お正月を過ぎてちょっとハイペースで本を読んでいます
[BUTTER」「潮鳴り」「恋歌」「家日和」「長男の結婚」「本日は御日柄もよく」
「総理の夫」「空中ブランコ」「阿蘭陀西鶴」などなど・・・
ジャンルはいろいろですが女性作家の作品が多いかな
柚木麻子著の[BUTTAER」は首都圏で結婚詐欺を繰り返し男性3人を殺害したという事件を
モチーフにしていて犯行に至るまでの心の闇を彼女の生い立ちや考え方などから突き詰めようとしています
その容疑者として逮捕され死刑が確定した木嶋佳苗が獄中から激しく抗議したというその内容は
当時テレビのワイドショーをにぎわせた報道がよみがえりました
タイトルのバターとは何かと思ったら料理上手と言われた犯人の味覚の根本や思いの根底が
バターにあったのではないかという作者の思いからでは?と納得
「潮鳴り」は昨年末亡くなった葉室麟の作品
直木賞を受賞した「蜩ノ記」が有名ですが彼の作品に共通するのは困難に屈しない人物像
潮鳴りも「落ちた花は咲かない」というたとえを覆し人生をやり直し「心に花を咲かせる」物語
時代小説は以前あまり読まなかったけれど数年前葉室さんの本を読み始めてから変わりました
ご冥福をお祈りします
そして初めて読む朝井まかての作品 「恋歌」
「恋歌」は以前直木賞に選ばれた作品ですが私は作品名より名前の「まかて」に変わった名前だなぁの印象が強かったです
そんなわけで「恋歌」は全然予備知識もなしに読み始めたのですが
ラブロマンスの色が濃い話ではなく明治の歌人中島歌子が幕末の水戸藩の天狗党による内紛に巻き込まれ
自らも投獄されるなど過酷な運命に翻弄されながらも強く生き抜くという史実に基づいた物語でした
複雑で難しい幕末の歴史を女性の視点で描いているのが読みやすさを引き出しているのかも?
私も一気に読み終え「阿蘭陀西鶴」につながりました
「本日はお日柄もよく」「総理の夫」は原田マハの作品です
「本日は・・・」は言葉のもつ力やその影響力を深く考えさせられた作品
先の総選挙で小池さんが発した「排除します」の一言が上昇ムードだった「希望の党」の流れを
大きく変えてしまった事が思い出され、言葉って本当に大事だなと再認識でした
「総理の夫」は消費税増税と社会保障の実現を 目指して、古い政治と立ち向かう女性総理大臣の活躍とそれを支える愛妻家の夫の話
まさに現在の日本が必要としている理想の政治を強い信念とリーダーシップでを実行しようとする姿に拍手してしまいます
現実社会でもこんな総理がいて欲しい~~と強く思いました
「本日はお日柄もよく」の辣腕スピーチライター久遠久美が登場するのもご愛嬌でした
原田マハも最近になって開拓?した作家ですがどれも外れがありません
今夜は皆既月食
綺麗な満月がどんどん欠けて褐色になる様子を眺めています
流星群を見るのと違って見上げれば間違いなくそこに見えるのがうれしい