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イノセンス-いのちに向き合うアート(栃木県立美術館)

2010-07-24 22:53:24 | アート系

イノセンス-いのちに向き合うアートを見に行ってきました。

今回は栃木です。JR宇都宮駅からバスに揺られて15分のところに栃木県立美術館はありました。

概要は以下のとおり。

正規の美術教育を受けたわけでもないのに、ただ自分の内なる衝動に従って、まったく独創的な造形芸術を生み出す人たちがいます。かれらは、知的障がいや、心の病を患い、孤独な、社会不適応を抱えた人たちであったりしますが、その創り出す世界は独特の魅力を放ち、見る者に深い衝撃を与えます。こうしたハンディキャップを抱えた人たちや、独学で絵を描き始めた人のアートの中には、わたしたちの心をとらえて離さない純粋な魅力を湛えているものがあるのです。
 本展では、障がいのある方や独学の画家の作品を紹介するとともに、障がいを抱える人のアートに興味を持って積極的に関わるアーティストや、いのちに向き合う表現を志向して制作する現代のアーティストたちの作品も区別することなくともに展示し、芸術の本質や役割を問い直してみる機会にしたいと思います。これらの作品を鑑賞するなかで、生きることの意味を再考するとともに、社会の中に根ざしたアートの役割を、いきいきと実感することができるでしょう。38作家、約200点で展観いたします。


たまに障害のあるひとの作品へのアプローチがすごいなあと思うことはあるのでそのあたりもちょっと期待してました。

けれども、一番の大きな動機は奈良美智さんの作品が展示されるということだったのです。

さて、今回も全部全部は紹介出来ませんが気になった作品をピックアップ。


☆難波田史男「幼い日の思い出」

繊細な線と紫が印象に残ります。

意識が画面に出ているとでもいうんでしょうか。

なんか引き寄せられますね、この絵は。


☆清野ミナ「カラフルメイロ」

定規で引かれたというせんの組み合わせがいびつでどこか尋常ならざるバランスで面白い。ぶっこわれそうな危うさもあるけど、きちんと破綻なく定着している。

ピンクベースの色彩も○。


☆舛次崇(しゅうじたかし)「植木鉢の花」

この落ち着いた黒ベースの絵なのだけども、激しさよりも無垢な柔らかさをかんじさせてくれます。

見た瞬間、ああこういう切り口でやってもいいんだと目からうろこが落ちる。

自分なりの見方、表現が大事だよなあ。


☆渡辺豊重「鬼 その1」「鬼 その2」

これ、ものすごく気に入りました!

でかい画面に黒く描かれる黒く爪を持つ人のようなもの。

鬼というと誰もがイメージするであろう、角が描かれていない。

なのにこれは鬼というイメージがしっくりとくる。

背後に描かれた渦を巻くようなのもよろし。

一度見終わった跡にもう一回じっくりと見てきました。いいよ、これ!


☆草間彌生「愛はとこしえ」

松本で見たけどもこれはやっぱり飽きないですね。

50点のうち34点が展示されていますが、「コ」の字型に包み込まれるようにして見られるのがいいです。ベンチも目に前にあるので腰掛けてじっくりと見るもよし。

離れてみると全体の連なりが、寄ってみると細かく描かれた無数の目や顔が見えてきます。

ああ、クラクラしちゃう。

白いキャンバスに黒のペンだけでよくもこれだけ描けるなあと改めて思いました。


☆秋山俊也「電信柱」シリーズ

18点もの電信柱の絵が並んでるのですが、どれもトーンやアプローチが異なっていて面白い。

段ボールに描いちゃってるのとか質感がすごくいい味になってる。

なんでもないhじゃずのものがなんでもなくなっちゃってるのが素敵。


☆奈良美智

さあ、ここから気合入ってしまいます。いやー、思ってたよりも作品点数が多くてうれしい悲鳴をあげちゃいました。

まz、すべては無理なので気になったものを。


「のほほんバッグ」
かわいすぎます。

陶器でとろーんとした顔のおんなのこ。両側のとってのところがバッグに見えちゃう。にしても、このタイトルすごすぎます。


「舌出し大壷」

縦長で全体のフォルムはびっくりするぐらいにノーマルな壷。

ところがどーみても奈良版キュート鼠男。

ひげあるし、小さな耳もある。


「月頭巾」
このタイトルでふと金沢の時の展示を思い出してみた。

ゆるめにとんがって伸びた頭。このこも両面に異なる顔を持つ。そういう意味ではセラミックワークの「ANYMORE FOR ANYMOIRE」を思い起こすがこちらのほうが表面がつるっとしてる。

これもけっこう大きいサイズでしたよ。


「試作2号(ドレッド仮面)」
ほんとだ!頭がドレッドになってる。なるほど、頭に盛ってる感じちょっと森子に通じるものあり。この後pに出てくるのはこの試作2号を含めてどれも小さな陶器。

このこたちは皆、同じガラスケースの中に入っていました。


「ピノッキオ」
タイトルどおり鼻が伸びてます。


「十字架の山」
おんなのこの頭になってててっぺんに十字架。



「舌だし富士壷」

フジツボとひっかけてるよな、この名前。ほんとそんな形。

チラシやポスターでお目にかかってたがこんなに小さいとは。ほわあんて表情はやはりよいなあ。


「とんがりちゃん」

名前のとおりひたすらにとんがってる。


「にわとり」

これが一番びっくりした。

着色したにわとりの頭部の陶器。

こういう展示でないと奈良さんの作品だとは気付かれないだろう。

ちょっと、シャガールの絵に登場する鳥なイメージかも。


いやー、この小さな陶器たち見飽きませんね。とてもかわいらしい。何度も何度も見て、にんまりしちゃった。

あとこのほかに奈良さんの作品はドローイングが9点ありました。

こちらは言葉で説明するのが難しい。これは実際に見るに限りますね。


ということで大満足な内容でした。

記事が奈良sあんオンリーになったらどうしようかと思いましたが、見所は多かったように思います。

9/20まで。


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