あお!ひー

叫べ!いななけ!そして泣け!雑多なことを書いてみる。

異邦人たちのパリ1900-2005(国立新美術館)

2007-02-22 10:52:16 | アート系
先週の日曜日、異邦人たちのパリ1900-2005に行ってきました。

しかし、エコール・ド・パリ関連の展示って多いですね。でも、どれも一通り満足出来る内容であるところが安心出来ます。

今回はポンピドー・センター所蔵の作品です。

メインのビジュアルは藤田嗣治の自画像。このチラシを見てるだけで行きたい!ってなりますね~。

さて、今回も気になった作品をピックアップしてみました。


アンドレ・ケルテス「エッフェル塔、パリ」


会場に入っていきなりが写真でした。

マン・レイはもう何度も見てて分かってるんですが、このテルケスは知りませんでした。

でも、このエッフェル塔と人の影がぼんやりとシャープでなんとなく今回、印象に残ってました。

ポストカードが出てたので迷わずに買ってきました。これ一枚、壁に飾ってもよさそうです。


藤田嗣治「友情」


時期的なものからか洗礼後のレオナール藤田になってました。

横になってる裸婦はわりに普通なのですが、この2人は肉感的表現が突出していますね。

下に敷かれてる布の柄がすごく細かく描かれてるのが、人物の描写と対象的。

やはり、藤田の作品は見てて飽きません。しばらく、時間をかけて見ていました。


マルク・シャガール「緑の自画像」


シャガールの作品ですが、そんなにごちゃごちゃしてません。

となりで見てたおばさまが「ふわふわしない」と言ってたのがすごく的を射てるなと思いました。

でも、この腕のいびつなカーブや左下の犬と思しき緑の動物たるや妖しさ満点です。

奥さんと思しき女性にすり寄ってるあたり、やはりシャガールです。


パブロ・ピカソ「トルコ帽の裸婦」


あっ!棟方志功。

ぱっと見て、自分でもびっくりしました。黒い太い線。豊満な女性の肉体。

まさか、こんなふうに「わだばゴッホになる」と言ってたひとの作品にピカソが繋がってしまうとは。ま、あくまでわたしの個人的に思ったことです。


キスリング「若いポーランドの女性」


美しさと狂気は隣り合わせなんだなあと感じます、キスリングの作品をみると。このでかい黒目がヤバいのです。

わたしとしてはモディリアーニの目はダメなんですが、キスリングの目にはやられてしまいます。あと、このショールの色がなんだか着物みたいにキレイでした。


マックス・エルンスト「フランスの庭園」


ふと思ったこと。日本の庭園というタイトルで浮世絵とかでこのモティーフで作成したらどんなになってたでしょうね~。

前方後円墳の隙間から裸婦が。などと変な妄想をしてしまいました。

胸のところだけ、穴を別にしてるところがなんとなくいやらしいなと思いました。


エロ「サン・マルコの毛沢東」


これが今回、一番の収穫だった気がしました。

エロ、全く知りませんでした。アイスランドのひとだそう。てっきり、ほんとの中国の画家が描いたものかと思いました。

チャイニーズペインティングという連作になっていて、他に2点展示されていました。

毛沢東なのに、バックにはサンマルコ広場という違和感。気付いて、あっ!となる感じはちょっとだけマグリットの作品を見た時の感じに近いのかもしれません。


と、まあかなり見応えのある内容です。

でも、やはり古い時代の作品に好きなのが多いので後半の展示に行くに従ってだんだんとテンションが下がってしまいました。

まあ、これは仕方ないのかな。

今回、ちゃんと物販でポストカードが購入出来て満足でした。

あと、行かれる方へ。半券はとっておいてください。

この半券でサントリー美術館の開館記念展「日本を祝う」が割引料金で入場出来ます。

半券の裏の地図に森美術館、サントリー美術館も載ってて協力して盛り上げていこうという気概が感じ取れるのです。

まさか六本木がこんなになるなんてね。20年前には想像もつきませんでしたよ。
コメント (14)
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