まくとぅーぷ

作ったお菓子のこと、読んだ本のこと、寄り道したカフェのこと。

年の瀬焚き火

2020-12-22 18:51:06 | 日記
いつもなら一時間は粘る教室撮影を35分で切り上げて、駅のコインロッカーに預けたリュックを背負い、横浜線に乗り込む。

リュックの中には大事な人々に渡すプレゼントが入ってるので、はみ出したケトルは網に入れてカラピナで外にぶらさげる。その隣にはいつものククサ、こっちは見せびらかすため常時カラピナ。

目的地の駅を降りて歩くと、いつもは車でざっと走る道がやたら長い。

現地ではすでに開始から四時間以上を経過してるみんなが、火を囲んでどっかり根っこをはやしてる。

手の消毒をしてオーナーに参加費をお渡しした次の瞬間、「スンドゥブ食べる?」「ウインナーいる?」「焼き肉はじめちゃう?」と立て続けに声をかけていただき、どれにも元気よく「はいっ」と答える。

わたしの今日のブツはインスタントの味噌汁とレトルトのおしるこ、あとはルイボスティ。どんなひとびとが何を持ってくるかわかんなかったから、とりあえず余ったら誰かに持ち帰ってもらうものにした。

今日も威勢よくごうごうと薪が燃えている。そのむこうではスウェーデントーチがかすかにしゅうしゅう音をたてて燃えている。自分で焚き火をやるようになってはじめて、ここのしつらえの贅沢なことに気づく。いや、前々からうっすらと気づいてはいたけれど、今やくっきりはっきりわかる。感謝するしかない。

かつては数えきれないほどの人が集まって賑やかに開催された会も、こんな世の中になってしまったのと、オーナーの意向により、ひそやかな会となった。なので、毎回お声がかかるとも限らないため、もらったチャンスは逃せない。

せわしない一日を経ておなかもぺこぺこだったので、美味しいものをたくさん食べてやっと落ち着いたあたりで、オーナーに「あの梅の枝を燃やしてもいいですか?」と頼む。快諾し、ヘッドライトで枝の置き場に案内してくれるオーナー。

隣の敷地で梅の木を伐採していた友人から「おい、もらってくぞ」といって自分の敷地のはじのほうに積み上げてある膨大な量の枝は、よく乾いていて、膝にあてると簡単にぱきんと折れる。それをゆるゆる燃えている焚き火台の上に円錐状に並べていくと、炎の勢いが強く、高くなる。

隣のスウェーデントーチを静かに見守る友人曰く「まだまだ若いな。大人はもっとしっぽりした火じゃないと。」しかしこの若く勢いのある火はべらぼうにあたたかい。トーチ組も時おりやって来て背中をあっためてまた戻ったりする。

オーナーが会津に開設中のすてきなシェアハウスの話を聞く。もしそこで山に入って木を伐り薪を作るアクティビティがあったらやりたいか?と聞かれ、もちろんです、と答える。今度は、もしマタギについていって狩りを見学し、獲物を解体するアクティビティがあったら、と聞かれたので、見学まではぜひ(解体はしんどい)と答える。いつか世の中落ち着いたら、会津を訪れることができるんだろうか。それまでにまず、体力つけておかないと。

美容師の友人が、ここから年末まで駆け抜けるというので、小さい頃に行ってた母の実家の手伝いを思い出した。叔父夫婦が床屋をやっていて、その子供らのベビーシッターと店の手伝いをしに年末の数日間泊まり込んでいた。思えばそこでタオルをゆすぎつつたたみながら引き上げて絞るってのを教わったんだった。それと、パーマの手元の助手。不織布とロットと輪ゴムと楊子を順番に渡すやつ。叔父さんが特別だといって前髪をくるんとパーマかけてくれたのを、お客のおやじが「おー、ねぇちゃんかわいいねえ。おれもあれにして。」というのを聞いて、あたまだいじょぶかな、と思ってた。正月を小綺麗な髪にして迎えるという風習は変わらずあるんだなと思う。

あんまりそれっぼくないなあと思うが、確実に冬が来たし、年末も来た。正月も来る。娘の家のそばに越してきたという仲良しのお嬢さんが、三重の実家には帰らないというので、娘が正月にこっちに来るときに連れてくるように言った。せめてみんなでお雑煮食べたり百人一首したりアホなテレビ見て笑ったりしようかね。

思い出した、年賀状つくらなきゃ。去年こっちから出すのやめてみようとトライして後悔したんだ。

年内まだビッグなイベントは続く。ウイルスとか食らってる場合じゃない。

最新の画像もっと見る

コメントを投稿