クレームで腐っている場合でもなかったのである。
休みが来たので、久々母に電話したら、声に張りがないのである。
おかしいので「なんかあったんか?」と聞いたら、背中が・・・どうにも寝返りして痛めてしまったらしく。家のことはかろうじてやっているが・・・他の用向きは無理だと言うので、次の日実家に行くことにした。
だが、その前に伯母が来ることになっていたのだが、それでも来いってことになった。
ここで私にやれと言うのは、「お前は私の背中見ろ!」と言うことである。
さすがに気になったので、高速使ってさっさと出向いて、では体みるかってときに、伯母さんがいらっしゃった。母の2番目のお姉さんである。
どうにもこの伯母さんと母はご陽気者みたいで、2人そろうと死語だけど、便所の100ワットどころか1000ワット状態になる。無駄に明るい。
しかし一人は子どもを亡くし、一人は夫を亡くしていて、本当なら不幸のどん底だと思う。
「〇〇ちゃん(私)久しぶりだね。それにしても・・・車は外車だし、くれたお土産は高級品だし・・・立派になったのね!」
「ああ、立派なのは夫であって私ではなく・・・・」
だって、私の稼ぎで外車買えません。残念でした。
私からしたら手土産はたとえ安くても少量でも必要で、少なくとも一人になった母にあれやこれやと連絡くださるとかありがたい以外にありません。
となれば、このくらいのご用意は必要かと思われ。
それで、母が「姉ちゃんちょっと施術してもらったら?」と言うことで、伯母さんのから始めた。
伯母さんは私がこの手の技術を持っているのを知ってか知らずか、驚かれていたが、楽になったとお茶を飲まれたので、次は母をやろうとしたのだが。
最後に伯母に少しだけ色々やることがあり、「ちょっとだけ肌見せてもらっていいですか?」と聞いたら、
「もう肌とか気にしないよ。だって今から嫁に行くことは絶対になくても、逝くことはあるんだからあはははははは」
御年84歳らしいが、このネタ笑いながら言われて、母と「言い方・・・・」って笑うしかなかった。
だが、私の年なら、嫁に行くことがかろうじて100%ないとは言い切れないよなあと思いつつ。
問題の原因はわかり、さっさと出来る処置をして、伯母さんと二人きりにすることにして、私は次の用事に向かった。
実家近くの幼馴染の職場である。
幼馴染は私見て、「あ!!」って言ってくれたが、行くって言っていたはずです。
それで、手土産渡して(逆はない(笑))それから必要なものを購入してしゃべる。
・・・でだよ、あまり聞いてはいけないような話は聞くし、色々矢継ぎ早に聞かれるしで。
相談相手いないのかな。
それで、先日身内を亡くされた際に、ある方より棺にお手紙を入れる話になったそうで、喪主だった彼はそれは快く受けてあげたのだそうだ。ちなみに初対面だったとのこと。
…と、ここまではものすごく良い話なんですけど、ついつい私が「優しいわね。しかし、私なら封がしていない手紙はなんだか気持ち悪くてそのまま返しつつ”悪いんだけど、一旦封して持ってきて”って一旦返すかも・・・やっぱりそれ引き受けてあげるのって優しいと思うわ」
ここで思い出したのは認知症の父方の伯母が今年になって手紙をくださったのだが、あろうことか封がしていない状態で手紙が届き、そいつを思い出してぞっとした次第である。
その上最近恐ろしい冊子をもらった私からしたら、不気味さしかないのであった。言ってないけど。
しかし未封については事情があったそうです。美しい内容ではありましたがここでは書かないけど、それにしても自分が喪主ならどうするのかなあと思った。
要は家人か子どもの喪主になって手紙入れてくださいと言われたら、子どもは独身で相手も独身なら考えますけど、家人のもネタ次第かなあと。
一方で子どもに振ったら「おかんが死んでのそれなら相手次第だぞ。彼氏みたいなのが出てきてそれ言ったら、断るかもなあと」言う。
家人は家人で「未封なら、その場で検閲して考える」
検閲するんかい!!
うちは今のところ一番先にくたばりそうなのが私と言われていたが、そろそろ形勢逆転しそうである。
結局この案件で、実家から引き上げる時はしんどかったなんてもんじゃなく、その上、道の駅お休みになっていて、コーヒー飲めない!!ってことで、すごすごと帰ったのであった。
無料奉仕で持ち出しで疲れるだけ疲れて帰ったのである。
別にそれは良いのだけど、報われてないような気もする。