クリシの移籍がついに成立。移籍先はマンチェスター・シティです。CLの本戦出場権を持ち、給与もかなり増額したようですから理想的な新天地といえるでしょう。長い間ありがとう。アーセナル戦では、あまり頑張らないでね。
さて、twitterのフォローアーさんが『僕、キャッシュリーさんって方、知らないんですけど』と呟きをしておられました。
その方は恐らく高校生ぐらいで、よく考えてみれば、コールがアーセナルでプレーしていた事を知らない、リアルタイムで見た事がないという世代も増えてきているんですよね。
私は、キャッシュリー・コールと呼ぶ事で、コールがただの守銭奴と思われる事が我慢なりません。移籍に至った経緯を詳しく知らない人がそういう呼び方をする事は許せない。そもそもプロのアスリートが、好待遇を提示してくれるチームを選択するのは当たり前。移籍という権利が認められている以上、そんな事を声高に叫ぶ事自体がナンセンスです。
コールは、チェルシーに移籍する前シーズン、2008年まであったアーセナルとの契約を1年延長しています。私は、当時、移籍した経緯を語ったインタヴュー記事を今でも覚えています。
当時のアーセナルのサラリーキャップは週給50000ポンド。コールが提示されたのはこの上限ポッキリでした。コールは55000ポンドを望んでいたが、これは受け入れられませんでした。
おかしな話でしょう。アンリは100000ポンド近い額を貰っていたのに。コールはそれに近い待遇を得ていてもおかしくない選手なのに。
それでも渋々1年契約を延長する形でとりあえずは納得します。
この時点で、ヴェンゲル監督はコールを放出したがってるいるんだな、というのは薄々感じていました。当時から素行の悪い英国人選手を毛嫌いしている風はありました。若い選手が増えてきていたからなおさらだったんでしょう。その後、メディアにリークされた三者会談(コール、モウリーニョ、ピーター・ケニオン)でヴェンゲル監督との軋轢は決定的になってしまいます。
コールはロンドンを離れる事を望んでおらず、それでいて彼を獲得できそうなクラブはチェルシーぐらいなものでした。彼にとっては理想的だったかもしれませんね。全身全霊を注いできたクラブに、蔑ろにされたリベンジの場所としては。
ヴェンゲル政権下のアーセナルは、主力選手を何人も放出してきました。私は、彼の放出が一番の失策だと思っています。そして、個人的に一番ガッカリしました。
私は、これからグーナーになっていく方々に、アシュリー・コールは金で移籍したのではなく、プライドで移籍したのだと教えたいです。そして素晴らしい選手だったと、真のプロフェッショナルだったと、言いたいです。
原因はともかく出ていくさいの言動が良くなかったですし、当時はクリシーがいたのであまり悲観的ではなかったです。代わりを確保する前に放出というのはため息が出ますが、クリシーに関してはチームを変える事で閉塞感を打破したかったんだろうと思います。何より、アーセナルの主力は行く所へ行けばかなりの給料アップが見込めますからね。
キャッシュリーと言っている時点で守銭奴、つまり金の亡者と言っているようなものですよ。
彼の自伝にしても、一部のチームメイトを批判した事ばかりがフォーカスされてしまっているのはいかがなものかと思います。その中には、当然にアーセナルに対する感謝の気持ちも述べられているにもかかわらず、です。
自伝に関しては、おっしゃる通りなのでしょうが、あのタイミングで悪口書けば叩かれるでしょう感謝を述べているからといって、許されるのですか?
一体誰に対して許しを乞う必要があるのでしょう。
ファン?、チームメイト?忘れてはいけませんよ。彼は、プロのアスリートです。
NBAのレブロン・ジェームズは、その言動が度々批判されますよね。それは、彼が、一般的に見て、逸脱しているからです。でも、本人はそうは思っていません。だから何故批判されるのか、困惑するわけですよ。子供の時から、その道を極める為に、一般社会に適応する時間を削ってきた。要するに正しい、正しくないの判断基準が我々とは異なるのです。
20代半ばなんて、まだまだ若僧でしょう。彼らに群がる、タチの悪い大人達にこそ問題がある。それを、よってたかって批判する輩には、もっと問題があるのでは?