら送電するか、ということに収束できる。


風力発電側の発電力の増減は火力発電所内で全て吸収し、高圧送電線等への給電は通常通りの火力発電所からの仕組みでよいことになるのでは?

風力発電の発電量が発電所内で全消費できる程度なら、そこで使い切った方が全系統の調節が容易になる。


また、電気に色はついてないので、九州で出力抑制が必要になる局面では、北海道が格安で全量を買い取ればよいのです。通常単価よりも大幅に格安になると思うが、その電力を利用すればいい。

九州で100余るなら、それを関西圏に供給してもらい、余剰分100を関東圏に給電し、東日本全域での供給量を北海道分で100減らして、電気をリレーして受け取る計算になる。


太陽光発電が過剰になる場面でも、全部を有効活用できるようになります。


水素プラントでは、余剰電力が格安で入手できるときは電気分解による水素製造量を増やし、風力発電の余剰分も使える。

或いは、電力供給が減って電気を売った方が得な場面では、風力発電分の電力量も売電に回すことができる。例えば、真夏の夜間では売電、昼間は余剰分で水素製造、と価格による調整を行える。


火力発電所から送電する電気の量をコントロールできればいい(全系統に接続する量)ので、待機が必要な場面では水素製造に回すなどで弾力的な調整が可能なのでは。

水素製造時の電気分解は、火力発電で発生した高温蒸気を用いた方が電力消費が少なく済むなら、効率が良くなるので、併設の効果がある。同時に発生する酸素分子についてもなるべく回収して、液体酸素製造とか石炭燃焼時に高濃度酸素供給で燃焼効率を上げるなどに利用できよう。


要点は、水素製造か電力供給か、発電所時点で選択できる体制になっており、余剰電力を低価格で買い、最も効率のよい運営が目指せるのではないか、ということだ。


c)水素パイプライン

ある程度定常的に水素製造を実現するのであれば、大消費地への輸送問題というのがある。ここで運輸面のCO2排出量が問題視されることになるのであれば、諸外国の天然ガスパイプラインに似せて、水素プラントから札幌近郊の「水素中継所」にパイプラインで送ればよいのではないか、と。都市ガス網ができてるので、技術的に無理とは思えないし。

水素中継所から都市内部への供給網が別途必要となるが、灯油やプロパンガスの供給網を利用できるなら、それでもよい。
バスや自家用車への供給を考えるなら、水素ステーションへの供給も別途お考えいただければ。

仮に50万kW程度を供給するとして、基幹風車の稼働率40%(かなり高い目標)なら設備容量125万kW分が必要となり、1万kW風車なら125基、1000kW級だと1250基の設置が必要となるので、それなりに大変ではあります(原発よりは安いw)。

この他にサポート風車が10倍、送電線敷設や維持管理が必要。
そのあたりは、北海道電力さんに外注するとかで、一致協力してやってゆけばよいのでは。



D)その他


風力発電等で作った水素を燃焼で発電する、というのは、無駄が多くなる。北海道の場合、最も多くのエネルギー消費となるのは冬期間の暖房であり、除雪のエネルギー消費・費用の面でも影響が大きいので、暖房用の石油・天然ガス消費を減らす方がよい。

したがって、水素燃焼による熱を利用できる暖房や融雪用熱源などが、利用効率が高くなると考える。例えていえば、ビル暖房・融雪と給電に水素コージェネのような利用法ということ。それとも、農業用ハウスの暖房利用、とか。

(札幌市の除雪費用が例えば10年で1500億円かかっているなら、そのうち中心街の融雪を水素燃焼で100億程度をまかない、郊外の除雪に余力を回せるようになる、といったメリットが考えられます)

水素エンジンや燃焼の発電は放熱で未利用エネルギーが多いので、不利になりがちかと。

水素の利用が有利なのは、電力を転換して貯蔵可能(=使用時期を選択できる)ということであり、再生可能エネルギーの変動を平準化できる能力が得られるということです。

真夏の太陽エネルギーや強風時の風力エネルギーを、冬でも利用できるということです。
非常時の分散電源としても活用できるし、アンテナ基地局も風車群の蓄電池を利用できれば設置コストを抑制できるかもよ?



◇まとめ

素人考えをつらつらと書いてはみたものの、実際にできること、できないことは専門の人たちにしか分からないでしょう。

エネルギー効率も分かりませんが、少しでも自給エネルギーを増やした方がいいというのは、方向性として大体あってる気がしてます。


原発に巨顎の追加投資を続けた結果、無駄な電力料金高騰を招いたようなものですw
世界的に再生可能エネルギーの利用率で大きく後れをとっているにも関わらず、いつまでも原発にこだわり続けて、無為に時間を浪費したようなものだ。

電力会社は、今後人口減少と製造業など産業用の電力需要が減少するのであれば、量の販売増を目指すのは無理筋であると思うべきなのでは?

それより、クリーンエネルギー・自給可能な再生可能エネルギー(=電気の質)への投資をするのが普通だろうと思うが。


電力網の維持管理や供給調節などは、重大インフラ部分なのだから、資本の大きな電力会社じゃないとできないでしょ?火力発電所との併用なのだし。


自治体・民間企業・電力会社等で合弁企業を作り、地域住民にも広く小口出資を募って設備投資を進めた方がいい。
住民にも自然エネルギーによる恩恵で配当金や電力料金軽減などでリターンが見込めるはずでは。


水素プラントが自信ないってことであれば、とりあえずは拡張性だけ可能な火力発電所と風車だけ設置を進めてもいいんじゃないですかね?

まあエネ庁や環境省に逆らえないってこともあるんでしょうけど、コネ層の「内輪で分配」を固守するような連中なら遅々として進まず、それとも、突然わけの分からん利権先が登場して総取りみたいな真似をするような政治・霞が関ってことかもしれんがw


石炭火力は悪ではありません!

対策次第で、まだまだ使える発電方法ですね。エネルギー効率もそんなに言うほど悪くないし。


専門知識のある方々が詳しく検討してもらい、実現可能性があるとか経済性がありそうなら、何とか推進してもらいたいです。