最近の勤務の話である。
以前私に高級果物を2箱くださったお客様の娘さんが来られたのである。
お客様は御年90をこえられているが、お元気でたまに顔を見かけては安心するパターンであった。
私が新人だったころ、不慣れでも親切にしてくださったお客様は何人かはいらしてくださるお一人である。
その中でも一番の紳士である。
話では外国勤務が長く、ご家族の会話で込み入ると英語で話されている。
娘さんも私よりは年上だがものすごく品のある奥様である。どうにも話では日本育ちでもないような感じで、でも綺麗な日本語で話されるお客様である。
それで、「お父様はお元気にされていらっしゃるのでしょうか?」と私。
お客様は「暑いから外に出られないから運動不足だけど元気」とおっしゃった。
お客様が関東から折をみて帰られてお世話されているそうだが、私に「介護されていた・・・・」
「父ですね?昨年に亡くなったのですよ」
「まあ」
それで、亡くなる前に自宅への帰巣本能が強く、入院先から脱走してしまうので、強制退院が二度あったこと、一度は自分に連絡があって10分後には実家に向かうためすでに高速に乗っていたこと、最後には脱走不可能な病院に入れたけど亡くなったと。
「寂しくなられましたね」とお客様。
寂しいのは間違いないが、苦しい姿を見るよりはよっぽどマシだと。
私の中では長期入院したものだと刷り込んでいる。仏壇にもお参りするけど長期入院中!(強引)
ともかく腰を骨折して入院中、まだコルセットも出来ていない状況で夜中に脱走して2キロ先で捕まったけど、なんで骨折しているのにそんな体力があったんだと・・・
それに力があったから世話した方々も大変だったことを話した。
そしたら悪気は全くないが、品のない奥様がいらっしゃったので、ここで話は終了。
奥様には私みたいな後悔がないように、そしてお疲れにならないようにと思います。だが、この辺にはいないくらい品がおありである。
悪いんだけど私の大事なお客様追い出すようなことしないでくださるかしら?
私はお客様って認識しているのは金を落とす額ではない。
バイヤーで立っている人間にも敬意を最低限払って下さるかどうかだ。
一方で忙しい責任者以上がなんでかうちに集っている状態で、年寄りの私が地味に大鉈をふるっている。(なんて迷惑な(-"-;A ...アセアセ)
というのが、今の責任者もその上の上司も若くて謙虚で、正直見守りたくなった。若い分至らない部分はあると思うし、正直私については上司だったばあさんが私の悪口は言いまくっているだろう。耳に入っているに違いない。そりゃ私でもこんなのがいたらむかつくと思うわ、仕事はそこそこやる、上司には胡麻すらない、偉そう、金持ちげに見えるようだし。あくまで金持ちではない。ついでに仕事休みの日に学校行くような私とあちらは絶対合わないから。
それでもって、ある程度人には親切にしているから、あちこちから助けてもらえるし、なんだかんだで伝がある。
ちなみに、家人には報告済みで「私が勤務中に何かあった場合、会社責任でもないネタなら上司一人をロックオンせよ」と。
上司は正社員で役職付きであるが若い。子どもとあまり年齢が変わらない。うちの会社は圧倒的に中途採用が多く、若いうちに正社員と言うのは比率が少ないので、やっぱり長年同じ場所にいるパートのおばちゃんの方がヒエラルキーが上みたいなことになるらしい。
それで、レジ番とかベテランさんはそう言うことに首を突っ込まないいい人だが、その代わり人の気持ちはあまり察しない方なので、私が突っ込んでみた。
まず正社員の上司。
「レジ番、1桁にしておきませんか?」と。
その時の相手の反応を見れば、やっぱり早い方が良いかどうかがわかる。謙虚だから言い出さない、勝手にレジ番変えなかったとわかったので、ここならあいておりますよ・・・と。もう少し早くに気が付けばと思ったが、相手が口を出されたくないタイプなら余計なお世話であるから。
「それと、今うちで動いてくださっている以上はうちの人間なんで、うちの裏にある菓子類は食べても良いんですよ」と。
これだって、所属でもないけど黙って食う下品なのと、言われないと手を付けない部類がいるのだ。彼女は後者。
この度も差し入れがあったのだけど、彼女は手を付けてないらしいと思ったので、「この箱の菓子も食べてくださいね。別に一緒に仕事しているのだから遠慮はいらんでしょう?」と。
正直うちのチームは売り上げが高いチームではない(笑)(笑っとる場合か)
ただ、チームワークは良い方で、お客様も大半はご親切である。
穏やかな人が来るなら大歓迎で、チームを引っ掻き回すのなら責任もって追い出す。
で最後に「上司は謙虚ですね。うちは承認欲求強いのが多くて・・・とくに〇〇の責任者とか××のパートとか、勘弁してもらいたいです」と。
〇〇の責任者に私が悪口言っていたと言うならどうぞ伝えてくださいって話だし。
いや、なんなら本人に向けて言ってやるから(笑)
私の本性知っている会社の人間たちが”私さんは普段言葉遣いも敬語だから、おとなしいと舐めてかかっているんだろうね。でも車見たらどうなるのかしら?”って笑っていた。
残念ながら車だけじゃない。
私も普段の格好ならそいつに乗っているようにも見えないし、高額商品買うにしてもどーでも良い格好で出向くから。
見抜けないと後でとんでもないことになる。
仕事柄、ブランド物が一生ものとは限らないと思うし。
古い何十万円もするブランド服を後生大事に着るか、コスパの良いネタを3年周期で交換するのが良いか、それは当人が決めること。だが私は後者である。
実際安くても、3年どころかものすごい当たりのネタを引くこともある。
それは安くても仕事が丁寧だったのだろうなあと感心する。
カシミアのコートならそれ以上は持つものを探します。
服も、よそ行き→普段着→野良着→部屋着となって、あとは整備の際のネタに使って布は終了する。
結局品位はどこから来るのかな?
今度またマダムがいらっしゃったら聞いてみよう。