バンビ・わーるど

プラダー・ウィリー症候群の息子「バンビ」を愛し、その成長を見守る母・suzuのつれづれ日記(&ときどき猫だより)

還暦を迎えて

2024年02月16日 | 日々の出来事
 私は37歳で結婚。超晩婚で
39歳でバンビを出産した。超高齢出産~

つまりバンビが成人したということは、私は還暦を迎えたわけです。

還暦って 昔なら子や孫に囲まれ赤いちゃんちゃんこ着てお祝いされるイメージ?
まぁ、実際 友人には孫がいる人も何人もいるしね。

でも、先日 義姉夫婦と話していて
「自分達が若い頃は60代って
 もっとおじいちゃん・おばあちゃんだと思っていたけど
 いざ自分がなってみると 中身(心)はそんなに変わりがなくて
 ただ身体だけが少しずつ衰え 若い頃と同じようにはできなくなってきた」
という話になって

あぁ、みんなそうなんだな となんだか納得してしまった。

年齢を重ねるだけ経験値が上がり それによって分別もつくことが多くなっても
精神的には”老成”とは ほど遠く
心はいつまでも なんだか未熟なまま。

ただ、身体の方は 寄る年波には逆らえず
足腰が痛んだり、老眼になったり、なかなか疲れが抜けなかったり と
衰えを感じることも多くなるんだよね。

まぁ、人生100年時代といわれる現代においては
60歳なんてまだまだこれからなんだろうけど
「健康寿命」という言葉があるように
ただ長生きすればいいってもんでもないし
今のこの生活を維持しつつ老いていく っていうのはなかなか難しい。

私の父は 知識欲が強いというか 向学心が高いというか
私はそこをとても尊敬していたのだけど
それでも 母が亡くなってからは 
もう自宅に毎日来ていたヘルパーさんも来なくなり
外に出るのは 日々の買い物と通院くらい という生活になると
まず 人としゃべる という機会がとても減ってしまったみたいで...

晩年 私は最低月1回は会いに行くようにしていたけど
(今になってみれば もっと話す機会を増やしてあげられれば と
 後悔の気持ちも強いけど)
同じことを繰り返し話すことが 増えたし
弟によるとコンロに火を付けて忘れていたりも何度かあったりしたらしい。

”ピンピンコロリ”じゃないけど
ずっと元気にシニアライフを過ごして
その日が来たら周りに迷惑かけることなくお別れする って
よっぽど意識していかないと(意識していたとしても)難しいよね…


などと なんとなく老後とかお別れの時のこととかを意識するようになる
還暦の私です。

女の50代・60代と言えば 
子育てについては もうそろそろ卒業だけど
ただ そこに親の介護とか、自分自身の体調とかが加わってくるので
なかなか ハードモードよね。

うちは オットも私も二親亡くして 介護はもうないのだけど
バンビみたいに障害のある子の子育てには ある意味終わりがないからなー。

子どもが成人しても その生活を維持するのは親がかり。
自分で考えたり、自分で準備したりするのは難しいもんね…

まぁ、子どもが健常であっても 
例えば就職とか結婚とか独立とかの課題はあるわけで
”息子がいい年して結婚の気配もない” みたいなことで悩んでいる知人もいたりする。

何に悩むかは人それぞれ なんだよなぁ…

20年前、バンビに障害があるってわかって どん底に落ちていた私に
かけてもらった友人知人の言葉で いちばん心に響いたのは
「一生、病気に無縁の人は たぶんいないよ」っていうのだったな。

健常で生まれ育っても 人間いつどんな病気やケガするかなんてわからないのよね。

最近ショックを受けたのが
昔の先輩で 若かりし頃よく飲んだり、一緒にスキーを楽しんでいた仲間が
60代前半でがんになって お酒禁止等制限の多い生活をしていること。

海外生活をしていたり すごく華やかだったから
ちょっとうらやましく思うところもあったけど
そんな人が… と思ったら なんかつらい。 
(まぁ、私自身もがんサバイバーだけど)

自分と他人と比較してうらやんだりするのは ほんと意味ないなと
改めて思ってしまった。

ぴあカフェとかで子育ての話をする時 よく言うんだけど
横軸(周り)と比べず、縦軸(時間軸)で比べる方がいいんだよね。

周りの子と比べたら、わが子にはできないことばかり と思ってつらくなるけど
1年前のわが子、5年前のわが子と比べたら…?
その子なりの成長が きっとあるはず。

私なんて バンビが私のことを「ママ」って呼べるか
この子と手をつないで歩ける日がくるか って
そんなことを思って 泣いていたんだもん。

そこから考えたら今の生活は嘘みたいにありがたい、ほんと御の字だよね。

だから、これからの人生 自分は自分。他人と比べない。
バンビや私に関わってくれる人、支えてくれる人に 日々感謝。

バンビのこと、親なきあとのことについては まだまだ課題山盛りなれど
身体を労わり、心を豊かに、生活にも潤いを持ちながら
自分の残りの人生を 楽しんで生活していきたい。

というわけで、皆さん 今後もどうぞよろしくお願いします。

by suzu 

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