教団「二次元愛」

リアルワールドに見切りをつけ、二次元に生きる男の生き様 (ニコニコでは「てとろでP」)

身近にある貧困

2014-08-06 00:04:33 | 経済/経済/社会
「お金がないからおやつのプリンも買えないんだよ・・・」
なんて同僚が言ったとしたら、あなたならどう思うか?

「まー、なんと怖い奥さんなんだろか・・・」
と思うのがせいぜいだろう。

いい歳こいて独身の我輩からすれば
「あんたホントにそれで幸せなのかい?」
と問いただしたいところだが、まあそれはおいといてだな。

なんとこれ、実話である。
管理職は残業代が出ないゆえに月収は確定しており、おかげで会社の売店で給料天引きでプリンを買ったことが奥さんにバレてしまった課長がいるのだ。

会社にいると気がつかないことは数多くある。
そのうちの1つが貧困である。



親戚が入院したときのことだ。

その病院では、冷蔵庫を勝手に使っても良いことになっていたが、各フロアに1つしか冷蔵庫がなかった。
共用で利用しているため、その冷蔵庫に入れるものには名前を書いておかなければならないことになっていた。

もちろんそこにプリンを入れるヤツもいる。

しかし!
プリンに名前を書いて入れてはダメなのだ!

なぜか?

人のプリンを勝手に食うヤツがいるからだ。

とはいうものの、こいつは万引き常習者の愉快犯というわけでもないらしい。
1個100円そこらのプリンも買えないほどお金に困っている人がいて、長期で入院していて冷蔵庫を開けるたびにプリンが入っているのを見ると、それを食べたくなっていてもたってもいられなくなってしまい、人さまのものだとわかっていてもつい盗って食べてしまうのだとか。
それを防ぐには、外からではプリンが入っているとはわからない不透明の袋にいれておかなければならないという。

これを聞いてどう思うか?

そんな貧乏なヤツが身の回りにふつうにいるのかという事実に少しヘコんだよ・・・。



これと同じ感覚を味わったことがもう1度ある。

平日の25日に銀行に行ってみればいい。
そこは25日以外とは別世界である。

ATMの前で長蛇の列ができている。
誘導の行員が何人もいる。
空気がやたらピリピリしている。

これいったい何が始まったわけ?・・・と思っていたところ。
実は給与の振込日だということに気がついた。

世の中には給料が振り込まれたら即おろしに行かなければならないほどお金に困っているヤツらが大勢いるんだよ。
あれを見るとヘコむぜ・・・。



まえに築古の戸建を買ったときの話なんだが。

それ、ボロっちいのとひきかえにかなり安かったので一括で買った。
べつにこれは我輩が銭持っているからできたわけではなく、投資不動産の世界ではローン組むまでもないような額だから一括で買ったまでのことである。

さて、契約のとき。
売主/買主双方に契約書(いわゆる37条書面)を見せながら
「ローンが通らなかったら契約は白紙撤回になります」
と業者が説明した。
買主の我輩はすでに複数運用中でしかも宅建ホルダーと、もはやセミプロまがいになりつつあるのに対し、売主はわかったんかわからんのかよくわからんような顔で聞いていたが、我輩そこで考えなしに
「ああ、一括で買いますから白紙撤回は発生しませんよ」
と言ってしまった。

相手は
「この歳で一括で買うなんてありえんだろ…。マジか」
とでも言いたげなビビった顔をして売主の間(御親族どおし)で顔を見合わせた。

相手がそんなに銭持ってないんだとしたらこちらの手の内を明かしたことは失敗だったかもしれんと空恐ろしさを感じたものだ。



世の中では弱い者がさらに弱い者を叩くなどとよく言われる。
我輩もプロレタリアート(労働者階級を意味するマルクス主義者の用語)である以上は弱い者に属するものと思われるが、あれを生で見てしまうととても叩く気にはなれん。

貧困とは想像以上に身近にある。
(住んでる地域にもよるが)ヘタしたら隣の家はそうかもしれんという頻度でだ。